免疫を活性化させる方法手段


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がん細胞の増殖を抑制する化合物を発見

 

アメリカ、シカゴ大学の日本人教授中村祐輔氏の研究チームが、がん細胞を増殖させるタンパク質「TOPK」を抑制する化合物を発見したと発表しました。
 
約30万種類の化合物から発見された物質は、ラットを用いた実験で肺がんが完全に消えたと発表されました。
 
この「TOPK」(T-LAK cell-originated protein kinase)は、がん標的分子であり、乳がん、肺がんなど多くのがん種で発現が非常に高い物質です。
 
正常な組織では殆ど現れないため、がん治療において標的を絞りやすく、今回発見した化合物を多くのがん腫に適応できる可能性があるということです。
 
また、副作用の強い抗がん剤と比べても副作用が非常に低いと考えらています。
 
発見した化合物を肺がんのマウス6匹に3週間全6回注射したところ、最初の注射から約4週間以内に5匹のマウスについて、肺がんが完全に消滅したとのことです。
 
この研究の関連企業は、東証マザース上場の治療ワクチンを柱とする創薬ベンチャー企業であるオンコセラピー・サイエンス(株)ですが 、ナノキャリア(株)は、リポソーム製剤より更に微細化が可能な「ミセル化ナノ粒子」によって、標的であるがん組織を攻撃する副作用の少ない新薬を目指している企業です。
 
マウスのレベルで、凄い結果が発表されましたが、今後人間への薬としては国の認可が必要となります。
 
薬の承認は、最終段階で人への臨床研究により副作用の有無などが確認された後になります。
 
乳がんや肺がん、様々ながんで苦しんでいるご本人やご家族のためにも、1日も早くがん治療薬として処方できるようにして頂きたいと願うところです。
 
今回発見された化合物は、2015年秋には人を対象とした治験が開始される様ですので、副作用が少なければ従来の新薬よりもかなり早く実用化されそうです。
 
 
>>言葉解説
 
「リポソーム製剤」は、副作用を少なくするために極めて微小な脂肪様の粒子の中に活性型の薬物を封入させて標的であるがん組織により多くの薬物を到達させることが出来きます。


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