がん克服にカギを握る「miR-520d」といわれる核酸分子
今から約60年前に人類の「月面着陸成功」と「がん克服」は、どちらが早いかと議論されましたが、月面着陸は既に約50年も以前に達成されました。
今回の発見で、ようやく、がん制圧の強い光が注ぎつつあります。
鳥取大学の研究グループの発見は、長年の人類の目標であったがんを根治させる可能性があります。
がん細胞を正常細胞に変えるマイクロRNA(核酸分子)
悪性度が高い『未分化がん細胞』に「miR-520d」といわれる単一のマイクロRNA(核酸分子)を作用させることで、未分化がん細胞の悪性度を喪失させて正常な細胞の良性のがん細胞に容易に形質変化できました。
がん細胞は元に戻らないのが常識であった
がん細胞は正常細胞に何らかの異変が起こり発生しますが一旦異変を起こした細胞は元の正常な細胞には戻らないことが常識とされていました。
しかし、今回の発見では簡単にがん細胞を正常細胞に変換ができることがわかりました。
マイクロRNA(核酸分子)を医薬品化できれば一つの核酸分子により、がんを根治できることになります
未分化がん細胞とは?
人体は約60兆個の細胞から成っているといわれていますが、毎日約1割に当たる6000億個の細胞が死滅するため減少した細胞を細胞分裂により補います。
この細胞分裂時に細胞の設計図である遺伝子も同時にコピーされます。
この膨大なコピー作業でエラーが発生するわけですが、遺伝子のコピーミスを起こした時に遺伝子の突然変異が起きます。
突然変異を起こした遺伝子はある環境下で死滅せずに細胞分裂を繰り返しがん化するとされています。
ある環境下とは、体の免疫力が低下しているなどのケースが考えられます。
細胞の分化とは?
細胞が分裂して成熟していくことを分化と呼んでいます。
細胞分裂した後の細胞の状態は、未分化から低分化、中文化そして高分化と段階的に成熟していきますが、がんもそれぞれの段階の遺伝子異変によって起こります。
最も悪性度の高い未分化がんとは?
特定の器官になっていない未分化のがんは、未分化がんと呼ばれ細胞分裂のスピードがすごく速いため発見が遅れる事が多いという特徴があります。
他の臓器への転移や拡散も速く最もタチが悪いがん細胞と言われています。
更に悪い事に未分化がんは、どの器官になるかが決まっていないためどこにでも転移をする可能性があります。
未分化がんは、治療がとても難しいがんと言われているゆえんです。
約1ヶ月で正常細胞、良性細胞に戻せました。
実験では治療が難しい悪性度の高いとされている未分化がん細胞を単一のマイクロRNA分子(核酸分子)を作用させることで約1ヶ月で正常な細胞に戻せたのです。
これは、がん細胞の増殖を抑制したのではなく正常細胞に形質変化を起こしたのです。
今後、がん治療に期待される例として抗がん剤治療や手術の後に残ったがん幹細胞に
マイクロRNA分子を有効に働かせることが期待されます。
また抗がん剤や放射線では効果が無かったがん細胞や治療の手段が無い末期的なガンに対してもこの治療方法を適用できる可能性が期待されています。
2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで亡くなるといわれていますが、今回の画期的な研究成果を安全性を確認しつついち早く苦しんでいる人の治療に適用してもらいたいと思います。
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