糖尿病の低血糖症の原因と対処法
脱法ドラッグや糖尿病の低血糖による交通事故が多発しています。
最近、異常な運転手が起こす事故が社会問題化しています。
脱法ドラックは当然の事ながら、低血糖による事故であっても、自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致傷)として厳しく罰せられることになりました。
糖尿病の低血糖とは
血中の糖分が多ければ、高血糖となり、この状態が続くと糖尿病になります。
低血糖症は、高血糖の逆の状態で血液中のブドウ糖が少なくなりすぎ、意識が朦朧としたり、最悪の場合には死に至るケースもあります。
血糖値の正常値は、日本糖尿病学会の基準では「空腹時血糖値が80〜110mg/dl未満」が適切だとしています。
そして、低血糖とは、70mg/dl未満を言います。
低血糖の症状
1.軽度(血糖値が70〜50mg/dl)【自律神経症状】
急激な空腹感、あくび、悪心
2.中程度(血糖値が60〜50mg/dl)【自律神経症状】
頭痛、めまい、吐き気
3.重度(血糖値が50〜40mg/dl)【中枢神経症状】
動悸、震え、発汗、顔面蒼白、紅潮
4.危険域(血糖値が40〜30mg/dl)【意識障害】
意識消失、異常行動
5.重度危険域(血糖値が30〜20mg/dl)【低血糖昏睡】
痙攣、昏睡
低血糖の原因
糖尿病患者は、常に血糖値が高い状態にあるため、血糖値を下げるために血糖値の程度により「食事療法」「内服薬治療」「インスリン投与治療」など行っています。
これらの療法や治療が計画的かつ適切に行われない時に低血糖を引き起こす可能性が高くなります。
また、お酒の飲み過ぎ(アルコールの分解にはブドウ糖が必要)や突発的な運動(ブドウ糖の消費)、下痢や嘔吐が続いた後に低血糖となる場合もあります。
低血糖の予防
低血糖を起こさない様に血糖値を測定し、自己管理することが最善の予防策となります。
規則正しい生活習慣を守ることと、突然の過激な運動は避けましょう。
インスリン注射を適時、適量に使用できるようにノウハウを身につけましょう。
低血糖への対応
低血糖症状の初期から自覚する感覚を身に付けて、症状が現れた時に速やかに対処出来るようにしましょう。
低血糖症を起こした時に直ぐに糖分を補給できる様に飴やジュースなどを常時携帯しておきましょう。
糖尿病の治療のための運動療法では必ず携帯しましょう。
糖尿病の治療を受けている方は糖尿病手帳や携帯用のIDカードを携帯しましょう。
重度の低血糖症に陥った時に手帳やIDカードを携帯していれば、昏睡状態で医療機関に搬送されても直ぐに治療を受けられる可能性が高いのです。