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血管性認知症の主な原因は高血圧や糖尿病

 

血管性認知症 

 

血管性認知症はアルツハイマー型認知症に次いで2番目に発症者数が多いi認知症疾患です。
 
血管性認知症とアルツハイマー型認知症の両方を併発している患者も多いといわれています。
 
血管性認知症は、脳の血管が詰まったり、破れたりする脳卒中を引き起こして脳細胞が壊死して発症します。
 
血管性認知症では、記憶に関係する部位が障害されたり、大脳全体の血流が悪くなることでさまざまな認知症の症状を引き起こします。
 
血管性認知症脳の特徴は、小規模の脳梗塞や脳出血が積み重なり、ある脳卒中をきっかけに突然発症する認知症です。
 
その後、脳卒中の発作が起きる度に重症化しますので、脳卒中の再発を予防することが進行を遅らせるために大変重要になります。

 

   

 

脳の血管に起こる異常とは

 

脳出血

高血圧が続くことで脳の血管が固く、もろくなることで破れて出血し血が固まって脳を圧迫することで脳の組織が破壊されて認知症の原因になります。
 
脳出血は突然起こることが多いことで知られています。

 

脳梗塞

脳以外のところで作られた血栓が脳の血管に運ばれて詰まったり、脳の動脈が固くなって血流が悪化したり、血栓が詰まる等によって周辺の脳細胞に酸素や栄養が届かなくなり、その周辺の脳細胞が死滅して認知症となります。

 

くも膜下出血

脳の血管にこぶ状のものができて、脳の血管が破裂して脳のくも膜と軟膜の間に血液が流れ込んで脳を圧迫することで脳の組織がダメージを受けて認知症となります。
 
くも膜下出血では、発症の1~3週間前に前ぶれ症状があります。
 
くも膜下出血は若い人にも発症します。また、血管構造の遺伝的要因が関係する場合もあります。

 

   

 

血管性認知症は主に生活習慣が原因に

 

血管性認知症 血圧測定 

 

食習慣や運動習慣などの生活習慣が原因になって血管が損傷します。
 
特に高血圧は血管の壁を厚くして柔軟性が失われ損傷の原因になります。
 
血圧を上げる要因として、塩分の過剰摂取や喫煙、過剰な飲酒、ストレス、睡眠不足などがあげられます。
 
血圧サージといって、普段は血圧が正常でも、血圧を上げるいくつかの要因が重なることで突然高血圧となって、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすこともあります。
 
血圧サージの原因と予防・解消法 「タオルを握る」 
 
また、動脈硬化は肥満やメタボリックシンドローム、脂質異常症、糖尿病などによって進行します。
 
心臓に余計な信号が発生して不規則に拍動する心房細動によって血栓がつくられ、その血栓が動脈を通じて脳に飛び大規模な脳梗塞を起こすケースもあります。
 
認知症のリスクが高まる生活習慣病や症状をご紹介します。

 

 

高血圧

高血圧では常に血管に負担がかかっています。
 
高血圧は血流が速い状態なので、血管は高い血圧に耐えるために、血管の壁を厚くして対応します。
 
血管が固く厚くなると柔軟性が失われて、もろくなり動脈硬化につながって破れやすい状態になります。
 
突然血圧が上昇する血圧サージが原因となって心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクが高まります。

 

 

喫煙習慣

昔から、煙草は百害あって一利なしといわれているように、煙草には200種類以上の有害物質、50種類以上の発がん物質が含まれています。
 
煙草を吸うとこれらの有害物質の影響で血管が収縮して高血圧を招き動脈硬化につながります。
 
高血圧の人が煙草を吸うと脳卒中になるリスクが吸わない人の4倍といわれています。
 
また、煙草を吸う人は悪玉コレステロールが血管の内壁にたまりやすくなって動脈硬化をすすめます。
 
若い女性の喫煙は、くも膜下出血を引き起こすリスクが高まります。

 

 

糖尿病

糖尿病患者の血液中のブドウ糖濃度が常に上昇しています。
 
本来は酸素を運ぶ働きをしているヘモグロビンが血糖値が高くなるとブドウ糖と結合し、血液が粘性を帯びたドロドロ状態になります。
 
その結果、脳や末端組織に酸素や栄養が届かなくなるため様々な症状があらわれます。
 
特に毛細血管のダメージが大きく脳内の毛細血管が損傷すると認知症の原因になります。

 

 

心房細動

心臓が不規則に収縮する心房細動では心房に血栓が作られ、比較的大きな血栓が動脈を通して脳に運ばれて大きな規模の脳梗塞を起こします。
 
脳の広範囲が障害を受けるため、認知機能や身体機能に大きな影響が及びます。
 
心房細動の治療として、異常な電気信号を焼灼(焼いて破壊する外科的治療)する「カテーテルアブレーション」があります。
 
寛解率は年齢にもよりますが約8割です。再発の場合は同じ治療を行います。

 

脳卒中の前ぶれ、症状 

 

脳血管性認知症の症状

 
血管性認知症の症状は多種多様です。
 
主な症状として「実行機能障害」があります。
 
「実行機能障害」とは、目的を持った一連の活動を効果的に成し遂げることが出来なくなる周辺症状です。
 
また、精神的、身体的な症状がでることもあります。
 
精神的な面でも、感情的になったり、うつ症状があらわれたりします。
 
身体的な面では痛みやしびれ、夜中に大声を出すなどの症状もあらわれます。
 
下記のような周辺症状があらわれます。
 
・やる気がなくなる
 
・衣服の脱着がスムーズに出来ない
 
・足がもつれる
 
・注意が散漫になる
 
・居眠りが増える
 
・尿失禁をする
 
・突然に泣き出す
 
・テレビのリモコンが使えなくなる
 
・夜中に大騒ぎする
 
 
血管性認知症は、脳の障害された部分の機能が低下るため、記憶障害がなくても、会話に問題があるなど、健全な機能と障害された機能が混在しています。

 

血管性認知症の治療

 

脳梗塞やくも膜下出血などの脳卒中を起こすと手足のまひなどの身体的な後遺症を残すことが多く、リハビリテーションで出来る限り身体機能を回復させて自分で出来ることを増やしていくことが大切です。
 
脳卒中が重度の場合は、寝たきり状態になって筋力が低下、関節や心肺機能が低下して、廃用症候群に陥り、認知症になるリスクが大幅に高まります。

 

血圧の管理が重要

食事や運動を通じて血圧を管理することが大切です。
 
食事では、塩分の摂取を減らして禁酒することが重要です。
 
また、適度な運動は血圧や血糖値の低下に貢献しますので普段の生活にウオーキングなどを積極的に取り入れましょう。

 

リハビリテーション

医師や専門家の指導下で、現在の体の機能を出来る限り維持して引き出して前向きに生きるためにリハビリテーションを行いましょう。

 

社会参加が大切

脳卒中を起こした後は、脳のダメージだけではなく、心の状態も不安定となってうつ状態になることもあります。
 
新しい趣味を持ち、コミュニティに参加するなど社会とのつながりを増やし自信や希望を持ちましょう。

 

血管性認知症の薬
高血圧の薬「降圧剤」

朝と夜に血圧を測定して血圧を管理することが大切です。血圧をコントロールする降圧剤が有効です。

 

脳梗塞予防の薬「抗血小板薬」

脳梗塞を予防するために、血栓を予防するため血小板の働きを抑制する薬です

 

「抗凝固薬」

血液を凝固させる因子を抑える薬です。血流を改善して進行や再発を予防します。

 

認知症の薬

血管性認知症の薬はないので、アルツハイマー型認知症を併発している場合は、主治医と相談の上、アルツハイマー型認知症の薬を服用します。
 
血管・毛細血管を若返らせる食べ物 


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