記憶は海馬から大脳皮質へ移動し定着
NHK「サイエンスZERO “記憶”のミステリー?〜最新脳科学が解き明かす記憶の正体〜」を記事にしてご紹介します。
年齢とともに記憶力が低下する仕組みが解明されました。
物事を記憶するときには、最初に脳の「海馬」に記憶されます。
次に「海馬」に記憶されている情報が「大脳皮質」へ移動することで記憶が定着します。
「大脳皮質」へ記憶情報が移動した後「海馬」の情報は消去され空になります。
この「海馬」から「大脳皮質」へ記憶情報が移動するときに必要な神経が海馬にある「神経新生」です。
以上のことから、「海馬」は短期的な記憶で、「大脳皮質」は長期的な記憶であり、記憶を定着させる場所なのです。
脳には約1000億個の神経細胞がありネットワークを張り巡らして入ってきた情報を「記憶」として保存しています。
「海馬」には神経細胞が約1億個、一方「大脳皮質」には神経細胞は約100億個あります。
パソコンに例えると、パソコン本体の記憶容量が「海馬」で、クラウドや外付けの記憶装置が「大脳皮質」にあたります。
高齢になるとこの「神経新生」の働き低下するため、「大脳皮質」への記憶の移動が出来なくなって物事を記憶することが難しくなるのです。また、「海馬」は一杯となって飽和状態になります。認知症の始まりとなります。
この状態では、新しい情報を記憶することができなくなります。
「海馬」から「大脳皮質」への記憶の転送は、寝ている時に活発に行われています。記憶情報が「大脳皮質」に移動することで記憶が定着します。
よって、学習したあとは睡眠をとったほうが情報が定着するという訳です。
「神経新生」を活発にする方法
「運動」をする
研究では、運動することで「神経新生」の働きが1.5倍に向上することが分かっています。
また、「神経新生」を活発にする栄養素として以下の食品があげられます。
「DHA・EPA・アラキドン酸」などの栄養素の摂取
「神経新生」を活発にする栄養素は、「DHA」「EPA」で、食材としては「さば、あじ、さんま、マグロなどの青魚」に多く含まれています。
また、東北大学の研究では、ラットを使った実験でアラキドン酸が神経新生を約30%向上させることが分かりました。
アラキドン酸を含む食品は、「卵黄、豚レバー、さわらの刺身、ピータン、ワカメ」などに多く含まれています。
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