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主な認知症検査

 

認知症の検査 

 

認知症検査「コグニスタット」

 
コグニスタットの検査結果票 
 
 
「コグニスタット(COGNISTAT)」の最大のメリットは、結果を図式化できることです。
 
どの認知領域にどの程度の障害があるか、どの領域が保たれているかを視覚的にも理解することができます。
 
図では、「見当識」と「記憶」「構成」「計算」「類似」に低下がみられ障害があることが視覚的に理解できます。
 
「見当識」と「記憶」の低下は、アルツハイマー型認知症の代表的な所見です。
 
医療従事者の情報共有のためにも非常に有効な検査です。

 

   

 

認知症検査「MMSE」

 

 

 

「MMSE(Mini Mental State Examination)」検査は、1975年にアメリカのフォルスタイン夫妻によって考案され臨床診療で世界的に用いられています。
 
認知機能障害の初期の兆候への感度は低く、高度の患者には床効果がみられます。
 
見当識、記憶力、計算力、言語的能力、図形的能力などを検査します。
 
11問からなり、合計30点、21点以下で認知症、22~26点では軽度認知障害(MCI)の疑いがあると考えられます。

 

 

 

   

 

認知症検査「ADAS-J cog.」

 
 
 
「ADAS-J cog. (Alzheimer’s Disease Assessment Scale 日本語版)」は、見当識、記憶、言語機能、行為・構成能力についてみるための検査です。
 
MMSE よりも記憶、構成能力について重点が置かれています。
 
スクリーニング検査としてだけではなくアルツハイマー病の経過をみていくためにも利用されています。
 
検査は、主に見当識、記憶、実行機能、構成能力、注意など11項目ですが、70点満点で得点が高いほど障害の程度が高度と判断されます。
 
検査には約40分前後をかかるため検査を熟知した人が実施する必要があります。

 

 

認知症検査「FAB」

 
前頭葉機能検査 
 
FAB (Frontal Assessment Battery at bedside)は、前頭前野の機能をみる検査です。
 
特別な用具を使用せずに短時間で検査が可能なため、臨床で広く使用されている検査です。
 
FABの検査項目は、概念化課題(類似性)、知的柔軟性課題(語の流暢性)、行動プログラム課題(運動プログラミング)、反応の選択課題(葛藤指示)、GO/NO-GO課題(抑制課題)、把握行動課題などです。
 
前頭葉の機能を調べるのに有効なことから、脳血管障害の患者に実施されています。
 
他にも、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病、前頭側頭型認知症などの神経変性疾患の評価検査として活用されています。


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