トヨタが燃料電池車の普及に決断した無償提供の思惑

トヨタ自動車は２０１４年１２月に世界に先駆けて燃料電池車（ＦＣＶ）ミライを発売しました。
 
トヨタは、２０２０年までの限定で水素で走る燃料電池車の普及を促進するため、世界で保有するＦＣＶ関連の特許約５６８０件を全て無償提供すると発表しました。

トヨタの狙いは２０２０年までに一万台の普及

現在、国内の自動車メーカーで燃料電池車（ＦＣＶ）の発売を予定しているのは、ホンダと日産自動車で、その他の三菱自動車やマツダ、富士重工などのメーカーは積極的に取り組む方針を打ち出していません。
 
この様な状況の中で、トヨタは燃料電池車（ＦＣＶ）の普及は自社一社の努力だけでは難しいと判断しており、他社の参入を促すために特許の無償開放に踏み切り２０２０年までに世界での普及台数一万台を目指しています。
 
トヨタ方式を世界に普及させれば、特許の無償提供の期限が切れる２０２１年以降、燃料電池車（ＦＣＶ）分野で世界のトップシェアを握れるという思惑が見て取れます。

 将来的には二酸化炭素の排出はゼロ水素燃料の生成

 
現在の石油や天然ガスの化石燃料を使った水素燃料の生成方法では、二酸化炭素を排出する欠点があります。
 
しかし、将来的に太陽光や風力を活用して水素燃料を作ることが考えられており、これらの再生可能エネルギーを使えば二酸化炭素の排出はゼロとなるため、環境的に全く問題が無くなり地球環境に優しい燃料として更に注目されるでしょう。

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