車内が広い軽自動車は各種の税金が低く燃費も良い
車全体の登録台数は2000年頃にピークをむかえ、その後は減少傾向です。
しかし、軽自動車は増加傾向にあって自動車全体の登録台数の約4割にも達し更に増加傾向です。
その理由として、列挙できるキーワードは「車両価格が安い」「税金が安い」「燃費が良い」「運転がしやすい」などです。
更にダイハツのタントやホンダのN-BOX、スズキのスペーシアに代表されるように全高が通常よりも高く、「広いキャビンと荷室を確保」していて5ドアが一般的です。
初めてホンダのショールームを訪問して乗車した時には驚きを隠せず、オーとうなってしまいました。
都市部では交通機関が整備され電車やバスで移動が気軽にできますが、地方では移動の手段は多くの場合自家用車です。
1家に1台どころか、1人に1台といっても過言ではありません。そのため歩く機会が少なく運動不足という話もたびたび耳にするほどです。
軽自動車は日本独自の規格
軽自動車は日本特有の規格であり、諸外国に軽自動車の概念はございません。
日本で軽自動車の規格が誕生したのは、20世紀の半ばであり、三輪車や四輪車の排気量の上限が360ccに統一され、1958年に「スバル360」、続いて1967年には「ホンダN360」が発売され価格の安さから車の大衆化の決定打になりました。
軽自動車が誕生した頃は狭い車内空間に4人がやっと座れてある程度の距離を走行できるというものでした。
その後、排気量が360ccから550ccへ、そして660ccへと規格が改定されて現在に至っています。
ハイト系に代表される軽自動車のタントやN-BOXは車高が高く、広く大人4人がゆったりと座れて長距離の移動でもストレスを感じずに快適にドライブできるまでにステップアップしています。
現在の規格は1998年に施行されたもので「軽自動車」「小型自動車」「普通自動車」は以下のように定められています。
種類 |
軽自動車 |
小型自動車 |
普通自動車 |
---|---|---|---|
車輪数 |
3以上 |
4以上 |
4以上 |
ナンバープレート |
黄色 |
5又は7で始まる |
3で始まる |
車体の長さ(m) 幅 (m) 高さ(m) |
3.4 1.48 2.0 |
4.7 1.7 2.0 |
小型自動車よりも一項目でも大きいもの |
エンジンの総排気量(cc) |
660以下 |
660を超えて2000以下 |
同上 |
軽自動車は各種の税金が安い
軽自動車が人気なのは、税金が割安で経済的な負担が少ない点があります。
軽自動車と普通車では税率や税額がかなり違ってきます。
自動車取得税
自動車取得税は、税率が一律に決められています。
軽自動車では車両価格の2%、小型自動車や普通自動車では3%です。
軽自動車では自動車重量税が1%割安です。
自動車重量税
自動車重量税は、車の取得時と車検ごとに納付しなければならない税金です。
軽自動車は割安です。
新車購入時の自動車重量税は、軽自動車では9,900円(3,300円/年)です。
小型自動車では重量が1t以下で24,600円(8,200円/年)となっています。
小型自動車、普通自動車の自動車重量税は、0.5tごとに税額が定められています。
下表は、新規登録時に支払う重量別です。
新規登録時に3年間の自動車重量税を前払します。()内は1年分に換算した税額です。
〇新車購入時の「小型自動車、普通自動車」の自動車重量税
車両重量 |
エコカー減税なし |
---|---|
0.5t以下 |
12,300円(4,100円/年) |
〜1t |
24,600円(8,200円/年) |
〜1.5t |
36,900円(12,300円/年) |
〜2t |
49,200円(16,400円/年) |
〜2.5t |
61,500円(20,500円/年) |
〜3t |
73,800円(24,600円/年) |
車検は新規登録後3年後に、以後は2年ごとに行われます。2年ごとの車検時に2年分の自動車重量税を前払で支払います。
〇2年ごとの車検時の「小型自動車、普通自動車」の自動車重量税
車両重量 |
13年未満 |
13年経過 |
18年経過 |
---|---|---|---|
0.5t以下 |
8,200円 (4,100円/年) |
11,400円 (5,700円/年) |
12,600円 (6,300円/年) |
〜1t |
16,400円 (8,200円/年) |
22,800円 (11,400円/年) |
25,200円 (12,600円/年) |
〜1.5t |
24,600円 (12,300円/年) |
34,200円 (17,100円/年) |
37,800円 (18,900円/年) |
〜2t |
32,800円 (16,400円/年) |
45,600円 (22,800円/年) |
50,400円 (25,200円/年) |
〜2.5t |
41,000円 (20,500円/年) |
57,000円 (28,500円/年) |
63,000円 (31,500円/年) |
〜3t |
49,200円 (24,600円/年) |
68,400円 (34,200円/年) |
75,600円 (37,800円/年) |
「知恵袋」
国の税収として自動車重量税は、年間約3千8百億円です。
自動車税
自動車税は毎年納付しなければならない税金です。
自動車税も軽自動車は割安です。
軽自動車は軽自動車税といい、2015年4月1日以降に購入した場合は10,800円/年、それ以前に購入している場合は7,200円/年です。
小型自動車は1000cc以下が29,500円/年、1500cc以下が34,500円/年、2000cc以下が39,500円/年となっています。
総排気量ごとの自動車税の詳細は下表の通りです。
〇毎年納付義務がある小型自動車、普通自動車の自動車税
総排気量 |
税額 |
総排気量 |
税額 |
---|---|---|---|
1000cc以下 |
29,500円/年 |
3000cc超〜3500cc以下 |
58,000円/年 |
1000cc超〜1500cc以下 |
34,500円/年 |
3500cc超〜4000cc以下 |
66,500円/年 |
1500cc超〜2000cc以下 |
39,500円/年 |
4000cc超〜4500cc以下 |
76,500円/年 |
2000cc超〜2500cc以下 |
45,000円/年 |
4500cc超〜6000cc以下 |
88,000円/年 |
2500cc超〜3000cc以下 |
51,000円/年 |
6000cc超 |
111,000円/年 |
「知恵袋」
国の税税収としては自動車税は、年間約1兆5千億円で自動車重量税より多く4倍近くあります。
軽自動車は燃費が良く、エコにも配慮したシステム
軽自動車は車重が軽いので燃費が良くガソリン代の削減を図ることができます。
アイドリングストップ
自動車メーカーが軽自動車に積極的に取り入れている技術がアイドリングストップです。
アイドリングストップとは、ブレーキを踏んで車をストップさせた時にエンジンが自動的にストップしブレーキーペダルから足を離すと瞬時に再始動するシステムで燃費が10%以上も向上すると考えられています。
もともと、燃費が良い軽自動車でも、更に燃費効率を高める工夫がされています。
有害物質であるNOXを低減させるEGR
有害物質であるNOXを低減させるEGR(Exhaust Gas Recirculation:排気ガス再循環)と呼ばれる装置が開発されています。
EGRは、NOXは高温で燃焼している時に発生するため排気ガスに含まれているCO2を吸気に回すことで燃焼温度を低下させてNOXを減らすシステムです。
ダイハツが開発したi-EGRはこの装置を更に進化させて独自のイオン検出システムによって燃焼状態を把握して適切なEGR量をコントロールするように設計されています。
以上のEGRの働きによって「酸素濃度の低下による燃焼温度の低下による冷却損失の軽減」されて燃費の効率が上がり、燃費性能の向上に寄与します。
また、エコに配慮した三元触媒システムが装備されています。三元触媒とは酸化と還元を同時に起こすことで排気ガスを浄化する装置です。NOXに対して化学反応を起こすことで窒素に変えて無害化する方法です。
燃費を向上させる電動パワーステアリング
軽自動車は排気量が小さいのでパワーステアリングに油圧ポンプを使用するとエンジンの負荷が上がり燃費も悪くなります。
電動パワーステアリングは、ステアリングシャフトやラックギアなどにモーターが設置されており、中程度の速度域でだけハンドル操作を補助するように働き、速度が上がるとマニュアルステアリングに切り替わりエンジンのパワーを無駄にせずに燃費を少しでも向上させる仕組みになっています。
軽自動車の安全性・運転しやすい
軽自動車が売れている理由の一つに運転のしやすさがあげられます。
運転のしやすさは、軽自動車は車幅が普通車に比べて小さいため「狭い道での対向車とのすれ違いが楽」、「車体をこする不安が少ない」ことです。
また、ホイールベース(前輪と後輪の中心軸との距離)が短いため「小回りが利く」ことです。
一般道を走行するなら十分すぎるほどですし、日本の道路事情に照らし合わせても軽自動車は幅広い支持が寄せられています。
エアバッグの進化
エアバッグは、ほぼすべての乗用車の運転席、助手席に標準装備されています。
エアバッグは、車が衝撃を受けると備え付けの加速度センサーが検知してエアバッグコントロールコンピューターで衝撃の大きさを即座に判断してガス発生装置に信号を送ることで作動します。
エアバッグは種類も増え、側面衝突時にサイドガラスやドアをも覆って横からの衝撃を緩和する「カーテンエアバッグ」やシートの横から展開する「サイドエアバッグ」、前面衝突時に膝を守ら「ニーエアバッグ」などもあります。
シートベルトのプリテンショナーとフォースリミッターの働き
プリテンショナーとは、車が衝突した時の減速度を感知して瞬時にシートベルトの拘束力を高めドライバーがベルトの隙間からすり抜けないようにするシステムです。
一方、フォースリミッターとは、プリテンショナーとは逆にドライバーが衝突時にシートベルトの締め付けによって胸部にダメージを受けないように締め付けを軽減するシステムです。
更に進化するシートベルト
現在開発されているシートベルトには、わき見や居眠りを感知してベルトの拘束力を高めてドライバーに危険を知らせ注意を促す機能も備えてきました。
安全運転支援システム
また、軽自動車のメーカー各社は運転中の安全性を確保するために各社独自に開発した自動で危険を知らせたり、自動ブレーキが作動する安全装備を搭載しています。
軽自動車の多くが採用している安全運転支援システムには以下のものがあります。
〇誤発進制御機能
時速10キロ以下で走行中に障害物を認識したあとに強くアクセルを踏み込んだ場合にシステムが「踏み間違い」と判断して、急発進・急加速を抑制すると同時にブザーとメーター内の緊急表示にてドライバーに知らせます。
最近、多発している高齢者の操作ミスによる衝突事故を回避するように働く安全運転支援システム機能です。
〇車線逸脱警報機能
時速約60?100キロで走行中にシステムは道路の車線を検知して進路を予想します。
ドライバーの前方不注意などにより車線をはみ出すと判断すると、ブザーやメーター内の表示で警報を発して注意を促します。
〇先行車発進お知らせ機能
信号待ちなどで停車中に前の車が発進して約4メートル以上離れても自分の車が停止していた場合には、ブザーやメーター内の表示によってドライバーに知らせます。
ホンダN-BOX
ホンダN-BOXでは安全装備「ホンダセンシング」をオプションで割安で設置可能です。
ホンダセンシングは、ミリ波レーダーと単眼カメラのセンサーを駆使して、歩行者と車両を検知して衝突の危険が生じると警報が作動します。
そして、状況が一層悪化すると緊急自動ブレーキがかかり事故を未然に防ぐシステムで
す。
更に路側帯を歩く歩行者と衝突しそうになった時は、ハンドルに操舵力を加えて衝突の
回避をうながす歩行者事故低減ステアリングが採用されていて安全性の向上に寄与しています。
スズキワゴンR
スズキワゴンRでは、赤外線レーザーとミリ波レーダーを併用して緊急自動ブレーキを作動できる安全装備です。
車線をはみ出した時に警報で知らせる車線逸脱警報、高齢者に多いペダルの踏み間違いによる誤発進抑制機能なども装備されています。
ワゴンRでは車両本体の走行安定性などの総合的な安全性を高めています。
ダイハツミライース
ミライースは、スマートアシストIIIが装備され、2個のカメラがドライバーと同様に前方をチェックして、歩行者や車両と衝突する危険が生じると警報を発して知らせます。
ドライバーが回避操作をしない時には緊急自動ブレーキも作動させて車を停止させます。
以上の他にも走行中に眠気やわき見などによって車が蛇行した場合に、安全運転支援システムが「ふらつき」と判断するとブザーやメーター内の表示によって警報を発する「ふらつき警報機能」もあります。
走行安定性と装備の両面から安全性を高めています。
ハイト系軽自動車は室内が広い
ホンダ「N-BOX」の広々車内
車内スペースも広く、日常の買い物など積載性も十分に満足がいくものです。
全高の高いハイト系軽自動車のルーツはスズキのワゴンRといわれていますが、ワゴンRが登場する前は背の低いタイプの軽自動車が主流でした。
ワゴンRは、天井の高さを確保するとともに座席のポイントを上げて膝周りに余裕を持たせたことで楽な姿勢が取れるように設計されています。
その後発売されたダイハツのタントは、チャイルドシートの設置や車内での授乳、オムツの交換や着替えが楽にできる空間が確保されているので、主婦層を中心として女性からも多大な支持が得られています。
軽自動車は点検費や消耗品が安い
定期点検や整備費用、そしてタイヤ交換やバッテリー交換などの消耗部品でも軽自動車の方が安いと言えます。
以上ご紹介したように、自動車税や自動車重量税などの税金が割安で経済面のメリット、小回りが効き安全面でも安全運転支援システムが導入され軽自動車のメリットは多大といえます。
室内空間がゆったりの全高が高いハイト系のトールワゴンを特におすすめしたいです。
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ガリバーから電話がかかってくるのでそこで詳しい話を聞いてみましょう」
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