「終末糖化産物」AGEとは
■ 余った糖はメタボの原因に
通常私たちは、1日の食事でカロリーの約6割を糖質から摂取しています。
その殆どをその日のうちに消費していると云われています。
しかし、エネルギー消費量よりも多い糖質を摂取し続けたら、
余った糖質は、まず筋肉や肝臓に貯蓄されます。
更に余れば脂肪に変換され蓄積されます。
いったん脂肪に変換されると簡単にはエネルギーとして消費されず、
やがてはメタボリックシンドロームなどの原因になります。
■ 脂肪が蓄積する四大因子
日本人を含むアジア人の体質の特色は、欧米人に比較すると、皮下に脂肪を蓄積する機能が弱く、内臓に脂肪を蓄積する機能が強いため、メタボリックシンドロームが加速してしまいます。
■体に脂肪を蓄積する、四大要因として
1.栄養の摂り過ぎ
2.運動不足
3.生活リズムが不規則
4.過剰なストレス
などがあげられます。
■ 老化物質「AGE」を知っていますか?
AGEは、正式には「終末糖化産物」と云われ、英語では「Advanced Glycation End Products」です。
消費されず余った血中の糖質は、血管壁から染み出て来ます。
そして体温の作用により、タンパク質と結合します。
結合の結果生成された物質が老化物質あるAGEです。
この状態が長く続くことでAGEが蓄積されて様々な症状が出てきます。
■ このAGEが皮膚に長期間蓄積するとシミやシワの原因になり、AGEが骨に蓄積すると骨粗鬆症にもなります。
糖質が血中に多すぎる状態が続くと発症する病気に糖尿病がありますが、AGEもメカニズム的には糖尿病と非常に良く似ています。
共通点は体内の糖質が過剰になりと美容面や健康面に悪さをすると云うことです。
AGEは糖尿病の通過点と言えるかもしれません。
単糖類にはブドウ糖、フルクトース(果糖)、ガラクトースなどがあります。
単糖類は小腸から吸収されますが、糖の種類によってAGEの蓄積の量に差がでます。
■ ブドウ糖よりもフルクトース(果糖)のほうが、約10倍もAGEが蓄積しやすいことが明らかになっています。
フルクトース(果糖)は主に、ハチミツ、果実、ベリー類、メロンなどに多く含まれていますので、これらの食品は食べ過ぎないように注意すべきです。
また、果糖は水に溶けやすい性質があり、甘いペットボトル飲料などにも多く含まれています。
■ AGEを蓄積しない習慣として(ダイエット効果もあり)
1.食事の時に最初に野菜を食べ、間食を控える。
2.食物繊維を多く摂取し、食事はよく噛んで時間をかけて食べる。
3.食後に軽い運動を習慣化する。
AGEを溜め込まないように日々の生活を見直しましょう。
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