希少糖(レアシュガー)プシコースの医療効果

生活習慣病の原因は飢餓に耐えるために栄養素を体に蓄積していた先祖のDNA

 

人類が誕生して狩猟生活を始めてから現在までの時間を1ヶ月と仮定すると、近年の飽食時代は僅か15秒に換算される程短いと云えます。

 

私達動物には、体を危険な状態から守る防衛本能が備わっており、生き延びるため進化します。

 

私達の先祖は、飢餓に苦しみ、また高温寒冷の気象条件のもとで生き抜いてきました。

 

いつ食物にありつけるか分からないため、防衛本能により生命に不可欠な栄養素や塩分を出来る限り長く体内に蓄積するメカニズムが構築され進化してきました。

(例えば、炭水化物のブドウ糖は、肝臓や筋肉に貯蔵し、更に余れば脂肪として蓄積するメカニズム)

 

この長年にわたり先祖が築き上げたDNAが、皮肉なことに飽食時代の現代社会では生活習慣病の原因になっています。

 

希少糖プシコースは脂肪の蓄積を抑制する

 

うどんの名所香川県は、炭水化物である麺類の消費が多く、うどんはあまり噛まずに飲み込むように食べる為、食後の血糖値が上がりやすく、糖尿病の患者数が毎年全国でもワースト上位になっています。

 

因みに香川県は、高齢者の交通事故件数や人口当たりの万引き発生件数でもワースト上位になっています。

 

希少糖と言われている希少糖プシコースは、自然界にはとても少なく希少な糖ですが、香川大学の研究で果糖(フルクトース)に酵素(D-タガトース3-エピメラーゼ)の反応を加えることで希少糖プシコースを体系的に生産するシステムであるイズモリングが考案され大量生産への道が開けました。

 

プシコースは、カロリーゼロで甘さは砂糖の7割程度という夢のような糖です。

 

既に安全性が高く、カロリーがゼロであること、そして口当たりの良く清涼感がありキレの良い甘さがなど味覚についても高評価が確認されています。

 

糖尿病の患者や糖尿病の予備軍の方は糖の摂取を制限する必要がありますが、現在希少糖プシコースはシロップ(調味料)として商品化されていますので、料理や飲み物にも自由に活用できるようになっています。

 

デザートやアイス、パンなどに本格的に使用されるようになれば、近い将来に糖尿病などの生活習慣病患者が食事の制限から開放される時も来るのではないでしょうか。

 

BMIの評価で高度肥満体型は米国が日本の10倍だが糖尿病の罹患率は同じ

 

BMIの計算式  BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))

 

ちなみに、BMIの基準は、18.5未満で「やせ体型」、18.5以上25未満は「標準体型」、 25以上30未満は「肥満体型」、30以上で「高度肥満体型」に分類されています。

 

糖尿病の罹患率が高い一因として、日本人は米国人に比べ皮下への脂肪蓄積能力が弱く、内蔵や心臓、血管や骨格などに脂肪が蓄積しやすい体質があります。

 

その昔、世界的にも長寿で名高かった沖縄県は、近年では沖縄クライシスと呼ばれ、日本でもトップクラスの肥満県や糖尿病県になりました。

 

沖縄では、男性の2人に1人が肥満症です。調査の結果では原因は酒量の多さと肉類の過剰摂取が原因といわれています。

 

意外にも海に囲まれていながら、魚介類の摂取量が少なく、また沖縄の人はあまり泳がないため運動不足も重なり、更に終電を気にしなくても良いため飲み過ぎと食べ過ぎにつながっているようです。

 

また、「なんくるないさ(なんとかなるさ)」という楽天的な沖縄独特の気質も影響しているようです。

 

希少糖プシコースは内臓脂肪の蓄積を抑制する、実験では3割カット

 

ラットを使った実験では、普通の餌を与えたラットの体重が682gになったのに対して、希少糖プシコースを入れた餌を与えたラットは536gと大幅な体重差が出ました。

 

また、内臓脂肪も3割削減できたそうです。

 

人の実験でもプシコースを3ヶ月食べた方が平均1.8kgの減量に成功した結果もあります。

 

体内でブドウ糖の生成を抑制し、吸収を阻害する希少糖プシコース

 

通常、糖は口から入って腸で酵素により分解されてブドウ糖になり血中に入ります。

 

その後、ブドウ糖は筋肉などに取り込まれて活動エネルギーとして使われますが、余ったブドウ糖は体内に脂肪として蓄積されます。

 

希少糖プシコースは、糖をブドウ糖に変える役割を担っている酵素の働きを抑制するとともにブドウ糖の生産量を抑制する作用があります。

 

また、腸壁にはブドウ糖を吸収する入り口がありますが、入り口の形状とは異なる希少糖プシコースが先に入り口をふさいで蓋の役目をするためブドウ糖は吸収されずに体外へ排出されます。

 

ブドウ糖の吸収を阻害することで脂肪の蓄積を抑える作用があり、ダイエットにも効果があります。

 

また、インスリンを分泌する細胞を守る働きやインスリンの分泌を促進させる作用があることが分かっています。

 

グルコース(ブドウ糖)によるインスリンの分泌とプシコースによる分泌はそのメカニズムに違いがあり、すい臓のB細胞によるインスリンの合成及び分泌に障害を持つインスリン依存性又はT型と言われている糖尿病の治療が大きく前進する可能性を秘めています。

 

これらの希少糖プシコースの有効作用により血糖値が上がらず、糖尿病の予防や改善に有意に働くことがわかっています。

 

希少糖プシコースは、糖尿病の予防だけでなく、肥満や動脈硬化の防止、そして抗酸化、アンチエイジングなどにも有効に作用する可能性を秘めていることが判明しており、現在世界中から注目をされています。

 

今後は国際特許出願登録(PCT)や米国食品医薬品局(FDA)の承認の取得を経て全世界に普及するれば、日本発の希少糖が世界中の糖尿病を初めとする生活習慣病患者に対して素晴らしい貢献をすることになります。

 

希少糖(レアシュガー)プシコースの動脈硬化防止作用

希少糖プシコースは、動脈硬化の開始因子で血管内皮細胞から分泌される塩基性のタンパク質を抑制することがわかってきました。

 

また、希少糖プシコースはブドウ糖の吸収を抑制するだけではなく、ブドウ糖が肝臓で脂肪に合成されることを抑制する効果もあることが判明しています。

 

以上のような生理作用を活用して動脈硬化の予防をするサプリメントや医薬品の開発に期待が高まっています。

 

そして、最近では希少糖プシコースの商品が開発製造され、販売されるようになりました。

 

 

イズモリングの構築で希少糖の更なる応用期待

 

希少糖は、自然界に50から60種類ほど存在しているとされていますが、字のごとくホンのわずかしか存在していません。

 

そこで、酵素反応により人工的に製造するわけですが、製造の設計図であるイズモリング(イズモリングを体系化した何 森(イズモリ)健教授の名前をとって命名)の作成に成功しています。

 

このイズモリングを活用することで自然界に50から60種類ほど存在する希少糖を人工的に製造することが可能となりました。

 

イズモリングが出来たことで、まだ生成されていない希少糖の有用性が期待されます。

 

希少糖は、医療面で既にガン細胞の増殖抑制、血糖値の上昇抑制、内臓脂肪の蓄積抑制、寿命延命効果なども確認されていますが、例えば植物の発芽の抑制や促進効果も判明しているため、農業分野への応用も期待されているところです。

 

数年後には、様々な希少糖が生活や産業、医療に浸透してこれまで不可能であったことが、簡単に克服できるようになっている可能性もあります。

 

希少糖プシコースは普段の食べ物にも含まれている

 

最も馴染みがある糖はブドウ糖でグルコースといいます。

 

他にもガラクトース、キシロース、フラクトース、マンノース、リボース、アラピノースなど7種類は自然界に多く存在する糖です。

 

普段の食べ物にも僅かながら希少糖が含まれています。

 

例えば、食事では、フルーツシリアル、フルーツジュース、コーラ、ケチャップ、ミートソースなどがあげられます。

 

また、デザートではメイプルシロップ、よーかん、カステラなどに含まれています。

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