健康診断の数値の見方読み方


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健康診断 脂質検査 「総コレステロール」

 

脂質検査 「総コレステロール」 
 
総コレステロール (TC:total cholesterol)
 
総コレステロールの基準値 「140〜199mg/dl」
(日本人間ドック学会の基準値)
 
コレステロールは、細胞膜や胆汁酸の構成成分であり、性ホルモン、副腎皮質ホルモンなどのステロイドホルモンとして利用されています。
 
特に血管の維持強化に重要な働きをしている栄養素です。

 

総コレステロールとは

 

@血液中で、脂肪酸とエステル結合(酸とアルコールが脱水縮合すること)したコレステロール(EC:esterified cholesterol)
 
A脂肪酸と結合していない遊離コレステロール(FC:free cholesterol)
 
以上を合わせて、総コレステロールといいます。

 

コレステロールは脂質であるため血液には溶けにくく、たんぱく質と結合したリポ蛋白で血液に乗って体のすみずみに運ばれ、余分なコレステロールは回収されて肝臓に戻ります。

 

肝臓から全身にコレステロールを運ぶのがLDLコレステロール、全身から余分なコレステロールを回収して肝臓に戻すのがHDLコレステロールです。
 
コレステロールは、細胞膜や性ホルモン、副腎皮質ホルモンなどの原料となるため必要不可欠な物質です。多すぎても少なすぎても健康に問題が生じます。

 

血清コレステロール(血液中のコレステロールの濃度のこと)が、増加すると動脈硬化を引き起こし、更に冠状動脈硬化に起因する狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の重大なリスク要因になります。
 
血液中のコレステロールは、肝臓で約6割が合成され、約4割は食事に由来します。

 

米国ではコレステロール摂取の上限を撤廃へ

 

2015年2月に米国の農務省と保健福祉省は、食事から摂取するコレステロールと血清コレステロール(血中のコレステロールの濃度)の間に明確な関連を示す証拠がないとして、コレステロール摂取の上限値が撤廃する可能性を示唆しています。
 
しかし、コレステロールを多く含む食品は、適量の摂取が推奨されます。特に肥満や糖尿病などの生活習慣病を抱えている人は、コレステロールを多く含む食品の摂取を避けるべきとする意見も多くあります。
 

米国ではトランス脂肪酸を排除へ

 

2015年6月、米食品医薬品局(FDA)は16日、マーガリンやケーキ、クッキー、クラッカー、冷凍ピザなどに含まれていることが多い半硬化油である人工トランス脂肪酸は、安全に食べることのできるものではなく、2018年に食料供給から排除する方針を示唆しています。

 

コレステロールを多く含む食品

 

あん肝、すじこ、イクラ、数の子、鶏レバー、豚レバー、牛レバー、鶏卵、シュークリーム、無塩バター、ワッフル、バターケーキ


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