健康診断の数値の見方読み方


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健康診断 脂質検査 「中性脂肪」

 

脂質検査 「中性脂肪」

 

 

中性脂肪 (TG:トリグリセリド又はトリグリセライド)
 
中性脂肪の基準値 男性「30〜149mg/dl」
(日本人間ドック学会の基準値)
 
脂肪酸が3分子と、グリセロールが結合した構造をしており、この脂肪が中性を示すことから名付けられています。
 
中性脂肪の数値が、150mg/dl以上は、「高トリグリセライド血症」と評価されて、メタボリックシンドロームの診断基準にも加えられています。
 
食後は、血清中性脂肪が高くなるため、空腹時採血を基準にしています。
 
中性脂肪は、脂肪酸に分解されて、エネルギー源になります。

 

中性脂肪が基準値より高い健康リスク

 

中性脂肪の数値が高いと、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などの動脈硬化性疾患のリスクが高くなります。

 

中性脂肪の数値が、基準範囲より高くなったとしても、すぐに体に悪影響が出るわけではありません。
 
しかし、血中の中性脂肪が高い状態が継続すると、徐々に動脈硬化のリスクが高まります。
 
つまり、血中の中性脂肪が高い状態が続くと、HDLコレステロールが減少し、LDLコレステロールが増えて、コレステロールが血管壁にくっ付きやすくなります。
 
動脈硬化は、血管の内壁が徐々に厚くなり、硬くなって弾力性が弱まり、血管の内側が狭くなって、血液の流れが悪くなります。
 
また、血液を固める作用がある血小板の凝集が促進され、血栓が出来やすい状態になります。
 
血管の内径が狭くなったところに、血栓ができると詰まりやすくなる訳です。
 
動脈硬化は、2013年の日本人の死因別死亡数の第2位の心疾患(19万7000人)、第4位の脳血管疾患(12万4000人)の原因になっているので、注意が必要です。
 
「平成26年1月 厚生労働省推計値」
 
更に、中性脂肪値が高い状態で、コレステロール値が高くなると、高血圧、糖尿病などの危険因子が重なり、さらに動脈硬化のリスクが増大するといわれています。

 

中性脂肪が基準数値より低い健康リスク

 

逆に中性脂肪の値が低い場合には、栄養障害や、栄養障害から引き起こされる疾患のリスクが高まります。

 

中性脂肪を多く含む食品

 

中性脂肪を多く含む食品 

 

中性脂肪の成分は、脂肪酸で動物性脂肪では飽和脂肪酸と呼ばれ、バターやラードなどが代表的な食品で、常温では固体です。
 
植物油でも、ショートニング・カカオ脂などは飽和脂肪酸が多く、摂り過ぎには注意が必要です。
 
人の体温で溶けにくい、これらの脂肪は、血液をドロドロにするため、心血管性の疾患のリスクが高まります。
 
中性脂肪は、重要なエネルギー源であるため人間には必要不可欠な栄養素です。摂取量が多くなると、体脂肪として脂肪細胞などに蓄積され肥満、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病の原因になります。

 

脂肪細胞から分泌される善玉のホルモンのアディポネクチンは、内臓脂肪が多くなると分泌量が減り、肥満や高血圧などの生活習慣病につながります。
 
わが国では、戦後の急速な経済成長に伴って、食事の欧米化が進み、中性脂肪の摂取量が増え続けています。
 
バランスの良い、食事に心がけることが大切です。
 

中性脂肪が多い食品

 
脂が多い肉類、うなぎ、生クリーム、チーズ、チョコレート、ショートケーキ、カステラ、カスタードプリン、シュークリーム、バナナ、ぶどうなど


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