牛乳は健康に悪いという研究結果
昔から、牛乳はカルシウムが豊富で骨を強くして健康に良いと言われてきました。
しかし、このほど「英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」に発表されたスウェーデン人を対象とした調査で驚く研究結果が発表されました。
その内容は、牛乳の摂取量が多い人は少ない人に比べて、死亡率が高く、更に意外なことに女性では骨折が増えるとの結果が出たのです。
20年にわたって追跡した大規模観察記録
スウェーデンのチームが実施した調査は、中高年女性6万1000人を約20年間、中高年男性4万5000人以上を11年間、それぞれ観察記録した結果です。
牛乳の摂取量が増えても骨折は低下せず、死亡率が増加傾向
研究チームによると、牛乳の摂取量が増えても骨折の危険性は下がらず、死亡率の増加と関連する可能性があることが分かったというものです。
観察記録では、次の結果が得られました。
1.女性の10年間の死亡率の平均は1000人当たり126人でした。
2.牛乳を1日3杯以上飲む人の死亡率は1000人当たり180人と増加しました。
3.牛乳を1日1杯以下の人は、死亡率は1000人当たり110人でした。
女性が股関節部を骨折する割合では
1.牛乳摂取量が平均では、1000人中35人、
2.牛乳摂取量が多い人で1000人中42人、
3.牛乳摂取量が少ない人では、1000人中31人という結果でした。
この論文の共著であるスウェーデン・ウプサラ大学のカール・ミケルソンミケルソン氏は「1日3杯以上の牛乳を飲む女性は、1日1杯未満の人と比べ、死亡率が90%高く、股関節部の骨折が60%多く、骨折全般では15%多かった」と大変ショッキングな内容のコメントをしています。
男性では、死亡率の差は比較的小さかった
1.牛乳摂取量が平均では、1000人中189人
2.牛乳摂取量が多い人で1000人中207人
3.牛乳摂取量が少ない人では、1000人中182人という結果でした。
牛乳のD-ガラクトースは老化を促進し寿命を縮める物質
同研究チームは、チーズやヨーグルトなどの発酵乳製品の摂取量が、特に女性の間での死亡率と骨折頻度の低下と関連することも発表致しました。
論文では、推測される理由の一つとして、牛乳には糖類の一種でありグルコースとガラクトースが結合した「D-ガラクトース」が多く含まれている事が指摘されているようです。
「牛乳に含まれる「D-ガラクトース」は動物実験により、老化を促進し、寿命を縮める物質であることが分かっています。」
特に女性は、牛乳の飲みすぎに注意したほうが良いかもしれません。
しかし、研究チームは「今回の研究結果で牛乳の摂取量と死亡率・骨折頻度との関連性は偶然の可能性も排除できない」としています。
乳業を営んでいる人にとっては生活を脅かされる程のニュースですが、牛乳を長期間飲み続けてきた人は多いと思われます。
私自身は子どもころは牛乳が大好きで毎日飲んでいましたが、ある時期からお腹をこわすため飲まなくなりました。
なぜ、突然にお腹をこわすようになったのが不思議でしたが、大人になって原因を調べたところ乳糖不耐症といって、大人になると牛乳に含まれる乳糖を分解する消化酵素が少なくなって発症することがわかりましたが、この症状は病気ではありません。
牛乳と寿命の関係については、非常に興味がありますし、やはり真実が明らかになるべきだと考えます。
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