「血管・毛細血管」に良い食べ物を知って健康長寿の秘訣


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全身の毛細血管図 
出典「NHKエンタープライズ 毛細血管」

 

画像のように血管と毛細血管が全身に張り巡らされています。
 
毛細血管が手や足の指先までびっしりと張りめぐらされている様子が見て取れます。
 
心臓から押し出された血液は直径が500円玉ほどもある大動脈から鉛筆の芯ほどの細動脈を通って、髪の毛の太さより細い0.1〜0.0007mmの太さの毛細血管へと行きわたります。
 
毛細血管は、全身の約60兆個の細胞に酸素や栄養を届け、老廃物や二酸化炭素などを回収しています。
 
このように重要な働きをしている毛細血管は非常に細く、円盤状の赤血球も、この細い毛細血管内を変形しながら通過します。
 
血管や毛細血管は私たちの健康に深く関与していますので、「血管や毛細血管を元気に若く保ち増やして血管力を高める」ことが健康や若々しさを保つためにとても大切です。
 
見た目が若い人は毛細血管が多く、お肌や頭皮に十分に酸素や栄養が行きわたり、お肌は弾力性に富み、髪の毛もフサフサしています。
 
逆に毛細血管が衰えて少なくなるとお肌の老化に拍車がかかり、シワやたるみなど原因となり、また髪の毛も育たず伸びにくくなって貧弱になります。
 
毛細血管は健康や美肌、育毛のカギを握っているといえます。
 
血管や毛細血管を増やして元気に若返らせるためには食べ物の素材や適度な運動が重要な要素でありますが、反面でアルコールの飲みすぎやタバコはマイナスに作用します。
 
当サイトでは血管や毛細血管を元気に若返らせて増やす食べ物や生活習慣を中心にご紹介しています。
 
血管・毛細血管を若返らせて強くする食べ物を閲覧したい方は、目次中段の「A」からご覧ください。
 

「目 次」

 

    1. 血管・毛細血管は臓器間の大切なメッセージ物質を運ぶ回路

 

    2. 若返りのカギを握る「内皮細胞」

 

    3. 健康な毛細血管は二重構造 お肌に影響

 

    4. 毛細血管は髪にも影響

 

    5. 血管・毛細血管は免疫力にも影響

 

    6. 毛細血管はさまざまな不定愁訴にも関係

 

    7. 血管・毛細血管の健康度の簡単判定

 

    8. 減塩と糖質制限を徹底

 

    9. お肉の焦げAGEに注意

 

 「A」 血管・毛細血管を若返らせる食べ物のご紹介

 

    10.血管、毛細血管を増やして強くするシナモンに含まれているヒハツ

 

    11. 血管・毛細血管を丈夫にする脂質

 

    12. 血管・毛細血管を強くするたんぱく質

 

    13. 抗酸化作用のニンジンジュースで血管・毛細血管を保護

 

    14. 動脈硬化を防ぐゴーヤジュース

 

    15. 血栓を予防する酒粕

 

    16. 活性酸素を減らして血管・毛細血管を保護する葉酸

 

    17. 血圧低下させる機能のキウイフルーツ

 

    18. 玉ねぎの含硫化合物がアテローム動脈硬化を予防

 

    19. 血圧を抑制してアディポネンチンを増やすレモン

 

    20. 納豆やチーズなどの発酵食品

 

    21. 動脈硬化を予防するカカオポリフェノール

 

    22. 脂質の酸化を防ぐ煎茶のエピガロカテキンガレート

 

    23. 血栓を予防するコーヒーのフェルラ酸

 

    24.血管・毛細血管を健康に保つ食品食材の一覧

 

 

 

血管・毛細血管は臓器間の大切なメッセージ物質を運ぶ回路

 

手の平の毛細血管 
出典「NHKエンタープライズ 手の平の毛細血管」
 
最新の研究で「私たちの体の臓器が脳を介することなく、互いに直接メッセージをやりとりすることで生命が成り立っている。」ことが分かってきました。
 
臓器間でやりとりされているホルモンなどのメッセージ物質が既に何百種類も発見されているといわれています。
 
そして、血管・毛細血管が各臓器の発するメッセージ物質を臓器や体のすみずみに運んで情報伝達を回路の役目をしています。
 
例えば、女性ホルモンのエストロゲンは女性の美や若々しさ、健康をサポートしていますが、卵巣から分泌されたエストロゲンは血液にのって脳や内臓、骨、皮膚などの全身の細胞に運ばれます。これらの組織の全てはエストロゲンを受け入れる受容体をもっています。
 
血管、毛細血管がしっかりと張り巡らされていれば、エストロゲンが隅ずみまで運ばれてお肌の潤いやハリを保ち髪も若々しく維持できるのです。
 
手の平だけても画像のように膨大な毛細血管が張り巡らされ、メッセージ物質を運ぶ大切な役割を担っているのです。
 
毛細血管が消えて少なくなると、大切な臓器間のメッセージが届かなくなって体に異変を生じることになるので、毛細血管がしっかりと張り巡らされていることが大切なのです。

 

心臓が発するメッセージANPを運ぶ

 

例えば、心臓と腎臓は脳を介することなく直接メッセージのやり取りをしていることが分かってきました。
何らかの異変で、心臓に負担がかかると心臓はメッセージ物質ANPを大量に分泌します。
 
心臓が発するメッセージ物質ANPは、心臓が「疲れた」、「しんどい」というメッセージです。
 
心臓が分泌したANPは血管や毛細血管を通じて全身に運ばれます。
 
そのメッセージ物質を受け取るのは腎臓です。
 
腎臓は心臓のメッセージ物質ANPを受け取る受容体があるので、腎臓はANPを受け取ると尿の排出量を増やすことで血液量を減ら血圧を下げて心臓の負担を軽減します。
 
この心臓が発するANPは、血管を修復する働きがあり、がん治療に応用されています。
 
がん手術の際にANPを投与することで、がんの再発を大幅に抑制できることが解明されています。
 
2年間再発率せずに元気な率が、ANPを投与しなかった患者では67%、ANPを投与した患者では91%という結果が非常に高い率が報告されています。
 
この劇的な効果は、全身の血管や毛細血管に作用して修復したことが分かっています。

 

毛細血管が健康で丈夫であることが重要

 
血管の内壁には傷んでささくれとなっている部分があり、血流が滞ると血流が悪くなって血圧が上がります。
 
血管の内壁細胞にもANPの受容体があり、傷んでいる部分を修復して心臓の負担を軽減するように働きます。
 
このANPの作用を利用してがんの転移を防ぐことに応用されています。
 
がんの手術後は、わずかながん細胞が血流に入り込みます。
 
しかし、通常では数日でがん細胞は死滅するので特に問題になりませんが、血管に傷んだ部位があると、そこからがん細胞が入り込んで転移につながります。
 
血管・毛細血管は臓器の大切なメッセージ物質を運ぶ大切な臓器であり、血管・毛細血管が健康で丈夫な状態であることが望ましいと言えます。
 
血管・毛細血管が傷んでいるとがん細胞が血管から漏れ出して転移するリスクが高まると考えられます。

 

 

若返りのカギを握る「内皮細胞」

 

人は血管とともに老いる」、イギリスの医師トーマス先生の言葉ですが、血管が老朽化すると血管の柔軟性が失われて動脈硬化が進行します。
 
動脈硬化は様々な生活習慣病を引き起こし、お肌や見た目の年齢に悪影響を及ぼします。
 
血管は大きく分類すると動脈・静脈・毛細血管の3種類ですが、動脈と静脈は外側から「外膜・中膜・内膜」の三層構造、内膜はさらに「内弾性板」と「内皮細胞」から成っています。
 
一方、毛細血管は薄い「内皮細胞」と「基底膜」のみの構造をしています。
 
毛細血管を若々しく保ち増やすためには、この「内皮細胞」が重要なカギを握っています。
 
毛細血管は、体の末端の組織細胞に栄養や酸素を届け、老廃物を回収、免疫細胞を届けて有害物を排除、体温の調整、ホルモンを運搬し組織に情報を伝達するなど重要な働きをしています。
 
内皮細胞は血管を守るバリア機能と血管を拡張させる活性化機能があり、内皮細胞を健全に保つことが健康や美容においてとても重要なのです。
 
内皮細胞を守るポイントは、「活性酸素を低減する」こと、「血圧を正常にする」こと、「血流を良くする」、ことです。
 
このポイントを以下に少し詳しく解説していきます。

 

健康な毛細血管は二重構造 お肌に影響

 

毛細血管が衰えるとお肌に影響 

 

健康で正常な毛細血管では壁細胞が適度な間隔でおおわれていて体のすみずみに栄養や酸素が行き届き、途中でもれにくい二重構造になっています。
 
しかし、加齢により血管の壁細胞が、はがれて劣化し、減少すると末端の細胞に栄養や酸素が届く前にもれてしまい不定愁訴や次のようなさまざまな原因となります。

 

「顔色が悪い」
 
「シミ」
 
「シワ」
 
「たるみ」
 
「くすみ」
 
「毛穴の開き」

 

例えば、40代の半ばで血管の壁細胞がはがれるとコラーゲンを作る線維芽細胞に栄養が届かなくなり繊維芽細胞の働きが低下してコラーゲン不足になってシワやたるみの原因になります。
 
このように毛細血管はお肌のシワやたるみに深く関係しています。
 
人の体全体の静脈、動脈、毛細血管の総延長は10万キロメートル、地球の回りを2周半も回る長さがあります。
 
毛細血管の直径は200分の1o、髪の毛の10分の1という微細なもので体中をくまなく巡っています。
 
加齢によって毛細血管が消滅することがわかっていますが、70歳代では全体の約4割も毛細血管が消滅するといわれています。
 
毛細血管が減少すれば末端の皮膚に栄養や酸素が運べないためシワやたるみの原因になってしまいます。

 

 

毛細血管は髪にも影響

 

毛細血管は髪の育毛や健康にも影響している 

 

髪の毛は1日に0.2〜4ミリ程度成長するといわれていますが髪の毛の成長に必要な栄養や酸素、エストロゲンを毛細血管が運んでいます。
 
頭皮から毛根まで毛細血管が網の目のように張り巡らされて髪の毛に必要な栄養分や酸素、エストロゲンを送り届けています。
 
ストレスによって毛細血管が収縮して減少すると十分な栄養や酸素、エストロゲンを頭皮に送り届けることが出来なくなって次のような原因になります。
 
「抜け毛」
 
「薄毛」
 
「白髪」
 
「髪の毛が細くなる」
 
また、食事の内容が動物性たんぱく質や脂質などの欧米食が中心になると悪玉コレステロールといわれるLDLコレステロール値が高くなって血管内に脂質性のかたまりのプラークが発生して血流が悪化します。
 
血流が悪化すると本来頭皮に届くはずの栄養や酸素が届かずに滞留し動脈が詰まれば毛細血管が衰えて消滅するほか、重篤な脳梗塞や心筋梗塞などに発展し生命に危険が及びます。
 
頭皮をマッサージすることで血行が良くなると推奨する専門家がいますが、頭皮をむやみに強くマッサージすると毛細血管がダメージを受けて逆効果になることも知っておきましょう。
 
頭皮のマッサージは、ていねいにやさしく揉みほぐすようにすると頭皮が柔らかくなって血流も改善し髪の毛が抜けにくくなり育毛効果が期待できます。
 

血管・毛細血管は免疫力にも影響

 
 
 
私たちの体は免疫細胞によって守られています。多くの免疫細胞は血液中に存在することで全身をパトロールして、ウイルスや細菌などの有害物(抗原)を発見すると、戦ってこれを排除します。
 
しかし、毛細血管が衰えて少なくなると、体のすみずみに免疫細胞が届かなくなって十分な免疫作用を発揮することができなくなり、感染症などの病気にかかりやすくなります。
 
例えば、免疫力が低下することで以下のようなことが起こります。
 
「風邪を引きやすい」
 
「キズや腫れが治りにくい」
 
「疲れやすい、疲れがとれない」
 
「花粉症などのアレルギーがひどくなった」
 
 
毛細血管を増やして、元気にすることで、これらの症状から脱することができると考えられます。
 

毛細血管はさまざまな不定愁訴にも関係

 
毛細血管が衰えて不定愁訴 
 
これといった原因はわからないけど、健康な時とは違って、今一つ「スッキリ」しないなどの症状がある場合にも、毛細血管の衰えが影響している可能性があります。
 
以下のような不定愁訴を感じている場合、毛細血管の衰えが始まっているかもしれません。
 

「胃もたれ」
 
「便秘や下痢」
 
「冷え」
 
「汗をかく」
 
「便やおならが臭い」
 
「イライラ」
 
「寝つきが悪い」
 
「口が渇く」
 
「目が渇く、疲れ眼
 
「口臭がある」
 
全身を巡る毛細血管は栄養や酸素の他、有益なホルモンや免疫細胞もはこんでいます。
 
これらの重要な物質が体のすみずみに届かなくなることで、原因が特定できない不調である不定愁訴が起こりやすくなります。
 

血管・毛細血管の健康度の簡単判定

 

血管や毛細血管は体のすみずみまで行きわたっています。
 
体の指や耳たぶ、舌などの体の末端部分を観察することで、血管や毛細血管の健康度を簡単に予想、判定することができます。

 

爪で健康度を判定

 

爪の状態で毛細血管の健康度測定 

 

爪を押すことで毛細血管の健康度を判定することができます。
 
指の爪をもう一方の親指と人差し指で数秒ほど押して圧迫し、離して爪の様子を観察してみましょう。
 
押して離した瞬間に、爪の下の皮膚がいったん白くなりますが、素早く元のピンク色に戻れば、毛細血管が健康な状態です。
 
白くなったまま、なかなか元に戻らない場合は毛細血管がゴースト化しているといえます。
 
足の指もチェックしてみましょう。

 

舌で健康度を判定

 

血管の健康度は舌にもあらわれる 

 

血管の健康度は舌をみれば分かります。
 
まず、舌の表面の色がピンク色であることがポイントです。
 
暗い褐色や紫色の方は血行が悪く、血管が老化している可能性があり要注意です。
 
舌の裏側を鏡にうつしてみると二本の血管が透けてみえます。
 
この二本の血管がまっすぐ走っていれば血管の状態が良いと推測できます。
 
しかし、だ行していたり、盛り上がっていると血行が悪く、血管が老化している可能性があるといわれています。
 

耳たぶで健康度を判定

 

 

 

耳たぶの状態を観察することで血管の状態を予想することができます。
 
耳たぶにシワが出来ている人は、頭部や顔に血液を送っている頸動脈(首部分の血管)の血行が悪化している可能性があります。
 
一度循環器内科で血管の検査することをお勧めします。

 

   

 

減塩と糖質制限を徹底しましょう

 

血管や毛細血管の大敵は特に「高血圧」と「高血糖」です。
 
塩分の過剰摂取は高血圧を招き、糖質の過剰摂取は高血糖を招き、いずれも動脈硬化の原因になります。
 
ポイントは、減塩と糖質制限に心がけることです。

 

減塩を工夫して高血圧を予防する

 

塩は高血圧をまねき血管の内壁を傷つける 

 

血圧が高い状態が続くと血管や毛細血管を傷つけて動脈硬化を進めます。
 
塩分の摂取量と高血圧は関連性が高く、欧米や日本などの先進国では塩分の過剰摂取に警鐘を鳴らしています。。
 
生労働省は2015年改訂版で18歳以上の成人の一日の塩分の摂取目標量を男性8.0g未満、女性7.0g未満に下げました。
 
一方、世界保健機関(WHO)は食塩摂取目標を1日5gとしていますが、米国では心血管疾患の予防のためのガイドラインとして塩分の最大摂取量を1日3.8〜6.0gに設定しています。
 
血圧については下記サイトで詳しくご説明しています。
 
健康診断 血圧検査 
 
塩分の摂りすぎは血圧を上昇させて血管の内壁に傷をつけて動脈硬化を促進させます。
 
上と下の両方の血圧が共に高くなると毛細血管でも動脈硬化が進んでいると考えられています。
 
また、上と下の血圧の差が60oHgを超えると心肥大や心不全、心筋梗塞などのリスクが高まりますので注意が必要です。
 
塩分と高血圧の関係は、血中の塩分濃度が上昇すると塩分濃度を一定に保とうとして浸透圧によって血管内に水分を取り入れます。すると血液量が増加して血圧が高くなって血管内壁を傷つけてしまいます。
 
日本人は世界でも塩分摂取量が多く、お味噌や醤油、漬物など塩を使った食文化が関係していますが、伴って高血圧の患者が多い原因になっています。
 
ラーメンやおそばをつゆまで飲むと、これだけで1日の塩分摂取目標を超えてしまいます。
 
塩分摂取が多い東北地方では高血圧の人が多いという疫学統計があります。
 
コンビニエンスストアなどで販売されている食品にも多くの塩分が使用されているので食べる回数や量を減らしましょう。
 
特に加工食品は長期保存のために多くの塩分が使用されています。
 
また、外食では提供される料理には塩分が多めに使用されているケースがみられますので注意が必要です。
 
塩分を減らすと味が物足りなく感じますので、塩の代わりに昆布やかつお節などの旨味の効いたダシを使ったり、お酢やレモン、ユズなどの柑橘類などを利用するなどの工夫をしましょう。

 

塩分の多い食べ物

 
1.ちくわやハム、かまぼこ、さつま揚げなどの加工食品
 
2.ラーメン、インスタントラーメンなどのダシ
 
3.醤油、みそ、ソース
 
4.ドレッシング
 
 

減塩のための調味料などを活用

 
1.塩の代わりにカレー粉やコショウなどの調味料
 
2.ハーブ
 
3.ショウガやニンニクなどの香味野菜
 
4.レモンやゆずなどの柑橘系野菜

   

 

血管事故を防ぐ糖質を制限した食事法

 

炭水化物の過剰な摂取は血管事故の原因になる
 
血糖値が高い状態が続くと血管の内壁が傷つきやすくなり脳卒中や心筋梗塞などの命にかかわる血管事故につながります。
 
血糖値が高い状態が続くと糖尿病になりますが、糖尿病になるとそうでない人に比べて心筋梗塞や脳梗塞のリスクが2〜3倍になることがわかっています。
 
ご飯やパン、うどん、そばなどの炭水化物は多くの糖質を含んでいます。糖質を摂り過ぎれば急激に血糖値が上昇するため、血糖値を下げようとしてインスリンが分泌されます。
 
インスリンは、エネルギーとして消費されなかった糖質を内臓脂肪として蓄えさせる働きがあり、肥満へとつながり血管を老化させて動脈硬化の原因となります。
 
最近、「糖質制限ダイエット」が注目されていますが、糖質を全く摂取しないダイエット法には危険が伴いますので注意しましょう。
 
糖質(ブドウ糖)は脳の唯一のエネルギー源ですので適度に摂取することが大切で体内にブドウ糖が少なくなると思考力の低下やふらつきの原因になります。
 
糖質を過剰に摂取するとエネルギー消費に糖が使われる分、脂肪酸が余剰となって肝臓で中性脂肪に変換されます。
 
中性脂肪は血中に長く滞在するため酸化されてアテローム動脈硬化のリスクが高まることが分かっています。

 

血糖値を上げる栄養素は糖質だけですので、糖質をを制限する事で血糖値は下がります。糖質を制限した食事をお勧めします。
 
糖質の摂り過ぎは血糖値の上昇を招き糖尿病のリスクも高まって血管を傷つけることが分かっています。
 
ごはんやパンなどの炭水化物の主食や糖度の高いお菓子を減らして副食であるおかずを多く食べるようにすることがポイントです。
 
北里大学北里研究所病院・糖尿病センター長の山田悟先生によると、糖質制限食は血糖値のコントロールのほか、減量や脂質、血圧の改善にも最適な食事療法で「糖質制限食は百利あって、一害なし」とタバコとは真逆の健康効果があると話しています。
 
また、糖質制限食では糖の代わりに脂肪をエネルギーとして使うためダイエット効果も期待されます。
 
特に肥満の人では糖質制限食によって減量すると中性脂肪の減少や血圧の低下も見込めるため生活習慣病全体の罹患リスクが低下します。
 

血糖値スパイクのご紹介

 
食後血糖値が急激に上昇する「血糖値スパイク」が知られています。
 
誰でも食後は血糖値は上がります。正常な人では食後2時間程度で血糖値は140r/dl以下に下がります。
 
ところが食後高血糖になると、食後に血糖値が200r/dlを超えるように急激に上昇して、下がりにくい特徴があります。
 
食後高血糖の人は、すでに血糖値を下げるインスリンの分泌が減っているか、インスリンの効きが悪くなった「耐糖能異常」となっている可能性があります。
 
「耐糖能異常」の方は糖尿病にかかっている人と変わらないくらい動脈硬化がすすんでいるというデータがあります。
 
この「血糖値スパイク」を持っている人は空腹時血糖値では異常が見られないため見過ごしてしまい、ある日突然、心筋梗塞や脳卒中を起こして死に至る場合もあります。
 
特に「血糖値スパイク」の人は食事の時に食べる順番を変えることで予防することができます。
 
1.野菜などの食物繊維、2.肉類、3.ご飯やパンなどの炭水化物の順番で食べましょう。
 

 

食べる順番は最初にサラダ   食べる順番の2番目はお肉などのたんぱく質   食べる順番の最後は炭水化物
 最初に食物繊維   →    2番目に脂質     →   最後に炭水化物
 
糖質である炭水化物を最後に食べることで血糖値の急激な上昇を予防することができます。
 
心筋梗塞・脳梗塞を招く血糖値スパイク対策 
 
 
糖質を全く摂らないのは逆に病気のリスクを高めてしまいますので糖質を摂りすぎずバランス良く食べることが大切です。
 
糖質制限の目安として、ごはんやパンなどの主食を半分にして他の糖質の少ない食べ物と置き換えて食べる順番を変えましょう。

 

糖質が多い食材

糖質が少ない食材

ごはん、パン、麺類 葉物野菜、きのこ
豆類 海藻、魚介類
イモ類 マヨネーズ、しょう油
牛乳 肉類、卵
砂糖、甘味料、ジュース、ドレッシング チーズ、バター

 
野菜ジュースやスポーツドリンクにも、味覚を良くするために果汁を多く添加しているものがあります。
 
中には1本当たりの糖質が15〜30グラムも含まれている飲み物もあり、角砂糖4.5個から9個に相当します。
 
特に夏場は清涼飲料水を多く飲みますが、ボトルのラベルを確認して低糖質の飲み物を選びましょう。
 

ビールは糖質オフにしましょう

 
糖質制限 糖質が高いビール 
 
昔からお酒は「百薬の長」といわている通り、適量であれば血行を促進してストレスの解消効果があります。
 
お酒の種類によって糖質を多く含むものと、含んでいないものがあります。
 
お酒の中で、糖質を多く含んでいるのは「ビール」や「日本酒」、「ワイン」などの醸造酒です。
 
特にビールは中ジョッキ1杯(約500ml)に糖質が15.5g(角砂糖4.65個分に相当)も含まれています。ビールが好きな方は糖質オフのビールに替えましょう。
 
一方で焼酎やウイスキーは蒸留酒であるため糖質が含まれていませんので、糖質制限には適しているといえます。
 
焼酎に甘いジュースや果汁を加えたチューハイなどは多くの糖質が含まれていますので注意が必要です。
 

お酒のアセトアルデヒド量に注意しましょう

 
お酒に含まれている毒物のアセトアルデヒドの量では全く逆の結果となります。
 
焼酎やウイスキーに含まれているアセトアルデヒドの量は1000マイクロモルで、ビールは200と低く、日本酒やワインでは700となっています。
 
ちなみに、アセトアルデヒドは発がん物質として知られています。
 
お酒は飲み過ぎず、適量を守りましょう。
 
厚生労働省の「節度ある適量の飲酒量」目安をご紹介します。
 

お酒の種類

度数(%)

量(ml)

販売単位

ビール類

5

500

1缶
缶酎ハイ

7

350

1缶
ワイン

12

200

100mlで2杯
日本酒

15

170

1合弱
焼酎

25

100

 
ウイスキー

40

60

シングルなら2杯

 

   

 

お肉の焦げAGEに注意しましょう

 

お肉の焦げた部分に多く含まれるAGEは血管の老化を早めてしまうことが分かっています
 
AGEは終末糖化産物(Advanced Glycation End Products)といわれ、お肉などのたんぱく質が加熱され焦げた部分に多く含まれています。
 
AGEは強い毒性を持っていて、血管の内壁に付着して蓄積し血管の老化を進める物質です。
 
最近の研究で、メラニン色素を産生するお肌のメラニン細胞がAGEによって糖化されるとシミの原因になることが解明されています。
 
また、AGEは細胞の酸化反応を促進させて動脈硬化の原因になる活性酸素を発生させる要因となります。
 
特に血糖値が高い状態が続くとAGEが多く作られる過程で活性酸素が発生するため、血管内壁を傷つけたり、コレステロールを酸化させて動脈硬化につながります。
 
AGEはお肌のシミ・シワなどの美容のみならず、心筋梗塞や脳梗塞、骨粗しょう症、白内障などの原因にもなります。
 

AGEを多く含む食べ物

 

AGEを多く含む食べ物 

 

AGEは特に肉や魚などのたんぱく質の多い食べ物を揚げ物たり、焼いたりした時に発生します。同じ食べ物でも調理法によって異なります。
 
例えば、鶏肉であれば唐揚げやバーベキューでは非常に多くなり、水炊きでは少なくなります。
 
AGEの量を鶏肉の水炊きと比較すると、鶏肉の唐揚げでは約10倍、皮つき鶏肉のバーベキューでは約20倍といった具合です。
 
次の食べ物は非常に多くのAGEを含有していますので、習慣的に食べるのは避けた方が無難です。
 
1.ベーコン
 
2.バター(スイートクリーム)
 
3.皮つき鶏肉(バーベキュー)
 
4.直火焼きフランクフルト
 
5.牛のステーキ
 
6.鶏肉の唐揚げ
 
7.マヨネーズ
 
 
もう一つ、内皮細胞がが産生するホルモンET1(エンドセリン1)が高くなると動脈硬化をすすめることが分かっています。
 
このET1は、血管の収縮や拡張に作用する物質でメタボになると産生量が非常に多くなることが分かっていますので、メタボを解消する努力が必要です。
 

 

   

 

血管・毛細血管を若返らせる食べ物のご紹介

 
血管や毛細血管の大敵は特に「高血圧」と「高血糖」です。
 

血管、毛細血管を増やして強くするシナモンに含まれているヒハツ

 

毛細血管に効果のあるシナモン 

 

血管内皮の壁細胞をはがれにくくする食べ物として「ヒハツ(長こしょう)」が広く知られています。

 

ヒハツには毛細血管を保護する壁細胞がはがれないように接着材の役割をしている「Tie2」と呼ばれる物質の働きを強化する働きがあります。
 
最新の研究で毛細血管のゴースト化を9割も防止してくれることが分かっています。
 
壁細胞が、しっかりと毛細血管に密着していれば血管が守られてシワを予防することができるのです。
 
ヒハツと同じ様な働きをする物として「ルイボスティー」や「シナモン」、「ギャバ」、「きんかん」、また「八つ橋」に含まれているニッキなどがあります。
 
2009年に資生堂と大阪大学、ソウル大学の共同研究で、シナモンに含まれているケイヒエキス(桂皮エキス)が毛細血管の働きを高めるという実験結果を報告しています。
 
シナモンは血流を改善する作用があること知られていて漢方薬でも広く使われています。
 
ケイヒ(桂皮)は、中国の薬草の薬効がかかれてある「神農本草経」で三品分類の中で最上級の上品(じょうはん)に分類され、最も位の高い薬草で不老長寿の薬効があるといわれています。
 
少量でも効果を得ることができますので料理の香辛料として利用してはいかがでしょうか。
 
また、好みがあますがシナモンはコーヒーに少量入れても良いと思います。
 
少量を毎日摂取することで毛細血管が増えることが分かっています。再生効果は短期間であらわれますので習慣化することが大切です。
 
シナモンの1日の適量は3gまでといわれていますので、摂り過ぎには注意しましょう。
 
健康は一日してならず、日々の積み重ねが大切です。
 
いずれにしても、同じものばかりを集中的に食べるのは危険ですので、色々な種類の食べ物をバランス良く食べるように心がけましょう。

   

 

血管・毛細血管を丈夫にする脂質を摂取しましょう

 

良質な脂質は血管を丈夫にする 

 

脂質は3大栄養素のひとつであり私たちの体の細胞膜やホルモンの材料になる栄養素です。
 
ダイエットには嫌われがちの脂質ですが、脂質には種類があって血管を丈夫にするために積極的に摂取したほうが良い脂質と注意すべき脂質があります。
 
脂質を構成している成分を脂肪酸といいますが、脂肪酸には2種類があります。
 
そのひとつが「飽和脂肪酸」で動物の肉などに含まれる脂肪で常温で固まる性質を持っています。豚肉や牛肉、牛脂、ラードなどは飽和脂肪酸の中の長鎖脂肪酸に分類されています。
 
人気のココナッツオイルも飽和脂肪酸の中の中鎖脂肪酸に分類されています。ココナッツオイルは水になじみやすく肝臓で分解されやいため中性脂肪になりにくい特徴があります。
 
血管を丈夫に保つにはお肉やバターなどは適度な摂取がすすめられていますのでバランスよく食べましょう。
 
もうひとつは「不飽和脂肪酸」で魚介類や野菜に含まれている脂質で常温でも固まらず液体です。
 
不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分類されています。

 

飽和脂肪酸に関する国立がん研究センターの疫学調査

「循環器疾患やがんではない男女8万2千人を対象にして平均約11年間追跡調査をした結果、1日の飽和脂肪酸の最も多いグループでは脳卒中の発症リスクが最も低く、逆に心筋梗塞は発症リスクが高くなり、女性より男性の方が顕著にあらわれたと報告しています。」

 

一価不飽和脂肪酸(n-9系脂肪酸)

 

一価不飽和脂肪酸はオリーブ油やアーモンド油、なたね油などで「n-9系脂肪酸」に分類されます。
 
「n-9系脂肪酸」は常温では液体で動脈硬化を予防して脳梗塞や心筋梗塞を減らしたり、悪玉コレステロールを減らす効果が期待されます。
 
オリーブの実の一番搾りであるエキストラ・バージン・オイルにはオレオカンタールと呼ばれる化合物が含まれており、オレオカンタールには優れた抗炎症作用があり血管を保護する働きが報告されています。
 
また最近の研究でオリーブオイルに含まれるポリフェノールは活性酸素を抑えて動脈硬化の予防に関係していることも解明されています。

 

多価不飽和脂肪酸(n-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸)

 

多価不飽和脂肪酸には青魚の油やアマニ油、エゴマ油、くるみなどの「n-3系脂肪酸」とサラダ油、コーン油やひまわり油などの「n-6系脂肪酸」があります。

 

摂りすぎに注意「n-6系脂肪酸」

 

一方「n-6系脂肪酸」は「リノール酸」とも呼ばれ、日本人は摂りすぎの傾向がある脂質です。
 
お肉に含まれている飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸の「n-6系脂肪酸」は体内でアラキドン酸という物質に変化しますが、これが過剰になると動脈硬化を促進させるほか血栓をつくることが分かっています。
 
また、アラキドン酸は脳細胞に炎症を生じさせてアルツハイマー型認知症のリスクを高めることが報告されています。
 
日本は戦後、食事の欧米化が進み飽和脂肪酸の摂取量が増えたことで生活習慣病の増加につながっています。
 
この「n-6系脂肪酸」を減らす方法として、炒め物に使っているサラダ油をオリーブ油に替えたり朝食のパンにバターやマーガリンを塗る代わりにオリーブオイルにするなどの工夫をしましょう。
 
マーガリンやショートニングなど植物油を常温で固まるように加工したものに多く含まれている「トランス脂肪酸」は中性脂肪値を上げることが報告されていますので注意が必要です。

 

血管事故を予防する「n-3系脂肪酸」


 
マグロお刺身は血管事故を予防する食べ物 
 

「n-3系脂肪酸」は「αリノレン酸」とも呼ばれ、常温では液体で脳卒中や心筋梗塞などの血管事故を防ぐ効果が期待されます。

 
「n-3系脂肪酸」は体内に入るとEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されます。
 
これらの「n-3系脂肪酸」には動脈硬化の原因となる中性脂肪値を下げる働きがあることが解明されています。
 
世界消化器病学会(GASTRO)は魚を1週間に3回から5回食べるようにすすめています。
 
例えば「n-3系脂肪酸」を多く含んでいる魚介類やアザラシを常食としているグリーンランドに住むイヌイットは心臓病の発生率が極端に少ないことが知られています。

 
研究で特にEPAには血管を健康な状態に導いて動脈硬化や血管事故を予防する効果があることが分かっています。またEPAには血管の弾力性を保ち血管を拡張して血圧を下げる働きがあることも分かっています。

 
「n-3系脂肪酸」と「n-6系脂肪酸」は、前者が増えれば後者が減少し、前者が減れば後者が増える逆相関の関係にあります。
 
「n-6脂肪酸」や飽和脂肪酸は日頃の食事で十分に摂取できていますので「n-3系脂肪酸」を意識的に摂取するように心がけましょう。

 

EPAを多く含んでいる「サンマ、マグロ、いくら、イワシ、あんこう」などを意識して摂取しましょう。
 
特に養殖マグロは、天然マグロよりも多くのEPAを含んでいます。養殖マグロは鯖やアジなどのEPAを多く含んでいる魚をエサにして育てられているからです。
 
EPAは鮮度の高い青魚に多く含まれていますので、焼いて頂くよりは刺身やたたき、カルパッチョで召し上がった方がより多くのEPAを摂取することができます。
 
以上のように、青魚には良質な脂質が豊富に含まれていますので積極的に食べるようにしましょう。
 
オメガ3脂肪酸と血管や炎症に関するサイトですのでご参考にしてください。

 

ω-3脂肪酸のα-リノレン・DHA・EPAは生活習慣を予防 

 

血管・毛細血管を強くするたんぱく質を摂取しましょう


血管、毛細血管を修復するたんぱく質 

 

私たちの体の細胞はたんぱく質でつくられています。
 
たんぱく質は傷ついた血管を修復する栄養素で、不足すると血管や毛細血管が弱くなってしまいます。
 
たんぱく質不足は筋肉も痩せてしまい、血流や代謝も低下してフレイル(虚弱)やロコモティブシンドローム(運動器症候群)などの生活習慣病の原因にもなります。
 
食事に肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質の多い食べ物を取り入れましょう。
 
特に高齢になると肉類を敬遠する傾向がありますので、バランス良く積極的に取り入れましょう。
 
お肉は焼肉ではなく、しゃぶしゃぶで召し上がりましょう。焼肉の焦げがAGEを産生してしまいます。
 
お肉はたんぱく質の他にも脂質も多く含んでいますので食べ過ぎないようにしましょう。
 
また、お肉を食べるときは糖質を減らしてカロリーを制限しましょう。
 

抗酸化作用のニンジンジュースで血管・毛細血管を保護

 

ニンジンやブロッコリー、トマトなどの色鮮やかな野菜類にはビタミンAやビタミンCなどの活性酸素を除去する抗酸化物質が豊富に含まれています。
 
活性酸素は血管の内皮細胞を傷つけ、血中の脂質を酸化させて動脈硬化を促進させる危険因子です。
 
抗酸化物質は体内で発生する活性酸素を働きを抑えて無害化する働きがあり、血管を守る強い味方といえます。

 

ニンジンジュースは血管を保護する働き 

 

ん患者の代表的な食事療法にゲルソン療法があります。毎日ニンジンをジューサーにかけて飲み続ける食事療法です。
 
ニンジンはカロテノイドに分類されているβ-カロテンを豊富に含んでいます。その含有量はトマトの14倍以上といわれています。
 
β-カロテンには優れた抗酸化作用があり、細胞を傷つける過剰な活性酸素を除去する抗酸化作用があります。
 
活性酸素が過剰になるとがん細胞が発生するほか動脈硬化を促進につながります。
 
スコットランドの研究ではβ-カロテンの摂取によって、LDLコレステロール(悪玉)の酸化が抑えられて狭心症や心筋梗塞の発症が減少したと報告されています。
 
β-カロテンは有毒な活性酸素を強力に除去する働きがありますので、ニンジンジュースを習慣的に飲むことをおすすめします。

 

   

 

動脈硬化を防ぐゴーヤジュース

 

ゴーヤは動脈硬化を予防する 

 

ーヤには血糖値を下げる作用のほか血圧のコントロール、コレステロール値を下げる成分が豊富に含まれています。
 
ゴーヤは動脈硬化を予防して、腸内フローラを整える作用も確認されています。
 
世界各地でゴーヤの研究がなされていますが、中国とオーストラリアの共同研究では、ゴーヤから抽出した数種類の成分に血糖値を下げる働きがあることが報告されています。
 
特にゴーヤに含まれる成分の中で「モモルデシン」と「チャランチン」が注目されています。
 
モモルデシンはゴーヤの苦み成分ですが、血液をサラサラにして動脈硬化を防ぐ働きや肝機能を高める作用、血圧のコントロール作用、コレステロールの低下作用などが報告されています。
 
また、チャランチンはインスリンの分泌を促進させて血糖値を下げる働きが報告されています。
 
ゴーヤとニンジン、リンゴ、バナナなどと一緒にミキサーで回して召し上がりましょう。

 

血栓を予防する酒粕

 

酒粕は日本酒の醸造過程でもろみを搾ったあとの残りかすです。この残りかすには麹や酵母由来の有益な成分が豊富に含まれています。
 
酒粕には血栓を溶かす働きがある酵素ウロキナーゼが豊富に含まれており血流を改善して脳梗塞や心筋梗塞の予防が期待されます。
 
老人性認知症の中で脳血管認知症は脳の血管が詰まったり破れたりして脳細胞の働きが阻害されて起こります。
 
血栓や動脈硬化を予防して血流を改善することが大切ですが、酒粕に含まれているウロキナーゼには、これらの血管事故を予防する働き期待されます。
 
また酒粕に含まれているたんぱく質がアミノ酸に分解される過程でオリゴペプチドが産生されますが、このオリゴペプチドは血圧の上昇に関与しているアンジオテンシン変換酵素の働きを阻害する作用があり血圧を下げる作用があります。
 
さらに酒粕には美肌成分や保湿成分が多く含まれており、シミやシワ、お肌の乾燥を予防してくれる大変に有り難い食べ物ですので活用しましょう。

 

アルコール類には注意

 

酒粕には血栓を予防する働きがありますが、アルコールの過剰な摂取は脂肪酸の放出を促すため動脈硬化のリスクが高まります。

 

アルコールは肝臓で分解されますので、お酒の量が増えると肝臓はアルコールの分解に忙しくなって脂肪酸を分解できなくなります。
 
その結果、肝臓で大量の中性脂肪が合成されて血中に入り込んで中性脂肪値を上昇させて動脈硬化のリスクが高まりますので、お酒は適度に飲みましょう。

 

   

 

活性酸素を減らして血管・毛細血管を守る葉酸

 
モロヘイヤは活性酸素を減らす 
 
葉酸はビタミンB群の一種でモロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリー、アスパラなどの緑黄色野菜に多く含まれています。
 
また、レバーや大豆製品、海苔などにも豊富に含まれている栄養素です。
 
葉酸は「造血のビタミン」ともいわれているとおり、血球を生成する核酸の合成をつかさどっています。
 
葉酸には動脈硬化の原因となるホモシスティンの蓄積を防ぎ、脳卒中や心筋梗塞、脳血管性認知症を予防する働きがあります。
 
葉酸が不足するとホモシスティンが過剰になって血中の活性酸素が増加して血管壁を傷つけて動脈硬化が起こりやすくなります。その結果、脳卒中や心筋梗塞を引き起こす原因になります。
 
世界的にメタボリックシンドロームは増加の一途をたどっています。
 
1998年にアメリカでは葉酸の推奨摂取量を1日に400マイクログラムと定め、パンや小麦粉などの穀類100グラムに葉酸140マイクログラムを添加するように義務付けたところ、心筋梗塞が激減し毎年4000億円の医療費の削減に貢献していると試算しています。
 
このような結果を受けてカナダやイギリス、オーストラリアなどの諸国が追随して葉酸の添加を義務つけています。
 
世界でも摂取を義務付けられているのは数ある栄養素の中で葉酸だけです。
 
現在、葉酸の摂取を義務化しているのは世界60か国に及びますが、まだ日本では義務化には至っていません。
 
厚生労働省の2015年版「日本人の食事摂取基準」では巨赤芽球性貧血の予防を目的として成人の1日当たりの葉酸の摂取量を240マイクログラム、妊婦の推奨摂取量を400マイクログラムに設定しています。

 

血圧低下させる機能のキウイフルーツ

 
キウイフルーツは血圧の低下に貢献する 
 
最近キウイフルーツの健康効果がクローズアップされています。
 
腸内フローラを改善する果物としても注目されていますが、キウイに含まれている成分が血流を改善して血圧を下げる働きがあることが分かりました。
 
下記は、ノルウェーのオスロ大学が実施た研究です。
 
血圧が高めの35歳から69歳118人を2つのグループに分け、一方には1日3個のキウイ、もう一方には1個のリンゴを8週間にわたって毎日食べてもらったところ、キウイを食べたグループの方がリンゴを食べたグループよりも血圧が有意に低下したことが確認されたと報告しています。
 
研究グループはキウイにはリンゴの約5倍のルティンが含まれており血圧低下に貢献した可能性が高いと報告しています。
 
カロテノイドの一種であるルティンには強い抗酸化作用があり活性酸素を除去して悪玉のLDLコレステロールと活性酸素との結合を阻害して血管、毛細血管の柔軟性を高めて拡張させ血圧低下に貢献したと考えられています。
 
また同研究で注目されたのが、キウイを食べたグループの血しょう中に含まれるα-カロテンの量が約2倍、β-カロテンが約5割、ルティンは約4割も増加していたことです。
 
この結果を受けて研究グループはキウイに含まれている何らかの成分が別の野菜や果物のカロテノイドやルティンを血しょう中に保存する役割を果たしているのではないかと結論付けています。
 

 

   

 

玉ねぎの含硫化合物がアテローム動脈硬化を予防

 
血液をサラサラにする硫化化合物 
 
玉ねぎに含まれているケルセチンは血圧降下作用のみならず、中性脂肪値やコレステロール値、血糖値の降下作用など血液をサラサラにして血管や毛細血管を守ってくれる成分です。さらに抗がん作用なども期待される食品です。
 
日本人に多いアテローム動脈硬化は悪玉のLDLコレステロールと活性酸素が結び付き超悪玉コレステロールといわれる酸化LDLに変化し血管壁を傷つけます。
 
次に体内の免疫細胞のマクロファージがこれを異物と判断して食べ尽くして満腹になったマクロファージは死滅して血管壁にたまると血管内壁が肥厚してアテローム(粥腫)が形成されアテローム動脈硬化を引き起こします。
 
玉ねぎに含まれている含硫化合物には抗酸化作用によって活性酸素を除去してLDLの酸化を阻止することでアテローム動脈硬化を予防することができます。
 
また玉ねぎにはケルセチンやポリフェノールのフラボノイドが豊富に含まれておりこれらは共に強い抗酸化作用があります。
 
玉ねぎの有効成分をより効率よく摂取するためには玉ねぎをスライスした後に1時間ほど室温環境に放置しましょう。
 
放置することで酵素が働き化学反応を起こして血流改善効果が高い含硫化合物が生成されます。
 
スライスした後にすぐに料理に使うと十分な酵素反応が行われません。
 
時間がないときは電子レンジで15秒ほど温めましょう。
 
出来れば玉ねぎを日光に一週間当てるとケルセチンの含有量が5倍、2日でも2〜3倍に増えるといわれています。
 
スライスした玉ねぎを水にさらすと、玉ねぎに含まれている有効成分は水溶性の含硫化合物なので水に流れ出てしまいますので注意しましょう。
 
逆に加熱してもケルセチンは分解されずに残ります。また、加熱することで血小板凝集抑制物質のセバエンが作られるメリットがあります。

 

酢タマネギの作り方

 

紹介したように玉ねぎの含硫化合物には血液の流れを改善して血圧を下げる効果があります。
 
お酢には骨や歯を構成する主成分のカルシウムの吸収をサポート、また血圧を下げる効果があることが人を対象にした疫学研究で実証されていますので、酢と玉ねぎのダブル効果で血圧を下げて血管への負担を軽減し血管や毛細血管を守ってくれます。
 
それでは酢タマネギの作り方をご紹介します。

 
1.玉ねぎ1個をスライス
玉ねぎを半分に切って薄くスライスする。
 
2.塩を少々かける
少量の塩を振りかけてよく混ぜる。
 
3.酢を満たす
ビン容器などのフタのある容器に1のスライスした玉ねぎを入れてお酢をひたひたになるまで入れる。
(お酢はリンゴ酢や黒酢でも良い)
 
4.ハチミツを加える
適量のはちみつを加えてよく混ぜる。
 
5.ビンのフタを閉めて冷蔵庫に保存
冷蔵庫で1週間から10日ほど保存できる。漬けてから6時間ほどで食べられるが、2〜3日間ほど漬け込んだほうが味がまろやかになる。
 
朝食と夕食の時、一日2回食べましょう。小皿に軽く一杯程度が目安です。お酢も一緒に飲みましょう。

 

血圧を抑制してアディポネンチンを増やすレモン

 
レモンは血圧を抑える働きがある 
 
県立広島大学が実施したレモンの健康効果を調査する疫学研究で、レモンには血圧の上昇を抑える作用のほかに善玉のHLDコレステロールを増やし中性脂肪を抑制して尿酸値を下げる効果があることがわかりました。
 
広島大学の堂本時夫教授を中心とした研究グループは、中高年女性111人を対象にレモンの摂取量を1日1個以上、半分以上、半分未満の3グループに分類して5ヶ月間にわたって効果を確認しました。
 
その結果レモンを多く摂取したグループほど血圧低下の幅が大きく健康効果が高いことがわかりました。
 
また、レモンの摂取量によって血中のアディポネクチンの濃度が高いことも報告されています。
 
アディポネクチンは超善玉ホルモンとも呼ばれ、動脈硬化の防止や抗炎症作用などの働きが報告されています。
 
アディポネクチンは脂肪から分泌されるホルモンですが、メタボリックシンドロームになると分泌が少なくなることがわかっています。
 
慢性情動ストレスは血管新生を抑制する
アディポネクチンのお話をしましたので、追加でストレスと血管新生の関係を証明した研究が発表になっていますのでご紹介します。
 
2017年9月に名古屋大学などの研究グループが、悲しみや恐れ、怒りなどの情動ストレスが慢性化すると善玉ホルモンのアディポネクチンの分泌が低下して、血管、毛細血管の老化や血管新生が抑制されることを解明したと発表しています。

 

   

 

動脈硬化を予防する納豆やチーズなどの発酵食品

 

納豆のポリアミンは動脈硬化を予防する 

 

本に昔から伝わる伝統的な食品の納豆や味噌、醤油などの発酵食品には「ポリアミン」が多く含まれており、動脈硬化などの慢性炎症を予防する働きが報告されています。
 
加齢に伴いこの「ポリアミン」を生成するアルギニンが減少することが分かっているので、納豆などの発酵食品を食べ物で補給しましょう。
 
チーズやヨーグルトなどの発酵食品にも比較的多く含まれています。
 
また、納豆に含まれているナットウキナーゼは血液を固まりにくくして血栓を予防、血圧を下げる、血流を改善するなどの血液や血管、毛細血管にとって有難い作用があります。
 
さらに大豆には良質なたんぱく質も豊富に含まれていて「畑の肉」とも呼ばれています。
 
たんぱく質は血管や毛細血管を修復して強くする栄養素です。また、大豆製品には「LDLコレステロール」を低下させる働きがあることが解明されています。
 
大豆製品の豆腐や納豆、きなこ、枝豆などを食卓に加えましょう。

 

動脈硬化を予防するカカオポリフェノール

 
ダークチョコは動脈硬化を予防する 
 
ダークチョコレートに豊富に含まれているカカオポリフェノールが注目されています。
 
カカオポリフェノールには強い抗酸化作用があり、動脈硬化や認知症、関節リウマチ、がん、アレルギーなど様々な生活習慣病の改善効果があることがわかってきました。
 
例えば、動脈硬化は血管内にたまったコレステロールが活性酸素によって酸化されることから起こります。
 
カカオポリフェノールは活性酸素の発生を抑えて血管、毛細血管を保護して動脈硬化を防ぐ働きが確認されています。
 
またドイツのケルン大学が行ったカカオポリフェノールを中高齢者の患者44人に食べてもらったところ、食べなかった患者に比べて血圧が有意に下がったことが報告されています。
 

同じドイツの研究でも、対象者11000人、35歳から65歳の男女を約8年間にわたって追跡した大規模疫学調査の結果では、ダークチョコレートを毎日1個半食べた人は血圧が低下し心筋梗塞のリスクが下がったと報告しています。
 
ダークチョコレートの摂取によって血管の弾力性を高めて血管、毛細血管を拡張した事がうかがえる研究結果です。
 
普通のチョコレートは砂糖が含まれカカオの含有量が少ないので、高カカオチョコレートであるダークチョコレートを摂取しましょう。

 

   

 

脂質の酸化を防ぐ煎茶のエピガロカテキンガレート

 
煎茶に含まれるエピガロカテキンガレート 
 
お茶にはポリフェノールが多く含まれていて血管や毛細血管の老化防止に効果があることが分かっています。
 
お茶の中でも「エピガロカテキンガレート」が血管内壁に付着した脂肪分を除去することが分かっています。
 
酸化された脂質である悪玉コレステロールを減少させる働きがあります。
 
エピガロカテキンガレートはコレステロールの酸化を抑える抗酸化作用が確認されています

 

エピガロカテキンガレートを多く含んでいるお茶をご紹介します。

 

エピガロカテキンガレートを多く含む煎茶

 
お茶には、「煎茶」、「ほうじ茶」、「玉露」、「抹茶」などがあります。
 
研究の結果「煎茶」にエピガロカテキンガレートがいちばん多く含まれていることが分かりました。 
 
煎茶を入れるときの温度が大切です。エピガロカテキンガレートを効率よく摂取するためのお茶の温度は沸騰したお湯にして溶けださせることが重要です。
 
ただし、この飲み方だとエピガロカテキンガレートを全体の3割しか摂取できません。
 
さらにエピガロカテキンガレートを効率よく摂取するには、「水を入れたペットボトルに粉末煎茶を適量入れてシェイクして」飲む方法です。
 
つまり、粉末煎茶を直接飲めばエピガロカテキンガレートを効率よく摂取できるのです。
 
色々な食べ物に粉末煎茶を振りかけて飲んだり食べたりすれば、茶葉に含まれているエピガロカテキンガレートを効率よく摂取することができます。

 

   

 

血栓を予防するコーヒーのフェルラ酸

 

コーヒーは血栓を予防する働きがある 

 

京薬科大学の名誉教授であり、日本コーヒー文化学会常任理事・サイエンス委員長の岡希太郎先生は『毎日コーヒーを飲みなさい』や、マンガ『珈琲一杯の元気』などコーヒーと健康に関する著書を多数執筆しています。
 
この岡希太郎先生は、「コーヒーには血液をサラサラにして血栓を予防する作用があり血管年齢を若返らせる働きがある」と話しています。
 
岡希太郎先生によると、コーヒーに豊富に含まれているポリフェノールの一種のクロロゲン酸は肝臓で代謝されて半分以上がフェルラ酸に変わり、このフェルラ酸は血管内で動脈硬化や血栓の原因となる血小板の凝固を予防して血液をサラサラにする働きがあると報告しています。
 
また、コーヒーの香り成分も血管、毛細血管の若返りに貢献しているそうです。
 
コーヒーの香りが鼻腔から脳に到達するとリラックス回路を活性化させ副交感神経が優位になり血管を拡張、血流を促進させて血圧を下げる働きがあり、血圧が下がれば血管の負担も軽減されて血管の保護につながるようです。
 
別の研究でも、コーヒーの香りの主な成分であるピラジン酸は血小板が固まるのを強く抑制することが報告されています。
 
血管や毛細血管は加齢と共に柔軟性が失われて硬くなりますので生命のバロメーターとも言われています。しなやかで丈夫な血管・毛細血管を維持するためにも毎日数杯のコーヒーを飲みましょう。
 
2015年5月に発表された東京大学と国立がん研究センターの共同研究では「緑茶やコーヒーを飲む習慣のある人は、心臓病や脳卒中などによる死亡リスクが低下する」という疫学調査の結果も発表されています。
 
この疫学調査では「コーヒーを1日3〜4杯飲むと、心臓病死の危険性が4割減る」と具体的な数値が報告しています。
 
岡希太郎教授は「コーヒーが健康にいいのは間違いない」、更に「コーヒーはくすり」だとも述べています。

 

血管・毛細血管を健康に保つ食品食材の一覧

 

血管や毛細血管の大敵は特に「高血圧」と「高血糖」です。

 

栄養素

食べ物

たんぱく質 魚、肉、ヨーグルト、たまご
ビタミンA レバー、うなぎ
ビタミンB レバー、肉、たまご
ビタミンC いちご、ミニトマト、ブロッコリー
ビタミンE アーモンド、アボカド
ビタミンD うなぎ、干ししいたけ
カロテノイド 緑黄色野菜、海藻類
ポリフェノール  ルイボスティー、煎茶、さつまいも、りんご
タウリン 貝類、イカ、タコ
カリウム アボカド、バナナ、ほうれん草
食物繊維 きのこ類、こんにゃく
EPA ハマチ、イワシ、サバ、サンマ
DHA マグロ、ブリ、サバ、サンマ
アリシン 玉ネギ、にんにく
マグネシウム あさり、アーモンド
亜鉛 牡蠣、レバー、うなぎ
α-リノレン酸 くるみ、大豆
オレイン酸 ごま、豚肉、牛肉
香辛料 ヒハツ、シナモン

 

血管や毛細血管を元気にして若返らせて増やす食べ物やリスクが伴う食べ物をご紹介致しましたが、いかがでしたでしょうか。
 
血管や毛細血管を若々しく保って増やすためには日々の生活習慣が大切ですが、その中でも食べ物の影響は非常に大きいと考えられます。

 

「健康は1日にしてならず」です。減塩と糖質制限、AGEに配慮し、ご紹介した食べ物を継続して摂取することが血管や毛細血管を若く保って増やす秘訣です。
 
食生活は一生続くものです。短期間だけ実行しても効果がありませんので、継続して行い、そして習慣化することが大切です。
 
日々の食事を見直して習慣化して血管、毛細血管のケアをはじめましょう。
 
ただし、糖質制限食は腎臓や肝臓、すい臓に病気がある方や1型糖尿病の方は主治医にご相談してください。
 
また、20歳以下の子どもや妊娠している方は栄養不良になる恐れがありますので、やはり医師の管理のもと行いましょう。
 
軽い運動やストレッチ、ふくらはぎのマッサージなど習慣的な運動や体のケアも毛細血管を元気にするために大切です。

 

血管年齢を若くする運動や体操を習慣化 
 
 
下記サイトでは毛細血管アンチエージング法をご紹介しています。

 

毛細血管ケア 増やして再生させるアンチエージング法 


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