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暴飲暴食 
 
血管の老化や動脈硬化,血栓は食べ物に大きな原因があります。
 
戦後の日本は高度な経済成長と共に高脂肪、高タンパクの食の欧米化が進みました。いわゆる飽食の時代です。
 
しかし、人類の歴史上では狩猟時代に代表されるような飢餓に耐えた期間が長かったため、摂取した栄養素は体内にため込んで飢餓に備えるようにDNAにプログラムされています。
 
この飽食と過食、偏食が高血圧や脂質異常症、糖尿病を招き血管の老化、動脈硬化、血栓につながります。
 
昔は家で飼っている犬や猫が生活習慣病になることはまずありませんでしたが、ペットとして人と同居して同じような食生活をするようになってから糖尿病や高血圧が増加しています。
 
人もペットも同じ動物ですので、食事の変化が血管の老化に深く関与している証拠です。

 

血管年齢が実年齢よりも老化している人

 

喫煙は脳卒中や心筋梗塞のリスクを高める 

 

血管の老化の原因として、加齢、栄養のバランスを欠いた食事、運動不足、肥満、高血圧、喫煙などや脳卒中や心筋梗塞の家族歴などの遺伝的な要因も考えられます。
 
このように血管年齢が老化する原因は様々です。血管年齢を若く保つには規則正しく、ゆとりのある生活スタイルが理想ですが、毎日忙しい生活の中でも出来ることから実践することが大切です。
 
ストレスを多く抱えている人は、交感神経が優位になって緊張するため抗ストレスホルモンのコルチゾールやアドレナリンが分泌されます。
 
これらのホルモンは血管を収縮させるため血圧を上昇させて血管壁を傷つけてしまう傾向があります。
 
次の項目に当てはまる数が多いほど、血管年齢が実年齢よりも老化していると考えられます。
 
血管年齢が実年齢よりも若ければ外見も若く見え、血管年齢が老けていると外見も老けてみられます。

 

食事

○暴飲暴食することが多い。
○脂っこい食べ物が好き。
○食べるペースが速くあまり噛まない。
○食べる時間がバラバラで不規則である。

 

運動

○デスクワークでほとんど歩かない。
○家でも殆ど動かない。
○移動には車や電車を使う。

 

睡眠

○睡眠時間が6時間以下である。
○就寝時間、起床時間が不規則である。
○不眠症である。

 

嗜好

○タバコを吸う。
○毎日多量に飲酒している。
○湯船に入らない。

 

性格

○完璧主義
○気が短い、イライラしている。
○仕事熱心

 

見かけ

○疲れて見える
○肌や髪にツヤがない。
○実年齢よりも老けてみえる。
 

体調、症状

○むくみ
○冷え
 
以上の項目で当てはまるものが多いほど血管年齢が老化していると推測されます。生活スタイルを見直して血管を若返らせましょう。

   

血管の老化を知る方法

 

血圧が高いと血管に負担がかかる 

 

血管の老化を知るための指標になるのは血圧です。
 
血圧は心臓から送り出される血液が血管に及ぼす圧力ですので血圧が高ければ血管に負担がかかって悪影響を及ぼします。
 
心臓(脈拍)が1分間に70回動いているとすると1日に換算すれば約10万回も動いていることになります。
 
この間、血管に圧力がかかり続け高血圧の人は血管がはやく老化してしまいます。
 
また、血糖値が高いと血管の老化を進めます。
 
血中のヘモグロビンの役割は酸素と結合して体のすみずみに酸素を届けることです。
 
ところが、血糖値が高いとブドウ糖とヘモグロビンと結合して酸素が体に届かないだけではなく血液がドロドロ状態になって血管壁を傷つけて血管の動脈硬化を早めることになります。
 
更に血中に悪玉のLDLコレステロールが増えると活性酸素の攻撃を受けて酸化LDLコレステロールとなります。
 
すると白血球の免疫細胞である単球が血液中から血管壁に入り貪食細胞のマクロファージに変化します。
 
マクロファージはこの酸化LDを食べて満腹になると死滅して血管の内壁に蓄積してコブ状のアテローム(粥腫)を形成してアテローム動脈硬化症を起こします。

 

血管の老化や動脈硬化、血栓には男女差

 

管の老化や動脈硬化、血栓の発症数には男女差があります。男性の狭心症や心筋梗塞は女性の2倍から3倍といわれています。
 
血管の老化や動脈硬化、血栓の原因は今に始まったことではなく若い時代からの食事や運動などの生活習慣の積み重ねです。

 

男性に血管病が多い理由

 

血管の疾患は男性に多い 

 

性に比べて男性は若い時にどうしても外食中心になり、塩分やコレステロール値の高い食べ物を選び、タバコの本数やお酒を飲む機会が多い傾向があります。
 
仕事のストレスも重なって高血圧や糖尿病、脂質異常症などを起こしやすくなります。
 
男性は若い時代に忙しさや疲れなどを放置して乱れた生活習慣を過ごした人が多く動脈硬化が進み脳卒中や心筋梗塞を起こすリスクが高いといえます。
 
特に男性は早期に血管事故を防ぐための生活習慣を身に付ける事が重要です。

 

女性は閉経後に動脈硬化、血栓が増える

 

女性は閉経後に脳梗塞などの血管疾患が増える 

 

性の場合は女性特有のエストロゲンなどの女性ホルモンが血圧や脂質を調整する作用があります。
 
閉経前は男性ほどに血圧やコルステロール値は上がりません。しかし閉経後は高血圧や高コレステロール血症になる人が増えてきます。
 
女性は閉経前から血管ケアに取り組みましょう。

 

高血圧は遺伝する

 

高血圧は遺伝的な要因がある 

 

えば血管の老化や動脈硬化、血栓を招く因子である高血圧の遺伝では、両親が高血圧の場合では、その子どもが高血圧になる確率は50%といわれています。
 
両親が高血圧で遺伝的な要因があったとしても、バランスのとれた食習慣や運動習慣などな生活習慣を規則正しくすることで高血圧になりにくくなります。
 
家族に脳卒中や心筋梗塞などの血管事故を起こした人がいる場合は血管病の発症の確率が高くなっているので、早めに血管ケアをしましょう。

 

塩分は高血圧、動脈硬化の危険因子

 

高血圧の原因は塩分の過剰な摂取 

 

管を強くするために最も大切な事は食習慣です。
 
血管を強く維持するためには血管の内皮細胞を強くする必要がありますが、食事からとるバランスのとれた栄養素が重要です。
 
中でも特に塩分の取りすぎに注意しましょう。
 
塩分は血圧を高めるだけではなく、血管壁を傷つけて動脈硬化の要因になります。
 
減塩生活を維持することがとっても重要です。 

 

ストレスと血管病の関係

 

ストレスが血管の疾患に影響している 

 

トレスは血管の老化や動脈硬化、血栓のリスクを高める要因になります。
 
過労や心労が重なって、ある日突然に脳卒中や心筋梗塞で倒れる人がかなりの数にのぼっています。
 
自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、交感神経が優位の緊張状態やストレスがかかるとストレスホルモンのコルチゾールが分泌されてストレスから私たちの体を守るように働きます。
 
しかし、慢性的なストレスが続くと代謝が乱れてストレスホルモンのコルチゾールが過剰に分泌されインスリン抵抗性が高まり血糖値が下がりにくくなります。
 
この状態が続くと血糖コントロールが困難になり血液がドロドロ状態になって血管を傷つけて血栓をつくり脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。
 
ストレスをため込みやすい性格として仕事熱心な人や几帳面な人があげられますが、良い加減を意識して何事も完璧にこなそうとしないようにすることも大切です。
 
物事に対してマイペースであたる方がメンタル面の負担も少なく、血管も健康な状態を保つことができます。
 
また、運動時に筋肉から分泌される酵素「AMPキナーゼ」には血糖を分解する役割があることがわかってきました。
 
更に、有酸素運動を1日30分程度行うと血栓を溶かす「組織プラスミノーゲン活性化因子(t-PA)」と呼ばれている物質が増加することもわかっています。
 
つまり、運動することで血栓ができにくくなって、脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクを抑えることができます。脳梗塞の発症リスクが低下すれば認知症の発症リスクも低くなります。
 
習慣的な運動が大切なことがわかります。因みに「t-PA」は血栓を溶かす薬として使用されています。
 
キラーストレスは死を招く 対処法と解消法 


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