納豆には抗がん作用
納豆の抗菌ペプチドが「がん細胞」を死滅(秋田大学理工学研究科)
日本の伝統的な食べ物である納豆にがん細胞を死滅させる働きがあることが分かりました。その内容についてご紹介します。
秋田大学大学院理工学研究科の研究グループは納豆に含まれる抗菌ペプチドに抗がん作用がある事を突き止めたと発表しました。
抗菌ペプチドは納豆をすりつぶして遠心分離機にかけた後、化学的手法により分子量5000の成分を抽出して特定したとしています。
具体的には人やマウス由来のがん細胞に抗菌ペプチドを投与したとろ24時間以内にがん細胞が死滅することを確認したと報告しています。
さらに抗菌ペプチドはヘルペスウイルスや肺炎球菌などにも効果があることを確認したそうです。
抗菌ペプチドのがん細胞に対するメカニズムは、抗菌ペプチドは正電荷を持つ一方で、がん細胞膜は負電荷を持っているため、お互いに引き付けあって結合し抗菌ペプチドが、がん細胞膜の表面をえぐるようにして穴をあけ細胞液を流出させることで細胞死を引き起こさせると説明しています。
納豆菌はピロリ菌除薬にも匹敵する抗菌活性力(倉敷芸術科学大学)
納豆菌はバチルス属サブチリスのグラム陽性の桿菌で大豆を発酵させて納豆をつくる菌です。
納豆菌は100度以上の高温下でも死滅しない強い耐熱性があります。
また納豆菌は強力な消化酵素の胃酸でも死滅せずに腸まで生きて届く耐酸性も持っています。
倉敷芸術科学大学の研究で納豆菌抽出液中にピロリ菌に対する強力な抗菌活性力が確認されています。
その活性力は臨床薬ピロリ菌を高確率で除菌する臨床薬のメトロニダゾールにも劣らないと報告しています。
納豆を食べることで胃の粘膜に常在するピロリ菌の活動を抑える効果や死滅させる効果が期待できます。
納豆菌は腸内で乳酸菌を10倍も増殖(新日本製薬)
新日本製薬の研究で納豆菌は腸まで生きて届きビフィズス菌や乳酸菌と共存して乳酸や酪酸などの短鎖脂肪酸を生成し腸内環境を改善して腸のぜん動運動を活発にして排便作用を促進することが確認されています。
腸内環境が弱酸性になることで悪玉菌の活動が抑えられ善玉菌が優勢の腸内環境になり様々な健康効果が期待されます。
また乳酸菌だけの単独培養と比較すると納豆菌は乳酸菌を10倍も増やして増殖させる効果があることが報告されています。
この様に納豆には様々な健康効果が確認されています。和食の納豆を1日ひとパックを目安に食べましょう。
関連ページ
- 自分の腸内フローラを検査するには
- 腸内フローラを検査して腸内細菌の構成を調べること現在の健康状態や体質の傾向を知ることができます
- 「マイキンソー」神奈川県民は腸内フローラ検査が割引
- 平成28年1月末まで神奈川県民は腸内フローラ検査「マイキンソー」を割引で受けられらます
- 大腸がんの原因になる二次胆汁酸を抑える食べ物
- 大腸がんの原因になる二次胆汁酸は悪玉菌に産生されます。この二次胆汁酸を抑えるには善玉菌を元気にする食べ物を食べましょう
- 研究で解明された腸内フローラの真実
- 腸内フローラは糖尿病や肥満などの生活習慣病に深く関与しています。がんや精神的な疾患にも関係していることがわかってきました
- 長寿県だった沖縄は肥満県に 原因は食物繊維不足
- 食物繊維は腸内環境を改善してを整える作用があります。糖尿病などの生活習慣病の予防のため食物繊維を積極的に摂取しましょう
- 腸内フローラのバランスためには和食が最適
- 腸内フローラのバランスために、日本人は和食が最適です。味噌や漬物などの食物由来の乳酸菌は日本人の腸内に定着しやすい善玉菌です。海苔やわかめを分解する腸内細菌もいます。
- 腸内細菌が産生する短鎖脂肪酸の有益な働き
- 腸内細菌が産生するプロピオン酸、酢酸などの短鎖脂肪酸はとても有益な働きをします
- 欧米食を改めれば 腸内環境は約2週間で改善する
- 高たんぱく、高脂質の欧米食から善玉菌を増やす和食へ切り替えると腸内環境は約2週間で改善することが分かっています
- 潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患の改善には乳酸菌
- 潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患の改善には乳酸菌が効果があることが分かりました。乳酸菌を習慣的に摂取しましょう
- 納豆菌はピロリ菌への抗菌作用
- 納豆菌は熱耐性、酸耐性が良くピロリ菌への抗菌作用もあります。ピロリ菌の活性を抑える納豆を習慣的に食べましょう
- 腸年齢を若返らせる乳酸菌
- 乳酸菌・ビフィズス菌などのプロバイオティクス、食物繊維やビフィズス菌などのプレバイオティクスは腸年齢を若返らせる食品です
- 人工甘味料は腸内細菌に悪影響 糖尿病のリスク
- 人工甘味料は腸内細菌に悪影響を及ぼすことが分かっています。特に糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めてしまいます
- 昆布茶の旨味成分が口の粘膜バリア効果を高める
- 昆布茶の旨味成分は口の粘膜バリア効果を高める作用が確認されています。
- ネバネバの野菜や海藻は腸の粘膜バリアをつくる
- ネバネバの野菜や海藻は腸の粘膜バリアをつくり腸内を整えて善玉菌を増やし悪玉菌を減らす作用や免疫力を高める作用が確認されています
- ヨーグルトの選び方見つけ方|自分に合った乳酸菌
- 人に合ったヨーグルトは人それぞれ違います。このサイトではヨーグルトの選び方見つけ方をアドバイスします
- 腸内環境を改善して不調を解消する方法
- 腸内環境を改善する方法はたくさんありますので、その知識をも持って健康を増進しましょう
- 腸内環境改善にすぐき、すんき、キムチの植物乳酸菌
- 腸内環境改善には植物由来の乳酸菌がおすすめです。日本に昔から伝わるすぐき、すんきなどの漬物、韓国のキムチなどをご紹介
- インスリンの分泌を促すバクテロイデスを増やす方法
- インスリンの分泌を促してダイエット効果が期待されるバクテロイデスを増やす食事法をご紹介します
- 難消化デキストリンは腸の奥に届き美肌に貢献
- 難消化デキストリンのスーパー大麦は腸の奥まで届き美肌てだけではなく健康全般に貢献します
- 味噌粕床の植物性乳酸菌のハロフィルス菌で免疫アップ
- 味噌粕床の植物性乳酸菌のハロフィルス菌は免疫力を強化することがわかっています