1分でわかる|腸内フローラ辞典

オリゴ糖は善玉菌を増やし腸内フローラを酸性に

 

オリゴ糖は、単糖が数個結合したもので少糖類ともいいます。

 

オリゴは、ギリシャ語で「少ない」という意味です。

 

オリゴ糖の特徴は

 

オリゴ糖は、人の消化酵素ではほとんどの分解されずに大腸に達します。

 

よって、オリゴ糖は難消化吸収性糖質に分類されています。

 

反面で、同じ少糖類でも砂糖や麦芽糖などは、小腸で吸収されてエネルギーとして活用されます。

 

例えば、果糖オリゴ糖は、胃酸によっては1.5%、小腸でも5%しか分解されず、90%が大腸に達します。

 

消化吸収されないため、あまり血糖値も上がらないため、オリゴ糖は糖尿病患者には適した糖といえます。

 

また、オリゴ糖は善玉菌の代表格であるビフィズス菌のエサになります。

 

腸内フローラにビフィズス菌が増えて、活発になると次のようなメリットがあります。

 

悪玉菌の活動を抑える

 

悪玉菌の代表的なものにはウェルシュ菌や大腸菌などがありますが、悪玉菌が優位になると発がん物質などの有害物を発生します。

 

ビフィズス菌は悪玉菌の活動を抑える働きをもっています。

 

腸内環境を酸性に維持する

 

腸内環境がアルカリ性になると悪玉菌は住みやすく元気になり活性化します。

 

ビフィズス菌は、酪酸やプロピオン酸などの短鎖脂肪酸を産生して腸内の環境を酸性に維持して悪玉菌の活動を抑えます。

 

ビフィズス菌は酸素が存在する場所では生きられない偏性嫌気性菌に分類されています。

 

その証拠に酸素の無い大腸に常在しています。

 

この様にビフィズス菌は、糖質を代謝して酢酸やプロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸を産生し、腸内を酸性にするなど有益な作用があります。

 

しかし、肉などのタンパク質や脂質は悪玉菌のエサになるため、悪玉菌が活性化して、アンモニアや硫化水素などのガス、フェノ−ル、インド−ル、スカト−ルなどの有毒物質が生成されます。

 

大腸における腸内細菌の活動は、健康状態などの影響を受けます。

 

とくに、抗生物質などの薬は腸内フロ−ラが変化し、善玉菌が少なくなるため、生成される短鎖脂肪酸も少なくなりますので、抗生物質の常用には注意が必要です。

 

抗生物質の服用については医師に相談しましょう。

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