腸内フローラと健康の密接な関係

腸内環境改善する植物乳酸菌

 

 

すんきは植物性の乳酸菌 

 

日本の漬物や韓国のキムチは植物乳酸菌による発酵です。

 

植物乳酸菌は動物乳酸菌にはない特徴がありますので、本サイトでご紹介いたします。
 
乳酸菌には大きく分けて「動物乳酸菌」と「植物乳酸菌」があります。

 

「動物乳酸菌」は牛や水牛、羊などの動物の乳を発酵させて分離されるものでヨーグルトやチーズの製造に利用されています。

 

一方で「植物乳酸菌」は植物や果物の表面に生息する乳酸菌で漬物や味噌などはこの植物性乳酸菌を利用したものです。

 

植物乳酸菌の特徴は植物や果物の抗菌作用に耐え、また漬物や味噌など雑菌の繁殖を防ぐための高塩濃度などの悪い環境でも生息できることです。

 

高塩濃度で生息できる乳酸菌は耐酸性があり強酸性の胃酸などの消化酵素にも負けず生きたまま腸まで届く性質があります。

 

ヨーロッパをはじめ世界各地で酢漬けなどの漬物がありますが、ぬか漬けは日本特有の伝統的な漬物で、かぶ、きゅうり、大根、ナスなどは馴染みの深いぬか漬けです。

 

ぬか漬けは発酵段階でぬかのビタミンやミネラルが漬物に染み込んで栄養価の高い食べ物に変わります。

 

ぬか漬けでも特に大根やかぶなどの根菜類には食物繊維が豊富でオリゴ糖を含み腸内環境を改善して便通を促進する効果があります。

 

ぬか漬けは、動脈硬化や糖尿病、がんなどの生活習慣病の予防やダイエット効果も報告されています。

 

 

 
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京都の「すぐき漬け」

 

「すぐき」はアブラナ科の二年草でカブの一種で酢茎菜(すぐきな)を乳酸醗酵させた漬物です。

 

京都に昔から伝わる「すぐき」は漬け樽に住み着いた乳酸菌が漬物に付着して乳酸発酵した漬物で「ラクトバチルス属プレビス亜種コアギュランス・ラブレ菌」という名称の細菌が分離されています。

 

「ラブレ菌」の大きな機能として免疫作用の強化があげられますが、その一つが腸の免疫機能に働きかけてインターフェロンの生成を促進する作用です。

 

 

長野県木曽地方の「すんき漬け」

 

長野県木曽地方に昔から伝わる漬物「すんき」はアブラナ科の赤カブの葉の漬物です。

 

「すんき」は塩を使わずに乳酸菌発酵させたもので20種類以上の乳酸菌が含まれていることが分かっています。
 
東京農業大学の研究ではアレルギー症状を緩和させて感染症の予防効果がある確認されています。

 

朝鮮半島のキムチ

 

キムチは食物性の乳酸菌 

 

キムチにはビタミンやミネラル、食物繊維、乳酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸などの有機酸、さらに機能性がある植物化学物質を豊富に含んでおり、がんの発生を阻止する働きがあることを釜山国立大学の研究グループが発表しています。

 

キムチに含まれている乳酸菌は「ロイコノストック属メゼンテロイデス種」と「ラクトバチルス属プランタルム種」で、これらの乳酸菌がマウスに移植した腫瘍の形成を阻害する働きが確認されています。

 

またキムチから分離された乳酸菌の一種に京都の漬物「すぐき漬け」と同じ「ラクトバチルス属プレビス亜種コアギュランス・ラブレ菌」であることも確認されています。
 
日本や韓国の伝統的な食べ物に含まれている植物乳酸菌、私たちの腸内環境を整えてくれる食べ物です。

 

日々の食卓に加えてみましょう。

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