七大栄養素 ファイトケミカル 脂質の抑制
| 脂質の抑制 |
ファイトケミカルは、植物中に存在する栄養素で、一般的に「通常の身体機能維持には必要とされないが、健康によい影響を与えるかもしれない植物由来の化合物」を意味しています。
これらのファイトケミカルの栄養素は、サプリメント素材として活用され、商品化されています。
脂質
脂質のうちリン脂質とコレステロールは、そのまま小腸から吸収されます。
中性脂肪は十二指腸から分泌される胆汁酸によって乳化され、続いてすい臓から分泌される消化酵素のリパーゼによって脂肪酸とグリセロールに分解され、小腸から吸収されます。
脂肪酸とグリセロールは小腸壁で中性脂肪に戻り、小腸から吸収されたあと、コレステロールやリン脂質、たんぱく質とともにカイロミクロンという水溶性のリポたんぱく質になってリンパ液に入り、静脈を通って、肝臓まで運ばれます。
中性脂肪とコレステロールは肝臓で多くが合成されていますので、食品に含まれる脂質の中性脂肪とコレステロールが多くなると血液中の脂質が増えすぎて、動脈硬化のリスクが高まります。
中性脂肪とコレステロールの分解・吸収・合成の阻害、脂肪の分解と燃焼を促進する作用によって、血液中の脂質が増えすぎないようにコントロールすることができます。
脂肪の分解を抑制するファイトケミカル
脂肪は、胆汁酸によって包まれた胆汁酸ミセルとなって小腸に運ばれ、胆汁酸ミセルから脂肪が放出されて吸収されますが、胆汁酸ミセルを安定化させて、脂肪の放出を抑えことができます。「難消化性デキストリン」は、脂肪を分解抑制する作用のある素材です。
脂肪の吸収を抑制するファイトケミカル
脂肪を吸着する作用のある「キチンキトサン」は、脂肪の結合を大きなサイズにして、小腸から吸収されないように阻害します。
脂肪はグリセロールと脂肪酸が結びついて構成されていますが、「中鎖脂肪酸」は吸収される脂肪酸が少なく、早く燃焼するため、同じ量の脂肪に換えて使用した場合には吸収量が抑制されます。
脂肪の合成を抑制するファイトケミカル
肝臓では、たんぱく質、脂質、炭水化物を材料に中性脂肪が合成されていますが、その合成を抑制する素材として「ガルシニアや紅麹」があります。
脂肪の分解を促進するファイトケミカル
脂肪細胞に蓄積された中性脂肪の分解を促進して、脂肪酸を血液中に放出します。β３アドレナリン受容体の反応低下によって、運動をしてもホルモン感受性リパーゼが活性されにくく、中性脂肪が分解されにくい場合であっても分解を促進させる作用があります。
脂肪の燃焼を促進ファイトケミカル
血液中に放出された脂肪酸を筋肉細胞に取り込み、脂肪の燃焼を促進させる作用があります。
ＡＴＰを生成するファイトケミカル
エネルギー代謝によって発生するＡＴＰ（アデノシン三リン酸）の生成を促進して、脂肪を燃焼させるます。
コレステロールを抑制するファイトケミカル
食品に含まれるコレステロールが腸壁から吸収されるのを抑える作用があります。
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