浄水器は一気に普及しました
浄水器は、水道水の水質が悪化したと言われるようになった1989年あたりから普及し、現在では毎年300万台を超えて出荷されています。
普及した証拠に浄水器の心臓部であるカートリッジは、毎年2000万台を上回る数量が出荷されています。
浄水器は、日本水道協会(JWWA)が型式の承認をしていますが、国の規制はありませんので、メーカーの考案により設計により製造されています。
浄水器の基本的な構造は、活性炭とマイクロフィルターの組み合わせて浄化するものが殆どでです。
活性炭は、色々な物質を吸着する特性があり、リビングや冷蔵庫の中に入れて臭いや湿気を取り除くために使用されています。
浄水器の機能と役割
浄水器は、活性炭とマイクロフィルターの二段構えで水道水から次のものを浄化する役割を担っています。
活性炭の層は優れた吸着除去作用を発揮し以下の有害物を除去します。
有機物、カルキ臭、カビ臭、トリハロメタンなど
マイクロフィルター(中空糸膜)は活性炭で浄化できない微細なものを浄化する役割を担います。
マイクロフィルターは、超ハイテクファイバーの0.1〜0.01ミクロンの微細な穴に水を通し、有害物と水を分離します。
具体的には以下のものを除去します。
赤錆、雑菌、ミネラルなど
浄水器の種類と機能
浄水器の種類は、@蛇口直結型、Aホース直結型(従来の据置型)、Bアンダーシンク型
の三種類があります。
浄水器には、次の項目の記載シールが付いています。
@残量塩素などの除外対象物
A一分間に濾過される水量
B塩素、不快臭、トリハロメタンなどの濾過性能、濾過能力と期間、取り除ける物質
C製造年月日
以上の項目の記載はありますが、浄水するろ材の材質やろ材の使用期間、交換時期などの記載はありません。
国民生活センターでは、定期的に浄水器の機能試験をしています。
試験に使われる水は、4種類のトリハロメタンと有機塩素化合物2種類を加えた水です。
@活性炭
除去できるのは残留塩素とトリハロメタン、鉄さびの濁りや有機物は除去不能。
A活性炭とマイクロフィルター
@に加えて、カビ臭や鉄さびの濁りは除去可能。また、鉄分や鉛の除去にも有効。
ただし、目詰まりし易い欠点あり。
B活性炭とセラミック
@のみと殆ど変わらない。ミネラル分であるカルシウムやマグネシウムなどの硬度成分を溶出するには有効。
C活性炭と逆浸透膜
@に加えて、カビ臭や鉄さびの濁りは除去可能。ただし、トリハロメタンの除去困難。更にカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを除去してしまう欠点あり。
この試験では、残留塩素については、全てのろ材で問題なく浄化されます。
鉄さびの濁りは、活性炭やセラミックでは浄化しきれない問題があり、カビ臭が気になる地域ではマイクロフィルターが有効です。
逆浸透膜も良いのですが、アルミニウムや水銀以外にカルシウムやマグネシウムなどの必要なミネラルも全て除去してしまう点が気になります。
また、鉄分や鉛の除去にはマイクロフィルターが有効に働きます。
水を浄化する性能が高くなれば、商品価格も高くなりますので、浄水器を設置する蛇口の水質に応じて機種を選びたいものです。
秋田や青森、名古屋にはきれいな水源があり、この地域水道水には活性炭のみの浄水器でも十分においしい水を飲めるようです。
鉄分や鉛は、マイクロフィルターを装備した浄水器でなくてはなりませんが、トリハロメタンや有機塩素化合物の除去には活性炭が多い浄水器が適しているようです。
浄水器選びのポイント
カートリッジは定期的に交換する必要があります。交換時期や価格も浄水器選びでは重要です。浄水器の機能や能力、浄水器の本体価格とカートリッジの交換費用とを総合的に勘案して浄水器を選びましょう。
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