便秘の改善や解消に効果がある食べ物や栄養素
◎食物繊維
食物繊維は胃や腸の消化酵素で消化することはできません。
食物に含まれる難消化性成分の総称を食物繊維食品といい、昔は食べても栄養にならない食物のカスで、全く役に立たないと判断されていました。
現在は、便秘や肥満の予防や改善に効果があることが分かりなくてはならない栄養として注目されています。
生活習慣病の予防栄養素としての5大栄養素に次ぐ第6の栄養素として重要になっています。
食物繊維は腸内細菌の善玉菌に代謝されて腸内環境を改善し便通を促進することが分かっています。
善玉菌は食物繊維を代謝して有機酸の短鎖脂肪酸を生成して腸内環境を弱酸性することで悪玉菌の働きを抑えることができます。
◎発芽玄米
最近では発芽玄米が注目されています。
食物繊維を含み、ミネラルやたんぱく質、ビタミンB、ビタミンEなどの貴重な栄養素がバランスよく含み便秘解消にも効果を発揮してくれます。
◎ビタミンE
若返りのビタミンと言われているビタミンE、老化の原因となる過酸化脂質を作られるのを妨ぐ効能があります。
腸のぜん動運動を活発にする働きもあるので便秘解消にも効果的な栄養素です。ビタミンEを含む食品としては、アーモンドやヒマワリの種、大豆油などの植物、小麦胚芽などがあります。
◎ビタミンC
ビタミンCは、腸内の善玉菌を増やして乳酸菌の栄養素となります。
善玉菌は腸のぜん動運動のを促進する働きがあり便秘解消にとても効果的です。
ビタミンCを多く含む食物はブロッコリーやパセリ、ピーマンなどの緑黄色野菜、イチゴやレモンなどの果物です。
◎ミネラル
一般に硬水として販売されているミネラルウォーターには、マグネシウム、カルシウム、ナトリウムなどのミネラルが豊富に含まれていて便秘の改善や解消に有効です。この中でもマグネシウムが排便の効果が高いです。
◎クエン酸
クエン酸は、レモンや梅干し、酢などに含まれていますが、昔から疲労回復や病気の予防や腸のぜん動運動を促進する栄養素として便秘の改善や解消に効果があることが分かっています。
◎納豆
納豆は大豆を発酵したものですが、納豆に含まれる納豆菌が作り出す酵素であるナットウキナーゼは納豆特有のものです。
乳酸菌よりもナットウキナーゼの方が腸内の善玉菌を増やしてくれる効果が高いとされています。腸内環境を整え便秘解消に効果的です。
◎寒天
食物繊維といえば寒天です。
最も食物繊維を多く含んでいる寒天は、ひと昔前に便秘解消とダイエットに効果があるとして寒天ブームがありました。
食物繊維含有量は約80%と言われています。
◎フコダイン
フコダインには整腸作用があり、便秘に効果があるといわれています。
あのヌルヌルとした昆布やわかめ、もずくなどには水溶性食物繊維が含まれています。
◎乳酸菌
乳酸菌は、腸内に善玉菌であるビフィズス菌を増やして腸のぜん動運動を活発にしますので便秘解消に効果的があります。
代表的な食品はヨーグルトです。
◎ビール酵母
ビール酵母には人体では生成することが出来ない必須アミノ酸や食物繊維、ビタミン、そしてカルシウム、マグネシウムなどの豊富なミネラルが含まれており便秘の改善や解消に効果があります。
◎カテキン
カテキンはお茶に含まれるポリフェノールですが、殺菌効果があるので便の臭い消し、便秘の改善や解消に役立ちます。
◎キノコ
食物繊維を豊富に含んでいる食品としてキノコ類があります。
この食物繊維には2種類あり水溶性食物繊維と不溶性食物繊維ですが、この2つの性質を含む数少ない食品がキノコ類であり便秘の改善、解消に効果があります。
◎オリゴ糖
オリゴ糖には、小腸で吸収される消化性のものと、胃や小腸などの消化酵素では消化されずに大腸までとどくものとに分けられ、大腸までとどくオリゴ糖はビフィズス菌(善玉菌)の栄養素となるため便秘解消に効果的と言われています。
◎マグネシウム
マグネシウムはミネラル成分であり、便秘薬には酸化マグネシウムや水酸化マグネシウムやクエン酸マグネシウムなどがあります。
食物としては、豆類や種実類、海藻・魚介類に多く含まれています。
◎ココア
ココアは、意外にも食物繊維が豊富に含まれています。
腸内の善玉菌を増やしてぜん動運動を活発にして腸内を整える働きがあります。
また、排便を促進させる作用があるので便秘の改善・解消するに効果があります。
◎こんにゃく
こんにゃくには、グルコマンナンと呼ばれる水溶性食物繊維が多く含まれています。
人の消化酵素では消化されないので腸内に長く滞留して腸壁を刺激してぜん動運動を促進させ排便を促すので便秘の改善、解消に効果があります。
◎バナナ
バナナには水溶性不溶性の食物繊維であるペクチンとセルロースが含まれており、ペクチンは水溶性食物繊維で便の水分を保持します。
セルロースは不溶性食物繊維で便の量を増やし排便を促進してくれる便秘の改善、解消に理想的な果物です。
◎リンゴ
りんごは、水に溶けにくい不溶性食物繊維のセルロースと水に溶ける水溶性食物繊維のペクチンを含有しています。便秘の改善、解消に役立つ果物です。
◎イチジク
イチジクには、昔から便秘の改善と解消に用いられてきました。
イチジクに含まれている水溶性食物繊維のペクチンに効果があると言われています。
◎ハチミツ
ハチミツに含まれている有機酸の70%を占めているグルコン酸は腸内の善玉菌を増やす働きがあります。
腸内の環境を整え便秘の改善と解消にとても効果的です。
便秘の改善、解消にはゴボウ茶
便秘の改善解消にゴボウ茶が効果あることをご存知でしたか。
ゴボウはキク科の2年草で秋に葉が枯れて翌年の2月ごろに若葉が発芽します。冬の大地は乾燥しています。
でもどうしてゴボウは発芽するための水分を蓄えることができたのでしょうか。
それはイヌリンにあります。
イヌリンはムコ多糖類と呼ばれる糖の一種でとても優れた吸水性をもっています。
また、イヌリンは整腸作用があり、便秘の排便効果も期待できます。
例えば、オムツや生理用ナプキンに用いられている吸水性ポリマーと同じようなものだと考えればよいです。
イヌリンは、このポリマーの役割をします。
ゴボウは根の中にイヌリンがあり、水分をたっぷりと保持することができるのです。
こうした機能があるイヌリンを摂取したらどうでしょうか。
体内にある余分な水分をどんどん吸着するので、利尿作用が促されて、むくみの改善になります。
また、ムコ多糖類は食物繊維の一種ですから、腸の働きを整え、便秘を改善する効果があります。
通常、ゴボウを料理するときに皮を剥いで、ささがきにして水に浸してアクを取っていますが、有効な成分であるイヌリンや防菌効果のあるサポニンを捨てていることになります。
これからは、是非皮を剥かないでアクも取らずに調理してください。
ここで、便秘の改善、解消のためにゴボウ茶を作って毎日飲みましょう。
ゴボウ茶の作り方
1.ゴボウを水洗いして泥を落とす。皮をそのままにしてささがきにする。
2.ささがきにしたゴボウを水に晒さないで、水を確り切って新聞紙の上に広げて半日ほど天日干しにする。
3.天日干ししたゴボウをフライパンで10分ほど油を使わずに乾煎りする。
4.煙が出る直前で火を止め、そのまま急須に入れてお湯を注いでください。
是非、お試しください。
ゴボウ茶を少し多めに作って冷蔵庫に冷やしておけば冷たく頂くことも出来ます。
ペットボトルに入れて持ち歩いても良いと思います。
血液を綺麗にする効果もありますので、生活習慣病の予防改善効果も期待できます。
便秘の改善、解消には生活習慣を規則正しく
昔から風邪は万病のもとといわれておりますが、便秘も万病のもとになります。
男性よりも女性の方が便秘になりやすいようですが、どうしてでしょう。
女性の過半数の人が便秘で悩んでいるといわれています。
しかし、赤ちゃんからお年寄りまで年齢や性別を問わず幅広い人に便秘は起こります。
便秘は腸管内に便が留まりますので便が腐敗して有害物質を発生します。
有害物質の毒素が腸壁から血管に吸収されて全身を巡り色々な病気を併発する原因となります。
便秘の原因は、ひとつではありません。
便秘の原因を解明し便秘を改善、解消するにはどうしたらよいのか知りましょう。
便秘の原因は色々あります。
食事だけではなく、ストレスなどの精神面も強く影響します。
◎不規則な生活パターンが便秘の原因
毎回の食事の量が少ない方や食事を抜いている方も便秘になりやすく、ダイエットしている人は便秘になりやすいと言われます。
まず、朝起きて食べる朝食はとても大切です。
睡眠時に休んでいた胃や腸が朝食を摂取することで刺激を受けて活発に動き始めます。
食事の内容も食物繊維を含む食品群を摂取することが便秘の改善や解消にとても重要です。
食物繊維は胃や腸で消化されずに排便されますが、腸を刺激して便通をスムーズにして排便を促進します。
また腸管内の善玉菌を増加させ腸管内の環境を整備します。
食事はとても重要な働きをしているので、毎日規則的に食事や水分を摂取して、生活の良いリズムを作りましょう。
毎日同じ時間帯、特に少しリラックス出来る時間に便意を感じるよう排便のリズムを作りましょう。
◎便意を感じた時にはすぐにトイレに行きましょう。
我慢を繰り返していると便意を伝達する刺激が脳に伝わりにくくなり、習慣性の便秘になります。
◎運動不足も便秘の原因
軽度の運動でも腸に刺激を与えて腸の働きを活発にします。
ウォーキングでも十分ですので、通勤や通学の時にひと駅くらい歩く習慣をつけましょう。
また、現在はストレス社会です。仕事や学校でも強いストレスを感じる事が多くなっています。
ストレスは自律神経のバランスを崩します。このストレスが原因で痙攣性便秘を引き起す事もあります。
◎高齢者には便秘の方が多い
一般的に歳とともに食事の量が少なくなります。
また体の筋肉も衰えて体力も低下していきます。
また病気や転んで怪我などをして寝たきりになったりすると、運動不足にもなり腸の運動がますます弱くなってしまい慢性の便秘になることが多いのです。
排便が硬くなり、痔など病気になると、更に便秘を長引かせる原因にもなります。
自宅で出来る軽いストッレチやヨガなどでも便秘の改善や解消になるポーズが沢山ありますので運動の習慣を身につけることをお勧めいたします。
便秘、日本人と欧米人の違い
便通の統計によると、日本人の場合1週間にトイレは約9回、欧米人は約5回という調査結果があります。
この回数の違いの原因は、食文化にあるようです。
欧米人は食物繊維系の食事が少なく肉食が中心ですので、結果的に便通が悪くなるようです。
便秘で悩んでいる方は、非常に意外に多いのですが、最近では乳酸菌の一種であるビフィズス菌やたんぱく質の一種であるラクトフェリンなどが便通に効果がある事が分かっています。
昔から快食快便と言われているように便通が悪ければ、なかなか食も進みません。
研究によると血液検査、同じ食品を食べても、便通の良い人と便秘の人では、便秘の人のほうがビタミンやミネラルの吸収が悪いことが分かっています。
また、嫌いな食べ物の場合にもビタミンやミネラルの吸収が悪いという研究結果もあります。
好きな物を食べた場合と嫌いな物を食べた場合の、胃液の分泌も違ってきますが、決定的な理由については解明されていません。
便通を促進する食べ物としては、果物や穀類、キノコ、豆類、海藻などが効果的で胃で溶かされて腸内ではドロドロの状態となります。
昭和35年から国の調査である国民栄養調査によると現在の日本人は穀類やキノコ、海藻、豆類が不足気味のようです。
逆に植物の根っ子や葉っぱは意外にも充足されているようです。
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