オリゴ糖で便秘解消し大腸がんを予防
最近、注目されているオリゴ糖、腸内の善玉菌のエサになって、腸内環境を整え排便を促進する作用があることが知られています。
便秘は血液が汚れる
便秘は悪玉菌が優勢な腸内環境になります。
悪玉菌は、インドールやスカトールなどの様々な有害な物質を産生します。
これらの有害な物質は、腸壁から血管へ入り込んで血流に乗って全身をめぐります。
便秘は大腸がんの原因にも
日本人の男女ともに多い大腸がんは、便秘が原因の一つといわれています。
大腸がんは主にS字結腸から直腸にかけて発生しています。その率は大腸がん全体の7割から8割といわれています。
このS字結腸から直腸の部位は、便がたまりやすい部分で便秘になると悪玉菌がはびこり、様々な有害な物質を産生します。
これが大腸がんの原因と考えられています。
便秘の状態を放置することは危険ですので、オリゴ糖を食べることで腸内環境を改善して、便秘を解消することが重要です。
オリゴ糖とは
オリゴ糖には様々な種類がありますが、単糖類が2から10糖結合したものを総称してオリゴ糖と呼んでいます。
一般的には3糖以上のものをオリゴ糖と呼んでいます。
オリゴ糖は善玉菌を増やす、オリゴ糖の種類
オリゴ糖は、果糖やブドウ糖などの単糖よりも消化されにくく小腸では消化吸収されず大腸まで届いて善玉菌のエサになり善玉菌の増殖や活性化をサポートします。
この様に善玉菌のエサになる食品の事を「プレバイオティクス」といいます。
これに対して、乳酸菌やビフィズス菌などの生きた微生物の事を「プロバイオティクス」といいます。
生きたまま腸に届くプロバイオティクスの食品が一時的に善玉菌を増やす効果があります。
しかし、ヨーロッパではオリゴ糖などのプレバイオテイクスを摂ることで既に腸に住み着いている善玉菌を増やすことが重要視されています。
更にオリゴ糖のメリットは小腸で消化吸収されないため、砂糖をオリゴ糖に変えるだけで血糖値の上昇を抑えられることから、オリゴ糖は糖尿病患者にも有効な糖として料理にも活用されています。
オリゴ糖の働きを見ていきましょう。
オリゴ糖がなぜ良いか
オリゴ糖は、小腸では消化吸収されずに大腸まで届きます。
そこで、善玉菌のエサになります。
悪玉菌の中にもオリゴ糖を好んで食べる細菌もいますが、善玉菌と比較すると絶対量が少ないため、さほどの影響を受けません。
また、善玉菌や日和見菌はオリゴ糖をエサにして、乳酸や酪酸などの短鎖脂肪酸を作り出して、腸内環境を弱酸性にします。
悪玉菌は酸性の環境に弱く、勢力が弱くなります。
腸内が酸性になると、酸は異物と判断され酸を薄めようとして腸壁から水分が加えられます。
異物の酸を体外に排出しようとして、腸のぜん動が盛んになることが分かっています。
以上の様にオリゴ糖によって善玉菌が元気になって乳酸や酪酸などの短鎖脂肪酸を生成し腸内を酸性になって悪玉菌の活動が抑えられ、また酸を薄めるために水分が呼び込まれて、腸のぜん動も盛んになり、適度な水分を含んだ排便が促進します。
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