サプリメントの安全性や相互作用の注意点
サプリメントの製造過程での問題
サプリメント商品には、製造者や販売者は記載されていますが、実際にどんな工場で製造されたかを私たちは知ることができません。
サプリメントの安全性と品質について不安が残ります。
サプリメント素材そのものは安全であっても、商品化するときには製造加工段階で食品添加物が使用されていると考えるのが普通です。
例えば、防カビ剤などは使用しすぎると安全性に問題がでてきますが、逆に使用しなければカビが発生するリスクがあります。
サプリメントの製造過程での安全性の確保は製造工場の衛生管理や汚染物質の混入防止対策などが重要であり、自社での医薬品レベルの品質管理体制下で一貫製造していることが望まれます。
サプリメントの効き過ぎに注意
安全性の確保では、もう一つ重要なこととして、効きすぎの問題があげられます。
サプリメントは効き目が高いものが求められる傾向があります。
サプリメントメーカー各社も有効性を高めるための研究を進め、医薬品と似たような効果を発揮する物も商品化されており、効き過ぎによる健康被害も増えています。
サプリメントは、医薬品ではなく食品に分類されています。
しかし、ビタミン、ミネラルなどの栄養素は国の摂取基準により年齢ごとに上限値の摂取量が決められています。
サプリメントは素材を凝縮・濃縮させたものが多いため、摂取過多による健康被害が出ているものもあります。
医薬品と一緒に摂取した場合の相互作用に注意
よって、サプリメントと云えども成分は医薬品と一緒に摂ると薬の働きを強めたり、逆に弱めたりと様々な相互作用を引き起こす可能性がありますので注意が必要です。
摂取する対象者の試験が行われていない場合も
安全性の試験や研究では動物を使ったものだけでなく、人でも試験が行われていますが、健康な成人を対象にしたサプリメントが多く、妊婦や妊娠の可能性がある女性、体が弱い子供や高齢者では検査が行われていないケースもあります。
中高齢者を対象にしたサプリメントでも、実際にはその対象年齢層への試験が行われていないものもあります。
また、生活習慣病の予防・改善を目的としたサプリメントであっても、検査数値に異常がある人を対象にした試験が行われていないサプリメントもあります。
サプリメント選びの基準・ポイント
医薬品に適用されている「ＧＭＰ(good Manufacturing Practice)適正製造規範」はサプリメントには適用されていません。
ＧＭＰは、原材料の入庫から製造、出荷にいたるハード面（構造設備）、ソフト面（作業管理）すべての過程において、製品が安全に作られ、一定の品質が保たれ、人為的な誤りを最小限にするように規則とシステムです。
サプリメント選びのひとつの基準として、公益財団法人日本健康・栄養食品協会、日本健康食品規格協会、一般社団法人日本健康食品・サプリメント情報センターなどが評価基準を定め基準をクリアした商品にはマークの表示を認めています。
こういったマークを確認することも商品選びのポイントになります。
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