インターネットで容易に購入できる海外のサプリメントの成分に医薬品成分が含まれている物があるとして、厚生労働省より注意喚起がなされています。
今や日用品の大部分はインターネットで購入できるようになりました。
海外のサプリメントや薬品を取り扱っているサイトも数多くありますので、注文すれば個人輸入で簡単に手に入ります。
しかし、反面で日本では認可されていない薬が含まれ健康被害が増加しており警鐘を鳴らしています。
厚生労働省は、海外のサプリメントの成分を調べた結果を公表しています。
平成27年12月に発表された平成25年度「インターネット販売製品の買上調査」よると、サプリメントと称した製品から医薬品が検出されています。
インターネットのサイトで販売されていた健康食品と称する81製品中で半数以上の49製品から医薬品成分が検出されたと報告しています。
更に日本では認可されておらず、市販が認められていない医薬品成分も検出されたとしています。
日本では、サプリメントは栄養健康補助食品に分類され、日々の食事で不足している栄養素を補足するための食品で、一般にいわれている健康食品と同義語と考えられます。
もちろん、サプリメントに医薬品を含めることはできません。
サプリに医師の処方箋薬が含まれていた
調査したサプリメントの中で強壮効果を目的とした健康食品50製品のうち、33製品からシルデナフィル等12種の医薬品成分が検出されています。
シルデナフィル(sildenafil) は、本来は勃起不全 (ED) や肺動脈性肺高血圧症の治療薬 として使われているジェネリック医薬品です。日本では販売名バイアグラ錠として承認され広く知られています。
しかし、市販薬として購入することは出来ず、医師の処方箋薬に限定されています。
副作用として、高血圧及び狭心症の薬である硝酸剤あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を下げるとして注意喚起されています。
シルデナフィルの禁忌として、薬剤アレルギー、心不全等心臓病、不整脈、高血圧、低血圧などかあります。
日本で未承認の医薬品成分も含まれていた
ダイエットを目的とした海外のサプリメントで、31 製品中16製品から、シブトラミン等の7種の医薬品成分等を検出したと報告しています。
シブトラミン(Sibutramine)は、ジブトラミンとも呼ばれ、いわゆる痩せ薬としてエーザイにより2007年に医薬品製造販売承認申請されましたが、2009年に却下された薬ですので、日本では製薬することができない医薬品です。
シブトラミンは当初うつ病の薬としてドイツ開発されたものですが、うつ病にはあまり効果がなく食欲抑制効果の方が注目され世界で出回っている医薬品成分です。
日本では医薬品として製造販売は認められていません。
シブトラミンの禁忌として摂食障害の人や他の中枢神経に作用する痩せ薬(フェンフルラミンやリモナバンなど)、モノアミン酸化酵素阻害薬との併用、緑内障患者などです。
また、シブトラミンの服用によって高血圧や肺高血圧や心拍数上昇が発現することも注意喚起されています。
医薬品成分が検出されたのは海外製品ですが、販売サイトの所在地がわからないため、厚労省では注意を喚起しています。
厚生労働省の注意喚起
厚生労働省では、医薬品成分等が検出された製品は、頭痛、動悸、胸痛、ほてりなどの健康被害を起こす可能性があり個人輸入しないように注意喚起をしています。
また、これらの製品をお持ちの方は直ちに使用を中止して、健康被害が疑われる場合には医療機関の受診を促しています。
通報のお願い
インターネット等で、違法と考えられる医薬品のサイトを見つけた場合は、可及的速やかに通報するよう呼びかけています。
違法な販売サイトは、所在地が国外にある又は所在地を明らかにしていないため、警告メールの送信や、対応するレジストラへの削除要請などを行い、製品の販売及び広告が中止されるよう、指導・取締りを行っているとのことです。
1.「厚生労働省の地方公共団体の通報窓口」はこちらです。
2.「あやしいヤクブツ連絡ネット」に通報してください。
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