自動ブレーキ装置の種類と性能、搭載車試験の結果

 
自動ブレーキ装置の種類と性能 
 
高齢者の運転による歩行者を巻き込んだ死亡事故が多発しています。
 
自動車各社は自動ブレーキ装置の開発に力を入れさまざまな種類の製品がてていますが、国も将来的に車の製造段階で自動ブレーキ装置の搭載を義務付ける方向で検討に入っています。
 
このサイトでは自動ブレーキ装置についてご紹介します。
 
1991年から先進安全自動車(ASV)として研究されてきた自動ブレーキ装置は、アクティブセーフティ(予防安全)とパッシブセーフティ(衝突安全)の中間に位置付けられています。
 
自動ブレーキ装置は自動車メーカー毎に研究開発を行い製品化されて、それぞれに安全規準を公表していますが客観性に欠ける傾向があり製品間でかなりの格差が生まれています。
 
世界的にも新車の商用車を中心にASV装備義務化の流れがありヨーロッパでは2013年11月から全ての新型商用車に自動ブレーキ装置の搭載が義務化されており今後更に範囲が広がる模様です。
 
日本では2014年11月からトラックとバスの新型生産車商用車について自動ブレーキ装置の搭載が義務されます。
 
大型トラックやバスへの自動ブレーキ装置の搭載の義務化は追突事故による死亡率が高くASV装備により死亡事故件数の約80%削減が見込まれています。
 
近年、高齢者によるアクセルとブレーキの踏み間違いによる死亡事故が多発していることから政府は乗用車の自動ブレーキ装置搭載の義務化について検討に入っています。

 

2016年11月に安倍首相は急きょ関係閣僚会議を招集して高齢者の事故防止対策を強く要請しました。
 
これを受けて国土交通省自動車局技術政策課は「自動ブレーキの技術は障害物は認識するが、歩行者はまだ完全には検知できない。歩行者も認識できるなど全体の検知レベルが向上するのを受けて義務化も検討したい」と発言したことから数年先にも義務化されそうな状況です。

 

 

 

自動ブレーキ装置システムは、三種類の方式

ミリ波レーダー方式

 

ミリ波は波長1〜10mmと短く、周波数 30〜300GHzの電波で、強い直進性があり、非常に大きな情報量を伝送することができます。電波割当て面での制約が少なく小型にできることなどの利点があります。
 
検知距離が長い特徴があり前方に照射することで走行する車両や人などの位置や速度を検知します。

 

自転車や人への検知に若干問題があるのと、発信部分に泥や雪などが付着すると、検知能力が落ちることが懸念されています。

また、雨や霧などの悪天候時には精度が低下する欠点があります。

 
ミリ波レーダーは、国内自動車メーカーでは日産「スカイライン」が採用しています。
 

レーザーレーダー

 

レーザーは、光は指向性や収束性に優れており、発生する電磁波の波長を一定に保つことができる特色があります。
 
レーザーレーダーは、発射した光の反射をもとに障害物までの距離を検知します。
 
ミリ波レーダーより探知距離が短いが、反面で歩行者や自転車など数十メートル先の検知に優れています。
 
ミリ波レーダーと同様に発信部分に泥や雪などが付着すると、検知能力が落ちることが懸念されています。
 
レーザーレーダーは、ミリ波レーダー装置に比べて安価なので、高級車だけでなくエコノミー車クラスへの普及も期待されます。
 
国内の自動車メーカーでは、ダイハツ工業が2012年に軽自動車にレーザーレーダ衝突回避支援システム「スマートアシスト」を軽自動車に5万円の低価格で設定したことから装着するドライバーが増え2016年7月には「スマートアシスト」搭載車が累計で100万台を超えました。
 
8割の購入者が「スマートアシスト」搭載の自動車を選んでいます。
 
また、スズキの「スペーシア」もレーザーレーダーを採用しています。

 

カメラ(単眼、複眼)

 

カメラを用いるシステムで撮影した映像を分析して障害物や歩行者を検知するシステムで、2008年に富士重工がスバルに安全運転支援システム「EyeSight(アイサイト)」を導入しました

 

その後、富士重工業は「アイサイト」を搭載した車と非搭載の車を比較調査したところ、1万台当たりの人身事故発生件数が61%減少したと発表し操作ミスによる事故防止に役立っていることが確認されたと発表しいます。
 
同社によると新車購入時の「アイサイト」装着比率は9割以上になっていると報告しています。
 
富士重工の長年の研究成果が実り、自転車や歩行者の検知では非常に優れた能力を発揮しています。
 
2010年以降、装着費用が10万円程度と低価格だったことで普及に拍車がかかったと思われます。
 
ミリ波レーダーでは懸念が残る自転車や歩行者の検知に優れ、汚れに強い特徴があります。
 
しかし、西日に向かう運転では検知が弱く濃霧や豪雨の中では十分な能力を発揮できない事が懸念されています。
 
トヨタの「レクサスLS」では、より安全性を高めるためミリ波とカメラを複合させて採用しています。
 

 

 

国土交通省開催の自動ブレーキ装置の搭載車試験の結果

 

自動ブレーキ装置の搭載車試験の結果 
 
世界的にASV装備義務化の流れが進む中で国土交通省は2014年10月23日、茨城県つくば市にある日本自動車研究所でASV装備の車種別に優劣を付ける「自動ブレーキ(衝突被害軽減制御装置)」の試験デモを開催しました。
 
自動ブレーキ装置の試験デモの結果は、トヨタ「レクサスLS」、日産「スカイライン」、スバル「レヴォーグ/WRX」の三車種が自動ブレーキ試験で満点をとりました。
 
トヨタ「レクサス」は、ミリ波レーダーとカメラの複合装備で満点を獲得。
 
日産「レクサス」は、安全技術に力を入れている日産の安全技術が実って満点を獲得。
 
スバル「レヴォーグ/WRX」は、カメラ方式だけの自動ブレーキ『アイサイト』の安全性に対する長年の技術の集積が実って満点を獲得。
 
自動ブレーキ装置が作動する時速が10km〜60km/hの範囲内で不規則でばらつきがあるため、低速から高速まで安定した作動域を持つ車種が高得点を獲得しました。
 
反面、ホンダは全ての車種で低評価を受けました。
 
ホンダ「ヴェゼル」では10km〜25km/hと低速作動域でも、32点満点で僅か6.7点と対象車の中で最低の評価を受けてしまいました。
 
ホンダは、これまで安全技術面に積極的に力を注いできましたが研究の方向性が違ったのか意外にも残念な結果となりました。

 

自動ブレーキ装置のセンサーは日進月歩ですが、今のところ性能には限界が指摘されています。
 
例えば、大雪や豪雨などの悪天候では自動ブレーキが作動しないことがあるようです。
 
自動ブレーキ装置の普及とともに、更に研究が進み、どんな気象条件下でも作動する自動ブレーキ装置の開発が待たれます。
 
自動ブレーキ装置についてご紹介しましたが、日本では超高齢社会が到来しますが、高齢者による事故の発生率が年々増加傾向にあります。
 
特に自己を起こした高齢者が認知症を患っているケースでは起訴ができず、罪に問うことができません。被害に遭った家族の怒りや憤りはどこに向ければよいのでしょうか。
 
暴走を感知して自動的に車を止める自動ブレーキ装置の一刻も早い普及が待たれます。
 

 

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