ビフィズス菌とカルシウムが中高齢者の健康に効果
厚生労働省は、平成25年の平均寿命が女性は86歳、男性は約80歳を超えたと報告しています。
平均寿命は延び続けていますが、健康寿命との差が男性で9歳以上、女性では12歳以上もあります。
毎年増加している医療費を削減するためには、健康寿命の延伸が重要な課題になっています。
健康寿命とは介護を受けないで一人で生活ができる状態をいいますが、健康寿命の延伸は、医療費の削減に直結するので官民共同での啓蒙活動が重要になっています。
最近の研究で、腸内細菌と健康の関係が明らかになってきましたが、健康寿命の延伸に寄与する可能性もあるようです。
ちなみに、人の腸内には、無数の細菌が生息しているといわれておりますが、これらの細菌は善玉菌、悪玉菌、日和菌の3種類の細菌に分類され、このバランスが崩れると生活習慣病などの疾患を発症しやすくなることが分かっています。
また、悪玉菌の増加や活性化することで、がんや糖尿病などを発症することも明らかになっています。
さらに、うつなどの精神的な疾患についても、腸内細菌が関与しているという研究結果もあります。
第二の脳といわれてきた腸ですが、健康や病気と腸内細菌は、切っても切れない深い関係にあるといってよいでしょう。
森永乳業と東京医療保健大学が共同で健康調査
この様な状況を踏まえて、森永乳業は東京医療保健大学と共同で、中高年齢層の50代から80代の男女23,113人の健康状態、および「ビフィズス菌配合カルシウム強化ミルク」の継続的な摂取と健康状態との関係を調べるために、全国的なアンケート調査を行いました。
ミルクカルシウム・ビフィズス菌の同時摂取で健康効果
ミルクカルシウム・ビフィズス菌の同時摂取と健康状態の関係として、「ビフィズス菌配合カルシウム強化ミルク」を継続摂取することにより、日常生活における便秘や物忘れといった悩みが改善することが分かりました。
また、大腸ポリープや腎臓病、肝臓病などの特定の疾患のリスクが低下すること。
さらに、長期間(10年間以上)摂取している女性は骨折などのリスクを低減させる事が分かりました。
この様な結果から中高年の健康維持やQOLの向上に寄与する可能性が示されたと報告しています。
善玉菌の代表格のビフィズス菌は、オリゴ糖や食物繊維をエサにし短鎖脂肪酸の乳酸や酢酸を生成しますが、この短鎖脂肪酸は腸内を弱酸性に保つことで悪玉菌の増加や活動を抑える作用があります。
このビフィズス菌は、加齢とともに減少し、逆に悪玉菌のウェルシュ菌が増加します。
近い将来には、さらに詳しい腸内細菌の働きが解明され、健康な人の腸内細菌を病気の人に移植する治療が行われる時がくるといわれています。
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