血液中の善玉ホルモンであるアディポネクチンの量が少ないと、糖尿病や高血圧、がんなどの生活習慣病のリスクが高まる事がわかっています。
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)では、内臓脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンが低下します。
メタボリックシンドロームや肥満症は、糖尿病、脂質異常症、高血圧などの原因になり、放置すれば心筋梗塞や脳梗塞などの血管病を引き起こします。
更に、腎臓病やがん、認知症などの疾患ににも少なからず影響していることがわかってきました。
数年前までは、糖尿病やその予備軍が増え続けていましたが、メタボリックシンドロームの予防を取り入れた特定健診や保健指導の実施が効果をあげ、最近では糖尿病患者数が増加から平行線に、糖尿病予備軍が減少傾向に改善しています。
こうした日本の取り組みは、欧米からも高く評価されています。
アディポネクチンは身体の状態を客観的示す指標であるバイオマーカーとして世界的にも認められています。
近い将来、「高コレステロール血症」の概念と同様に「低アディポネクチン血症」として確立される日も近いといわれています。
アディポネクチンを増やす食品やサプリメントなどの開発に期待が集まっています。
アディポネンチンの作用を応用した薬が開発されれば、がんをはじめとした生活習慣病の予防や改善になります。
アディポネンチンは、日本の研究者が発見しましたが、世界の研究者が実用化に向けて日夜研究を続けています。
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