ポリフェノールの抗酸化作用


このエントリーをはてなブックマークに追加   


 

アントシアニンはポリフェノールで視力回復作用 
 
多くの植物や果物が保有している色素、紫、赤、青の水溶性成分の総称をアントシアンと言いますが、これらの中でアントシアニジンがアグリコンとして糖や糖鎖と結びついた配糖体成分のことをアントシアニンといいます。
 
アントシアニンは、ブルーベリー、ぶどう、紫芋などに多く含まれているポリフェノールの一種で抗酸化物質として広く知られています。
 
代表的な効能としては、疲れ目の予防や視力の改善に効果的な作用があるとされています。
 
自然界の植物には500種類以上ものアントシアニンが発見されているといいますから、身近な植物でもまだまだ知らない種類がたくさんあるかもしれません。
 
ここでは、食べ物でアントシアニンを多く含むものを紹介しましょう。

 

アントシアニンを豊富に含む食べ物

 

カシス、紫イモ、紫キャベツ、ナス、ブルーベリー、ビルベリーなどがアントシアニンを多く含む代表的な食べ物です。
 
現在までにアントシアニンの種類は500種類以上もあることが分かっています。
 
複数のアントシアニンを含んでいる物として、カシス4種類、紫イモ8種類、紫キャベツ12種類、ビルベリー15種類などがあります。

 

紫外線を防ぐためにつくられるアントシアニン

 

紫外線を防止するアントシアニン 

 

アントシアニンを含んでいる野菜は紫色をしていますが、これは強い紫外線のダメージから種子を守る防衛のためです。
 
種を残すために、紫色の色素を作って有害な紫外線の光から種子や細胞を守っているのです。
 
茄子は、全体的に紫色をしていますが、ヘタに包まれた下の部分は白くなっています。
 
ヘタの下は、太陽の光が届かないため、アントシアニンの量も少なくなっています。
 
また、茄子にアルミ箔を被せる実験では、紫外線が届かないアルミ箔を被せた部分だけが白くなりますが、アルミ箔を外しておくと、紫色に変色します。

   

アントシアニンの様々な健康効果

 

このように、植物が紫外線から守るために作ったアントシアニンには、人にとって様々な健康効果があることがわかっています。
 
アントシアニンには、ポリフェノールの代表的な作用である抗酸化力、視機能の向上、肝機能の改善、メタボリックシンドロームや血糖値上昇を抑える効果などが明らかになり、サプリメントなどにも広く使用されています。

 

アントシアニンの視力を改善する効果

 

人の網膜で光受容器細胞の形成と光の認識の初期段階に関与しているロドプシンと呼ばれるたんぱく質があります。
 
ロドプシンは、目で見た映像を脳に伝える物質ですが、光を浴びると即座に退色して、回復するには約30分もかかる物質です。
 
PCやスマートフォンなどで目を使いすぎると、ロドプシンの再合成に時間かかり、見たものがぼやけるなどの原因になります。
 
アントシアニンは、ロドプシンの再合成を促進して視覚機能を改善する効果があることが分かっています。

 

アントシアニンの白内障の予防効果

 

アントシアニンには白内障の予防効果 

 

多くの高齢者が発症する白内障、これは老化による白内障で加齢性白内障といいます。
 
水晶体はたんぱく質でつくられていますが、活性酸素によってこのたんぱく質が変質して白濁し、視力に影響がでます。
 
水晶体は、網膜から入る紫外線が必ず通過する通り道であるため、活性酸素による影響を受けやすい部分です。
 
アントシアニンには、活性酸素を抑制する抗酸化作用があり白内障の予防に効果があると考えられています。
 
マウスを使った実験でも、エサにアントシアニンを混入して与えたマウスは、与えなかったマウスに比べて、白内障の進行が抑制されたと報告されています。

 

アントシアニンの緑内障の予防効果

 

緑内障は、40代ころから増えてくる眼圧の上昇等によって視神経が障害される疾患です。
 
緑内障は、視神経に障害を受けると元には戻らない目の疾患です。
 
札幌医科大学眼科学講座の大黒教授グループが、カシスアントシアニンの緑内障性視神経障害に対する効果について2年間の臨床試験を実施した結果、アントシアニン摂取による「目の血流の増加」、「眼圧上昇の抑制」さらには「視野障害進行の軽減」が認められ、カシスが緑内障の進行を抑えることがわかりました。

 

アントシアニンのメタボ予防効果

 

アントシアニンはメタボのの予防効果 

 

アントシアニンに、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防効果があることがわかりました。
 
メタボは、高脂肪、高たんぱくの食事が中心の欧米食、運動不足が重なり、栄養過多の生活習慣が影響して起こります。
 
メタボは、糖尿病や高血圧、動脈硬化の原因となりますので、日々の食事の改善や運動習慣を取り入れる必要があります。
 
マウスを使った実験では、高脂肪のエサにアントシアニンを加え与えたところ、内臓脂肪の蓄積が抑制され、血糖値や血圧の上昇も抑制される結果が得られました。
 
国立長寿医療研究センターが行ったマウスの実験では、骨粗しょう症を予防する効果があることが分かっています。


このエントリーをはてなブックマークに追加   


 

スポンサードリンク

 

関連ページ

カカオ・ポリフェノールは医療や介護現場でも
カカオ・ポリフェノールは医療や介護現場でも活用され、認知症の予防効果があります
りんごポリフェノールは老化を防ぎダイエットや美白効果
りんごポリフェノールは老化を防ぎダイエットや美白効果も報告されています
カテキンの強い抗酸化作用/肥満予防と血糖値低下作用
カテキンは強い抗酸化作用を持ち、肥満予防や血糖値低下の作用があります
大豆のイソフラボンは美肌と更年期障害に効果
大豆に含まれているイソフラボンはポリフェノールで抗酸化作用が期待され、高血圧や動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病の予防効果期待できます
ウーロン茶ポリフェノールは脂肪の吸収を抑える
ウーロン茶ポリフェノールは脂肪の吸収を抑える作用があります
クロロゲン酸は血糖値の上昇や脂肪の蓄積を抑制
クロロゲン酸は血糖値の上昇や脂肪の蓄積を抑える作用があります
ベリー類のエラグ酸は抗がん作用や美白効果
ベリー類のエラグ酸は抗がん作用や美白効果が報告されています
ロズマリン酸の血糖値を抑え糖尿病を予防する作用
ロズマリン酸は血糖値の上昇を抑え糖尿病を予防する作用が報告されています
コーヒーのフェルラ酸はコレステロール抑制、肥満予防
コーヒーのフェルラ酸はコレステロール抑制し肥満を予防します
ポリフェノールを多く含くむ納豆、味噌、赤ワイン、チョコ
ポリフェノールを多く含くむ食品は、チョコレート,納豆、味噌、赤ワインなどです
レスベラトロールのサプリメント|長生き抗酸化物質ポリフェノール
ポリフェノールのレスベラトロールで生活習慣病を予防し若返りが期待されます
レスベラトロールはサーチュイン遺伝子を活性化
レスベラトロールはの抗酸化作用でサーチュイン遺伝子を活性化します
レスベラトロールは血流を増やし美肌を作る効果
レスベラトロールは血流を増やし美肌を作る効果が期待されます
老化を防止する事が出来るのか/サプリメントの選び方
人類の永遠のテーマである老化を遠ざけることが出来るのでしょうか。サプリメントの選び方をご紹介します
カカオチョコレートにはさまざまな健康が確認されている
カカオチョコレートには多量のポリフェノールが含まれており健康効果や便秘の解消にも良い結果がでています
レーズンのポリフェノール効果と高カリウムでむくみ解消
レーズンのポリフェノール効果と高カリウムでむくみ解消効果のご紹介します
多くの抗酸化物質を含む機能性野菜とは
多くの抗酸化物質を含む機能性野菜のご紹介です。アメリカのデザイナーフーズでは野菜はがん予防に効果があることが解明されています

若返り法 健康的にやせる 基礎代謝を上げる 免疫を高める 危険な習慣 認知症を予防 腸内環境を整える