抗生物質が効かない薬剤耐性菌が増えています。
人を病原菌などから救っていた抗生物質が効かなくなる時代が来る恐れがあり、近代医療が成り立たないとWHO(世界保健機関)は警鐘を鳴らしています。
重篤な肺炎やがんなどの手術を受けた後、体力が低下しても細菌の感染症を起こさないのは抗生物質があるからです。
しかし、医療現場で抗生物質が効かない耐性菌が増えています。
院内感染とは
院内感染とは、病院で起きる感染症のことです。
入院中の患者が発症する感染症ですが、医師や看護師等の医療従事者への感染も含まれます。
特に患者の場合は、入院の原因となった元々の疾患とは違う別の疾患に感染した状態をいいます。
一般的に患者は体力が低下して免疫力が弱って感染症に罹患しやすくなっています。
健康な時には感染しない弱い病原菌でも感染症を起こすケースもあります。
患者への治療も感染症に対して弱くしてしまうことがあります。
患者は感染しやすい
抗がん治療では、抗がん剤の副作用によって白血球が減少するため、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなります。
感染経路は、さまざまですが、主に点滴や尿カテーテル等の医療機器に病原菌が付着して体内に侵入して感染症を引き起こします。
尿の出るところにカテーテルを挿入する尿カテーテルでは24時間で尿路感染リスクが3%といわれていますが、計算上では10日で30%、約1ヶ月で100%になります。
感染はカテーテル以外にも手術の後の傷口からや肺炎を起こすこともあります。
細菌が薬剤に対して耐性を持つメカニズムがいくつかあります。
薬剤を不活性化する
薬剤の不活性化とは、薬が病原菌に対して効果がなく効かなくなることです。
病原菌が自ら作り出した酵素によって薬剤を分解して無効化して薬剤に対する耐性を持ちます。
この薬剤に対する耐性獲得の際に最もよく見られる耐性機構といわれています。
性感染症を起こす林菌は、ペニシリンの構造を分解して不活化する菌が増えていてペニシリンを使えなくなってきました。
薬剤に結合しにくくする
薬剤と病原菌は鍵と鍵穴に例えられますが、この鍵と鍵穴がピンポイントで結合して細胞膜を破って破壊して死滅させます。
薬剤が病原菌に結合できなければ病原菌を殺すことは出来ません。
病原菌は薬剤が結合できないように結合部位の形状を変化させて薬剤と結合しないようにして薬剤耐性を持ちます。
薬剤を排出する
細菌は自身を維持して子孫を残こそうと様々な防御手段を講じます。
ポンプ機能を持った病原菌もいます。
ポンプ機能とは、薬剤が病原菌に入り込んでもポンプ機能を使って薬剤を細胞外に放出する働きです。
せっかく、病原菌の細胞内に薬剤が入っても出されてしまえば効果は期待できません。
多くの種類の薬剤に対してポンプ機能を持っている病原菌もいるため大きな問題です。
以上のように病原菌が抗菌薬に対して耐性を持つだけでなく、耐性菌の性質を遺伝子によって他の種の細菌に次々に伝えていくことが大きな問題になっています。
抗生物質の切り札「カルバペネム」も効かない
70年前にペニシリンが発見されました。その後さまざまな抗生物質が開発されてきましたが近年、抗生物質に対する耐性菌が増えてきました。
抗生物質の切り札とされてきたのが、「カルバペネム系抗生物質」です。
しかし、このカルバペネブ系抗生物質が効かない耐性菌が現れてきました。
次はカルバペネムに代わる新薬の開発が求められていますが、進んでいないのが実情です。
例え新たに薬が開発されてもまた耐性菌ができるのでイタチごっこといえます。
この流れをどこかで絶つ必要があります。
今、大切なのはこのカルバペネムが効かない耐性菌の拡散を防ぐ必要が求められています。
医療行為や排便などでも感染するとリスクが高まっています。
健康な人でも耐性菌を体内に保持している可能性があります。
例えば病気になって抗生物質を服用したときに体に有益な働きをする細菌が死滅して、耐性菌が急増すると本人の命が危険にさらされるとともに耐性菌が拡散されるリスクが伴います。
免疫が低下した患者の血液に侵入すると感染症などの命を落とすリスクが高まります。
耐性菌の影響で子どもの中耳炎が治りにくい
年間50万人が発症するといわれている中耳炎、ここ数年来耐性菌による中耳炎が多くなっていると報告しています。
中耳炎の子どもに本来は効くはずの抗生物質が効かず、なかなか治らないことが多くなっています。
昔は、抗生物質を投与すれば完治していたのが、最近では高熱が続き、治らないため30回以上も受診しているケースも報告されています。
中耳炎は完治しなければ、鼓膜の切開が必要で難聴になることもあります。
小さいころから風邪などで多くの抗生物質を服用してきた子どもに耐性菌が特に多いことが分かっています。
医師は、幼稚園や保育園などの子ども達の集団生活で感染が広がっていると危惧しています。
妊娠中に母親がもっていた耐性菌に感染
最近、生後1日目の新生児が耐性菌に感染して腹膜炎を発症し、3種類の抗生物質を投与したが効かずに半日で死亡したケースがありました。
調べた結果、この赤ちゃんの体内にあった耐性菌は大腸菌で母親の体内にも同じ大腸菌でした。
母親には、一般の人からの感染が考えられます。
地域に拡散されていた耐性菌が母親に感染して赤ちゃんに感染したと考えられます。
大きな問題は感染した場所を特定することは非常に難しいといえます。
今後この様なケースが増える可能性が指摘されています。
耐性菌の感染は脳内の出血や呼吸器の障害などの深刻な疾患を起こすこともあります。
医療関係者が危機感を強めている耐性菌CRE
医療関係者が危機感を強めている耐性菌は、CRE(カルバペネム耐性腸内細菌科細菌)と呼ばれ、「悪夢の耐性菌」として世界の医療関係者が注目を集めています。
CREは、抗生物質の切り札といわれていたカルバペネブムも効かない最強の耐性菌といわれています。
日本国内でもCREに感染したケースが発表されました。
現在は、医療機関でCREの感染症患者と診断した場合には保健所に届け出ることが義務付けられています。
CREは、耐性菌の親玉みたいな存在で、CREは自ら増殖するだけではなく、抗生物質を分解する遺伝子を仲間の細菌に次々に渡してCREに変えていく不思議な力を持っているのが恐ろしいところです。
欧米では、5年くらい前から急増しています。術後の体力が落ちた患者やがん患者が多く死亡しています。
通常は常在菌として存在している腸内細菌科の細菌で健康な人の場合では、CRE を保有していても問題は起こりません。
しかし、がんなど疾患で外科手術後に抗生物質を長期間使用している患者の場合では、免疫力が低下して感染症を起こす場合があります。
抗生物質が効かず敗血症を起こして死亡する患者が多い事から問題視されてきました。
CREが血中などに侵入すると感染症を引き起こす可能性があり、一旦血流感染が起きると高い確率で死に至るといわれています。
日本でのCREの集団感染
2014年に大阪市の病院で大規模な集団感染が起こり114名の患者がCREに感染して23人が死亡し、少なくとも2人がCREへの感染が原因で死亡した可能性があると発表されました。
また、60代の女性の場合、消化器系のがんの手術後、歩けるまだに回復していました。
しかし、手術の傷が膿まないように抗生物質を服用していましたところ抗生物質が効かない感染症を起こし急変したため、カルバペネムを含め6種類の抗生物質を投与しましたが効き目がなく死亡しました。
この様にがんの手術が成功しても、感染症を起こして助かる人が助からないケースが起こっています。
この病院では院内感染がおこったため患者を隔離したが、CREを抑え込むまでに1年以上もかかったと報告しています。
耐性菌が増えたのは抗生物質の使い過ぎ
ペニシリンの発見以来、多くの抗生物質が開発されてきましたが、医師も患者に対して過剰に抗生物質を処方したため、耐性菌が増えてきました。
本来、風邪はウイルスによるもので、細菌に対して効果を発揮する抗生物質は効果がありません。
にもかかわらず、多くの医師が患者の希望もあり、抗生物質を処方してきました。
患者も抗生物質を携帯していることで安心し、少しの体調不良でも抗生物質を服用した経緯、側面があります。
日本では医師の地道な取り組み例
世界ではCREの危機感が増しています。
米国では、1年間に200万人耐性菌に感染し、死者が23000人にも上っています。オバマ大統領は抗生物質の削減に乗り出しました。
日本のある医師は、グラム染色によって病気の原因になっている細菌を特定した場合だけ抗生物質を処方し、その他の場合は抗生物質を極力使わない取り組みをしています。
その結果、抗生物質を8割に減らした上、治療期間も短縮される効果が得られています。
スーパー耐性菌に進化する最近のDNAが発見される
世界の最新研究では、大量の細菌についてそのDNAを細かく調べた結果、76種類の遺伝子が抗生物質への耐性を強める働きをしていることを突き止めています。
新たに発見した遺伝子の中には、細菌が最強レベルの抗生物質カルバペネムに対しても闘えるように働きかけていることが分かっています。
そこで、研究者たちは、最近の強くなった耐性をオフにするような新薬の開発を検討しています。
「スーパー耐性菌に進化する細菌のDNAを発見」
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