ニンニクの歴史や保存法、効果効能
腸管免疫
胸腺の免疫は40歳ころから低下していくと胸腺から腸管へと免疫の中心が代わっていきます。
腸管には無数の繊毛という突起があり、その表面積は400uもあり丁度テニスコートの1面分の広さがあります。
まず食物と異物が混入して入ってくると腸管では栄養成分と異物が識別されます。
繊毛にはリンパ管が通り白血球やリンパ球が働いています。
腸管の粘膜上にはリンパ管とつながっているパイエル板と呼ばれる白血球やリンパ球が集まっている部分があって異物が混入してくるとパイエル板のマクロファージが働き免疫細胞に異物の情報を伝えます。
免疫細胞がその情報を受けて働くことにより全身の免疫が高まります。
腸内には100兆個以上の善玉菌と悪玉菌が棲みつき生態系を構成しています。
この生態系全体を腸内フローラといいますが悪玉菌が増えると腐敗が進み臭いがきつく、便が黒く、硬くなり、便通が悪くなってしまいます。
そのために腸管に汚れが残るようになり腸管免疫が腸内の異物と触れにくくなって、その結果、免疫が働きにくくなるのです。
また、悪玉菌は腸内の腐敗を進めることによって毒素(有害物質)を発生させるが、この毒度は腸壁から血液中に入っていきます。
この毒素を処理するために免疫細胞が働く分だけ他の免疫への対応が遅れ全体的に免疫力が低下することになります。
免疫の男女差
免疫の強さは免疫細胞の数と活動によってだけ決まるものではありません。
男性と女性を比べると、がんで亡くなる人の割合が男性は女性の1.5倍ほどになっています。
この理由の一つとして性ホルモンの違いがあげられます。
女性ホルモンはリンパ球のB細胞が抗体を作る力を高める働きがあるのに対して男性ホルモンは逆に抗体を作る力を弱めていくことが分かっています。
男性はストレスに弱いことが指摘されていますが精神的なストレスが高まると病原菌などを察知するレーダーの能力が落ち免疫細胞の働きも低下します。
男性はストレスがかかる場面にいることが多いうえに、そもそもストレスに弱い体質になっています。
脳は創造的な働きをする右脳と機械的な働きを得意とする左脳に分けられます。
右脳と左脳は脳梁というブリッジで結ばれていますが女性の脳梁の太さは男性の2倍ほどもあり左右の脳をバランスよく使うことができるためにストレスがたまりにくいのです。
ニンニクの歴史や保存法
(ニンニクの歴史)
ニンニクの原産地は、中国原産説やアフリカのジュンガリア原産説やなど諸説あるようですが、今のところ中央アジアのキルギス地方原産説が有力になっているようです。
中央アジアから西へ伝わり紀元前3200年頃の古代エジプト王朝時代にはタマネギと共に栽培されていたようです。
また紀元前1300年頃には、エジプトのピラミッド建設に駆り出されて重度な肉体労働していた労働者がニンニクを食べていたことも分かっています。
その後、エジプトから地中海沿岸地域へと伝わり古代ギリシャやローマへ、そしてヨーロッパ全域へと普及したようです。
更にエジプトからアラブ諸国やインドへ伝わり中国には漢の時代へと伝わった後に日本へ渡来したのでしょう。
日本へは8世紀頃に中国から伝わって来たようです。
(ニンニクの種類)
ニンニクは1種類だと思っていませんか?
現在、輸入ニンニクは中国産が圧倒的に多いようですが国内でも美味しいニンニクを栽培しています。
青森が国内生産量の70%を占めており、田子町、十和田市などで多く栽培されています。
青森産は美味しいニンニクとして全国的にも知られております。
その他のニンニク産地として、秋田、岩手、福島、香川県などでも栽培されています。
ニンニクには種類があります。
ただしニンニクには種子がないので種類と言ってもそう多くはありませんが国産のニンニクは型も大きく香りも良いので値段が高めですが根強い人気はあります。
九州や沖縄などの温暖な地域で栽培されている品種としては遠州極早生・壱州早生・上海早生があり根の重さ50g程度で鱗茎(りんけい)も外側の皮は白色に近い淡褐色をしています。
国内で一番多く栽培されているのが青森県などの寒地系の品種でホワイト六片・福地ホワイト(早生)が最も代表的なものです。
根も鱗茎も外側の皮は白色で鱗片(りんぺん)の数も5〜6と少なくて調理がしやすいのが特色です。
中国から多く輸入されているニンニクは種類と言うよりもニンニくの芽や葉ニンニクで食べやすく調理も簡単なので炒め物などに使われています。
ニンニクは普通粒が何片かに分かれておりますが中国産のこの種は一片種と呼ばれ、片が一つしかありません。
(ニンニク購入時の注意)
スーパーなどでの買い物の時にニンニクを選ぶコツとして知っておきたいのは、まず表面が乾燥していて硬く締まっていること、また粒が丸くて大きいものを選び、芽が出そうなものもやめましょう。
茎にんにくや葉にんにくは緑色が鮮やかでハリのあるものを選びましょう。
ニンニクは意外にも痛みも速いので一度に沢山購入しない方が無難です。
(ニンニクの保存方法)
風通しの良いネットなどに入れて涼しい場所に置いておくことが一番です。
また傷つけない様にバラバラに分けてラップに包んでチルド室か冷凍庫で保存して下さい。
冷凍庫に入れた、にんにくを料理に使う時は解凍せずに凍ったままの状態で使いましょう。
(ニンニクの栄養成分)
ニンニクには、スコルジニンとアリシンが含まれています。
スコルジニンの働きは体内の栄養素を燃焼させてエネルギーに変える働きと疲労回復に役立つビタミンB1の働きを促進する作用もあると言われていますので更年期症状の一つである倦怠感を取り除くのに効果的があり、さらに冷え性や不眠症にも効果が期待できます。
アリシンはアミノ酸の一種のアリインという物質で、このアリインがニンニク特有の臭いのもとでありニンニクを刻むことでアリナーゼと呼ばれる酵素の働きかけでアリシンという成分に変わり胃腸の働きを良くして食欲不振を解消する効果や風邪の予防・老化防止にも効果があるといわれています。
また、その他にもオリゴ糖やフラクトオリゴ糖・カリウム・ビタB6などの栄養素が含まれており、コレステロール抑制や糖尿病の予防、がんの予防・便秘の解消・ストレスの解消・肌荒れ防止など様々な効果効能があると言われています。
(ニンニクの効果効能)
ニンニクには高血圧や動脈硬化の予防効果、また血液をサラサラにして血管を拡張し流れをスムーズにして血圧を下げる働きがあります。
また疲労や過労を解消してストレスを緩和させる効果もあります。
更に高血圧だけでなく低血圧の人にも血圧をコントロールして改善し安定させる効果があります。
生活習慣病の予防効果としても血中コレステロール値を下げ動脈硬化の要因をとり除く働きもあります。
ニンニク成分のアリシンがコレステロールを分解して血中コレステロール値を下げるという作用があるのでコレステロール含有量の多い食品でもにんにくと一緒に食べると血中のコレステロール値が上がらないことが証明されています。
最近の研究結果からはアリシンから出るアホエンに抗血栓作用があることも分かっています。
(ニンニクの口臭対策)
ニンニクを一度食べると2日間は効果が持続することが研究で明らかになっていますが一度にたくさん食べるのではなく毎日適切な量のニンニクを食べ続けることが生活習慣病などの予防になります。
生のニンニクなら1片、焼いたり炒めたりして加熱したものなら2〜3片ずつ食べると良いようです。
ニンニクの臭いをソフトにする方法として調理する前にニンニクを丸ごと充分に熱を通すことをおすすめします。
臭い成分であるアリシンを生み出すもとになるのはアリナーゼという酵素であり、この酵素は熱に弱く熱を通すことで酵素が壊れ臭いがソフトになります。
またレモンやショウガ、ユズ、カボスなどの食材と一緒に調理をするのも良いでしょう。
旬の食材に含まれる鉄、カリウム、カルシウム、マグネシウム・カリウムはニンニクの臭いを抑える効果であります。
ニンニクを食べた後の口臭対策は茶・ウーロン茶・紅茶・ハーブティー・コーヒー・牛乳を食後に飲むと口臭を消してくれます。
臭いの消し方としては、ニンニクの外皮や薄皮をむくときに爪や包丁で実に傷をつけないようにして下さい。
ニンニクは空気にふれた傷口から臭いが揮発します。
薄くスライスする時は水中で切ると臭いがあまり出ません。
またニンニクを生で食べる時はスライスしたニンニクを沸かした牛乳や常温の酢に浸けるとニンニクの表面がコーティングされ臭いが気にならなくなります。
ニンニクを炒める時はフライパンに油と一緒に入れ火にかけます。
熱した油に後でニンニクを入れるとが焦げやすく臭いが発散してしまいますので注意しましょう。
(ニンニクを食べる量などについて)
生のニンニクは胃腸を強く刺激しますから1日に1片程度にしておきましょう。
また空腹時には胃粘膜を刺激するので食べると胃が痛くなる可能性もありますからニンニクのみを単独で食べるのは避けるようにして下さい 。
醤油や酒、酢に漬けたニンニクは多くても1日3〜4片程度にして下さい。
お酒や醤油漬けしたニンニクには塩分が含まれていますので摂り過ぎに気を付けて下さいね。
また生ニンニクを長期間にわたり食べ続けるのは止めましょう。
生ニンニクは刺激が強く腸内でビタミンを作るための菌の繁殖まで抑えてしまい口唇炎・口角炎・舌炎・皮膚炎などが起こりやすくなります。
小さな子供や妊婦の方、授乳期の方は沢山摂取するのは避けたほうが無難です。
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