健康維持増進エクササイズ


このエントリーをはてなブックマークに追加   


ミトコンドリア系と解糖系

 

ミトコンドリア系と解糖系 
「霊長類の出現は約6500万年前」
 
地球が誕生したのが約46億年前、そして地球上に生命が誕生したのが約38億年前で、その頃は地球には酸素がほとんどなく、生命体は酸素なしでエネルギーを生成していました。
 
私たちの先祖である古細胞は、酸素なしで生きていた解糖系の生命体でした。
 
解糖系の生命体とは糖をピルビン酸、乳酸に変換するエネルギー生成系です。
約20億年前に藻の一種であるシアノバクテリアが現れて光合成によって少しずつ酸素を
 
大気に排出したため、大気中に酸素が多く含まれるようになりました。
 
酸素がある環境では先祖細胞は酸化に弱く生きづらくなりました。
 
そこに先祖細胞に酸素を使ってエネルギーを生成するミトコンドリア系生命体が先祖細胞に入り込んで合体して真核細胞になり同居することになりました。その後私たち脊椎動物や植物、カビ、ゾウリムシなどに分かれていきました。
 
解糖系に対してミトコンドリア系生命体は、酸素を活用してATPを生成してエネルギーにしています。
 
ミトコンドリア系生命体は、酸素が好む好気性で解糖系は酸素が嫌いな嫌気性です。
 
ミトコンドリア系生命体との合体は、先祖細胞が生きていくための必要不可欠な条件でしたが、合体したことで解糖系の先祖細胞は活性酸素にさらされるためシワができて老化が進むことになります。このことは人の寿命に関係しています。
 
ミトコンドリアは母系遺伝といわれ、母親からのみ遺伝子を受け継いでいます。
 
これは男性の精子は分裂を繰り返す解糖系の生命体で、女性はミトコンドリアを多く含んでいる成熟卵子であるため、生まれてくる子どもの母親のミトコンドリアを受け継ぐことになります。
 
人の体で解糖系は、短距離走などの瞬発力が必要な時に使われている白筋、オーバーターンがある皮膚、腸の粘膜などです。
 
逆にミトコンドリア系は、同じ筋繊維を使い続ける心臓、脳などで分裂はほとんどありません。
 
ミトコンドリア系の細胞でも老化するのは、細胞膜は解糖系でできているので酸化が進んで死に至ります。
 

   

ミトコンドリアを増やす食事法

 

ミトコンドリアを増やす食事法 
「ミトコンドリア系は酸素を使ってエネルギーを生成」
 
解糖系の細胞は、無酸素でブドウ糖を材料にしてエネルギーを生成します。短距離走や生殖などの瞬発力が必要な時に使われます。
 
反面でミトコンドリア系の細胞では、酸素を使って糖や脂質を材料にして膨大なエネルギーを生成します。
 
マサチューセッツ工科大学が実施したラットを用いた研究で、人為的に細胞のミトコンドリアの量を減らしたグループと増やしたグループに分けて同じ負荷の運動をさせたところ細胞にミトコンドリアが多いラットのほうが長時間走り続けることができたとの報告があります。
 
長距離走にはミトコンドリア系がふさわしいことになります。細く長く生きて長寿を全うするにはミトコンドリア系ということです。
 
おそらく、短距離走ではミトコンドリアの量を減らしたラットの方が好成績を残したはずです。
 
中高年になると短期間に力を発揮する活動や生殖などから遠ざかるため、解糖系からミトコンドリア系にシフトすることが望ましいと考えられています。
 
年を取っても若い時のように炭水化物をたくさん食べているとミトコンドリア系を活用できず、解糖系が中心に働くため生活習慣病などのリスクが高まります。
 
ミトコンドリアは心臓や脳の細胞に多く存在しています。
 
酸素と食事から摂取したブドウ糖と脂質から「ATP」というエネルギー源を作り出して心臓や脳を動かす原動力になっています。
 
ミトコンドリア系を中心に働かせるには、炭水化物を少なくして脂質とのバランスを重視することです。酸素を使うミトコンドリア系で活性酸素が発生しますので、抗酸化作用のある食品の摂取が欠かせません。
 
また、腸内環境を考慮すると食物繊維やオリゴ糖などのプレバイオティクス食品の摂取も必要となります。
 
食べるカロリーを減らすと長寿遺伝子サーチュインがオンになり、細胞のミトコンドリアの数を3割も増やすという研究があります。
 
エネルギーが不足すると、エネルギーを生成するミトコンドリアを増やして対応することが解明されています。

 

「ミトコンドリアを増やす食事法」

 

1.炭水化物を減らして脂質やたんぱく質をバランスをとる。
 
2.活性酸素が発生するので抗酸化作用のある食べ物を摂取する。
 
3.腸内環境のためにプロバイオティクスの食品を摂取する
 
4.食べる量を減らして長寿遺伝子サーチュインをオンにする。

 

中高年になったら、以上の食事法を実践しましょう。
 

 

ミトコンドリアを増やす運動

 

ミトコンドリアを増やす運動 
「インターバル速歩は3分歩き、3分速歩を交互に繰り返す」
 
病気を遠ざけるには、解糖系とミトコンドリア系のバランスが必要です。
 
復習しますと、解糖系とは短距離走などの瞬発力を発揮する時に使う筋肉でこれは白筋と呼ばれています。
反面でミトコンドリア系とは持久力を発揮する筋肉で心臓の筋肉や長距離走の時に使う赤筋です
 
例えば、酸素が必要なミトコンドリア系の働きをマックスにしてしまうと、大量の活性酸素が発生して細胞が殺傷されるため心筋梗塞や脳への負担がかかりうつ病などのリスクが高まります。
 
また、解糖系の働きがマックスになると活性酸素が発生する心配はありませんが、疲労物質の乳酸が生成され疲労が蓄積するため、解糖系の状態を続けることはできません。
 
つまり、どちらかに片寄った生き方をすれば、いずれも体は悲鳴を上げて病気になります。
 
適度な運動は、解糖系とミトコンドリア系の両方に刺激を与える効果があるとして期待されています。
 
信州大学の能勢博教授は、試行錯誤の末にミトコンドリア系を刺激して細胞のミトコンドリアを増やす運動を開発しました。
 
その運動とはインターバル速歩といわれるウオーキングです。
 
インターバル速歩とは「ゆっくり3分歩き、続いて早歩きを3分、これを交互に15分間繰り返して歩行する」ウオーキング法です。
強弱を交互に行うことでミトコンドリア系を刺激することができるのです。
 
このインターバル速歩を5ヶ月間続けたところ持久力が10%アップしました。
 
この研究に参加した多くの中高年が、インターバル速歩を取り入れて「若返ったと思う」、「持久力がついた」、「体が生き生きしている」などとその効果について説明しています。
 
年齢を重ねると持久力をサポートする筋肉細胞のミトコンドリアが減少しますので、ミトコンドリアを増やす食事や運動を行って解糖系とミトコンドリア系のバランスを保ちましょう。


このエントリーをはてなブックマークに追加   


 

スポンサードリンク

 

関連ページ

自宅で気軽にスロートレーニング太らない体質へ
普通の速さより、ゆっくり動かすスロートレーニング、遅筋、中間筋、速筋の全ての筋肉をバランス良く鍛えることができます。太りにくい体質に改善する効果があります。自宅で始めてみましょう。
ダイエット・肥満・腰痛改善にドローイング
中高年の悩みに腰痛と肥満があります。肥満になると腰の負担が大きくなり、姿勢が悪くなることで腰痛になります。ドローイングは肥満や腰痛を改善してダイエット効果があります。
正月太りの解消法はカリウム食材と適度な運動
正月太りは短期間に身に付いた脂肪で水分を多く含み定着していません。早めにカリウムを含む食材を摂取し適度な運動を実行しましょう
ドローイングでお腹引き締め、腰痛予防改善
健康的なダイエットをおすすめしています。簡単で何時でも出来呼吸のエクササイズであるドローイングでお腹引き締め、腰痛を予防改善しましょう
階段一段抜かしは筋量が増え基礎代謝が上がる
階段の一段抜かしよりも一段ずつ上がった方がカロリー消費が高いという研究もありますが、長期的なダイエットを考えれば階段一段抜かしは筋量が増え基礎代謝が上がるので効果が高いと云えます
ウォーキングを習慣化 行動すれば人生が変わる
健康的なダイエットをおすすめしています。食事を抜くダイエットは結果的に基礎代謝の低下に繋がり太りやすい体質となります。健康的なダイエットとは栄養をバランス良く摂取し適度な運動を習慣化することです。健康とダイエットの最新情報の提供をしています。ウォーキングを習慣化して、行動すれば人生が変わります
肛門を締めて尿失禁を改善/骨盤底筋強化トレーニング
肛門を締めて骨盤底筋をトレーニングすれば、尿失禁が改善します。 毎朝、毎夕の一日2回歯磨きをする時に是非実践してください。骨盤底筋を肛門閉めトレーニングして鍛えれば尿失禁が改善し血流がよくなり冷え性や便秘が改善されます
短時間で有効なインターバルトレーニングの効果
短時間で有効なインターバルトレーニングが注目を集めています。日頃の生活パターンに込組み込めば特にフィットネスクラブに行く必要もありせん
日常生活で小まめに動けば十分な運動量を確保
健康的なダイエットをおすすめしています。日常生活で小まめに動けば十分な運動量を確保することが出来ます。意識を変えていつでも動きましょう
断食オートファジーはSirt1を増やしp62を減らす
NHK「おしえて!ガッカイ」の放送を記事にしたものです。断食することでオートファジーが活性化して、サーチュイン遺伝子の一種Sirt1を増やし、悪玉のタンパク質p62を減らします
幸運を引き寄せ、チャンスをつかむ方法と行動
NHK「おしえて!ガッカイ」の放送を記事にしたものです。カナダトロントの脳科学の専門家や日本の心理学会の実験で幸運を引き寄せ、チャンスをつかむ方法と行動があります
昔や過去の友人知人と会って話すだけで若返る
NHK「おしえて!ガッカイ」の放送を記事にしたものです。アメリカの伝説的な実験により昔や過去の友人や知人と会って話すだけで若返ることが証明されました
ケトン臭 ダイエット臭の原因 改善には運動
糖質制限ダイエットは、ケトン臭、ダイエット臭の原因になります。 食事を抜くダイエットは結果的に基礎代謝の低下に繋がり太りやすい体質となります。適度な運動を習慣化することで臭いは解消されます
わずか3つの生活習慣を変えてやせる体質に
健康的なダイエットをおすすめしています。食事を抜くダイエットは結果的に基礎代謝の低下に繋がり太りやすい体質となります。「筋肉量アップ、たんぱく質の摂取、朝日を浴びる」3つの生活習慣を変えてやせる体質をゲットしましょう
短期間の握力低下は死亡リスクが増加する調査結果
健康的なダイエットをおすすめしています。食事を抜くダイエットは結果的に基礎代謝の低下に繋がり太りやすい体質となります。健康的なダイエットとは栄養をバランス良く摂取し適度な運動を習慣化することです。短期間の握力低下は死亡リスクが増加する調査結果をご紹介
むくみは足の運動で改善、慢性は重大な病気の可能性
健康的なダイエットをおすすめしています。食事を抜くダイエットは結果的に基礎代謝の低下に繋がり太りやすい体質となります。むくみは足の運動で改善しますが、慢性はむくみは重大な病気の可能性があります
肛門締めで前立腺肥大の尿トラブルを改善
健康的なダイエットをおすすめしています。食事を抜くダイエットは結果的に基礎代謝の低下に繋がり太りやすい体質となります。健康的なダイエットとは栄養をバランス良く摂取し適度な運動を習慣化することです。肛門締めで前立腺肥大の尿トラブルを改善しましょう
慢性腰痛は脳に原因/改善するNHKビデオと上体そらし
健康的なダイエットをおすすめしています。食事を抜くダイエットは結果的に基礎代謝の低下に繋がり太りやすい体質となります。健康的なダイエットとは栄養をバランス良く摂取し適度な運動を習慣化することです。慢性腰痛は脳に原因、改善するNHKビデオと上体そらし
心に届け 私の言葉 助けて!きわめびと NHK
健康的なダイエットをおすすめしています。食事を抜くダイエットは結果的に基礎代謝の低下に繋がり太りやすい体質となります。心に届け私の言葉 助けて!きわめびと NHKのご紹介
痛い筋肉痛を早く治し解消、回復する方法
健康的なダイエットをおすすめしています。食事を抜くダイエットは結果的に基礎代謝の低下に繋がり太りやすい体質となります。痛い筋肉痛を早く治し解消、回復する方法のご紹介
万病を予防する1日8000歩のウオーキング
健康的なダイエットをおすすめしています。食事を抜くダイエットは結果的に基礎代謝の低下に繋がり太りやすい体質となります。万病を予防する1日8000歩のウオーキングをしましょう

若返り法 健康的にやせる 基礎代謝を上げる 免疫を高める 危険な習慣 認知症を予防 腸内環境を整える