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血液循環を良くして様々な疾患を予防

 

不定愁訴は血管に問題があるかも 

 

私たちの体内には地球の約2周半もの長さの血管が張り巡らされています。
 
血管の中を流れている血液は体のすみずみまで酸素や栄養を届け、また老廃物を回収するなどの働きをしています。更に免疫の働きや体内の異変を伝える役目も担っています。
 
体内に張り巡らされている血管の99%以上が毛細血管といわれていますが、血管を若返らせることができれば、冷え性や不眠、がんや認知症などの生活習慣病を予防することにつながります。
 
最近、次のような症状はありませんか?
 
1.シミやシワが増えた
 
2.たるみがでてきた
 
3.疲れやすく、かぜを引きやすくなった
 
4.手足などの末端が冷える
 
5.むくみがある
 
6.髪の毛が抜けやすい、薄毛になった
 
7.寝つきが悪い、目が覚める
 
8.肩こり、腰痛、頭痛がある
 
毛細血管が少なくなると末端の組織に大切な成分が届かなくなり、老廃物の回収が十分に出来なくなり、様々な不定愁訴が起こります。

がんと血液循環

 

血管の模型図 

 

私たちの体内では毎日数千個のがん細胞が発生しているといわれています。
 
がん細胞はいったん増殖を始めると永久に大量増殖を始めます。しかし、がんに発展しないのは私たちの体の免疫システムが働いて、これらのがん細胞を殺して初期消火して増殖をさせないからです。
 
体内でがん細胞が発生したときに殺して食べてしまう貪食細胞のキラーT細胞やナチュラルキラー細胞(NK細胞)は血液の循環に乗ってパトロールし、がん細胞やウイルスなどの異物から私たちの健康を守ってくれています。
 
しかし、血液の循環が滞ればキラーT細胞やナチュラルキラー細胞の力が弱まってがん細胞を殺傷できなくなります。こうなるとがん細胞は異常な増殖を続けてがんの腫瘍となってしまいます。
 
血管年齢を若く保ち血液の循環を良好にすることが、がん予防につながるといえます。

   

心臓病と血液循環

 

心臓の模型図 

 

日本の死因の第1位は悪性腫瘍ですが、第2位の心疾患と第4位の脳血管障害を合わせると悪性腫瘍とほぼ同じ頻度になります。
 
よって、血管の予防はとても重要な健康維持対策といえます。
 
心臓は休むことなく、たえず働き私たちの体に血液を送り届けていますので、多くの酸素と栄養が必要です。
 
その酸素や栄養を届けている血管を冠状動脈といいます。冠状動脈は心臓に近いため酸素や栄養が豊富であるメリットがあります。
 
しかし、逆にこの冠状動脈がいったん詰まると心臓の筋肉に酸素や栄養を供給できなくなって細胞が壊死する心筋梗塞を引き起こします。
 
血管年齢を若く保ち血液循環を高めることで心筋梗塞を予防することができます。

 

脳梗塞と血液循環

 
脳梗塞を起こせば救急車が必須 
 
脳梗塞は高血圧が引き金になる疾患で日本人の死亡原因の上位を占めています。
 
脳梗塞は脳を循環している血管が詰まることで、その先の脳組織に酸素や栄養を届けることができなくなって脳細胞が壊死することでおこります。
 
この状態になると脳が溶けてしまうことから「脳軟化症」とも呼ばれている怖い疾患です。
 
脳梗塞を引き起こす原因は血液の循環不良によって起こる高血圧です。
 
日本人は昔から塩分の摂取量が多く高血圧の人が多かったため脳出血を起こして死亡するケースがみられました。最近では高脂肪で高たんぱくの欧米食に起因する脳梗塞が増加しています。
 
脳梗塞が発生する前は、めまいや一時的な手足の運動障害、ろれつが回らないなどの前ぶれが現れます。
 
この様な症状が現れたらすぐに医療機関で診断を受けましょう。
 
脳梗塞の予防は、血圧を下げて血液の循環を良好にしておくことが大切です。
 
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3疾患を脳卒中といいます。
 
脳卒中の前ぶれや症状についてご紹介していますのでご参考にしてください。
 
「脳卒中の前ぶれ、症状」

 

糖尿病と血液循環

 

糖尿病は血液循環に異常が起こる 

 

糖尿病は全身の疾患といわれています。糖尿病は様々な疾患と関係があります。
 
なぜなら、糖尿病は血管を硬くして動脈硬化を引き起こし、血液循環にマイナスの影響を与えるからです。
 
糖尿病はサイレントキラーといわれ、長年の期間をかけて進行し気がついた時には手
遅れとなっている事が多い疾患です。
 
糖尿病で怖いのは合併症で「糖尿病性神経障害」「糖尿病性網膜症」「糖尿病性腎症」などを3大合併症と呼んでいます。
 
糖尿病の治療として1に運動、2に食事といわれていますが、運動を習慣化することで血液循環を高める意図があります。

 

高血圧と血液循環

 
血圧が高くなると血管の内壁にキズがつく 
 
高齢になると血管が硬くなって血圧が高くなる傾向があります。血管に柔軟性があれば伸び縮みをしてポンプの役割を果たし心臓の負担を軽減します。
 
加齢によって血管が硬くなると全身に栄養や酸素を届けるために心臓のポンプが強く働くため血管内の圧力も高まって高血圧を引き起こすリスクが高まります。
 
高血圧は脳梗塞の誘因となることが分かっています。
 
高血圧の原因のひとつが塩分の過剰摂取です。
 
塩分の摂り過ぎると、血液中の塩分濃度を下げようとして血管内に水分を取り込むため血液量が増加します。
 
血液量が増えると血管内の圧力が高まって高血圧になります。
 
血圧を下げるには運動によって血液の循環を高めることです。
 
運動量が増えれば抹消の毛細血管が拡張されて心臓のポンプの圧力が低下して血圧を下げることができます。
 
また、運動することでふくらはぎなどの下半身の筋肉によるミルキング作用が効果的に働いて心臓のポンプの働きを軽減することができます。「ふくらはぎは第2の心臓」といわれているゆえんです。
 
冬場の朝に注意することは、朝は寒いため布団から出た後に血管が急に収縮して血圧が急上昇します。目が覚めてもすぐに起きないで、布団の中でストレッチなどを行って少し体を動かして起きると高血圧の予防になります。
 
血圧を間違ってとらえている方がいます。例えば上の血圧が145oHgで下の血圧
が80oHgの場合、上は高血圧でも下の血圧が正常範囲だから大丈夫と勘違いしているケースです。
 
上の血圧と下の血圧の差が60を超えると注意が必要です。
 
血圧の上下の差が大きくなると、心臓の負担が大きくなって心肥大や心筋梗塞などのリスクが高くなることがわかっています。
 

短時間に血圧を下げるツボ「合谷」

 
血圧を下げるツボの合谷のご紹介

 

合谷は親指の骨と人差し指の骨が交わっている「くぼみ」の部分です。
 
少し強く押すと痛みがあります。この合谷を指圧しましょう。左右5分ずつ繰り返してください。
 
指圧している時は痛みの影響で血圧が若干上がり気味になりますが、15分後には血管が拡張して血圧が下がります。
 
朝・昼・晩と1日3回行いましょう。血圧を下げることができます。

 

肥満と血液循環

 
肥満は血液循環の悪化リスクが高まる 
 
肥満は万病のもとといわれます。
 
生活習慣病の大きな原因に「肥満」があげられます。
 
2005年に「メタボリックシンドローム」という概念ができて簡易な診断基準が示されていますが、信頼性に欠ける部分が指摘されています。
 
メタボリックシンドロームの厳密な検査では、臍の高さで腹部のCTを撮影して内臓脂肪の面積が100?以上のの場合、内臓肥満と診断します。
 
肥満になると全身に酸素や栄養を届けるために心臓のポンプが強く働くため心臓に負担がかかり血圧も高くなります。
 
血液の循環が滞れば体の末端に酸素や栄養が届きにくくなって免疫力の低下や様々な疾患にかかりやすくなります。
 
肥満が原因の生活習慣病は高血圧、糖尿病、脂質異常症などの招き、動脈硬化を促進させ、脳卒中や心筋梗塞などの発症を健常者と比較して2〜3倍も増加させるといわれています。
 
これらの生活習慣病を複数持っていると、脳卒中や心筋梗塞のリスクが更に高まることが分かっています。
 
人間は歴史的にみると飢餓の時代が長く続き飽食の時代はごく最近のことです。
 
私たちの人類のDNAには飢餓に備えて食べた物を体に、ため込むように記憶されています。
 
計画なしに飲食すれば肥満になるのは当然のことなのです。
 
食事の時は野菜などの食物繊維や低カロリーの食べ物を先に食べて咀嚼回数を増やすことで脳の満腹中枢を刺激しましょう。
 
減量して血液循環を高めることが大切です。
 

アディポネクチンを増やすこと

 

1996年に脂肪細胞から分泌されるホルモンのアディポネクチンを日本人の研究者が発見しました。
 
アディポネクチンは長寿の人に多く存在し、生活習慣病の糖尿病や高脂血症、高血圧、動脈硬化、更にがんの予防や改善効果が認められています。
 
アディポネクチンは脂肪細胞が小さい時には多く分泌され、肥満となって肥大化すると分泌が減少します。
 
逆にやせすぎて脂肪が少なすぎると分泌されず、体の脂肪のバランスがアディポネクチンの分泌に重要であることが分かっています。
 
アディポネクチンは、脂肪の燃焼を高めて血管の内壁を修復し血管を拡張させるとともに、腫瘍の増殖が抑制されるといわれています。
 
この大変優れたアディポネクチンを増やすには、内臓脂肪を減らすとともに、食物繊維を多く含んでいる海藻やEPAを多く含む青魚などを摂取することです。
 
食生活の見直しと禁煙がアディポネクチンの分泌を増やすポイントになります。

 

歯周病と血液循環

 

歯周病が原因で悪玉菌が全身にまわる 

 

血液の循環が低下すると免疫力が下がり口内に歯周病菌や虫歯菌などの悪玉菌が増殖して歯肉や歯根などの組織内に侵入して炎症を起こし組織を破壊し歯周病を進行させてしまいます。
 
最近の研究では歯周病菌が、糖尿病や動脈硬化、心臓病、早産に影響することが明らかになっています。
 
国立循環器病研究センターの研究によって歯周病にかかっている人はそうでない人に比べて1.5〜2.8倍も心臓病や動脈硬化などの循環器疾患のリスクが高まることが報告されています。
 
循環器疾患のリスクが高まる原因は、歯周病菌が歯茎のキズ口から血中に入り込み全身を巡って血管の内壁を傷つけてプラークをつくります。その他にも歯周病の組織で起こった炎症から炎症物質が血中に流れ込んで血管の炎症を促進させることで動脈硬化のリスクが高まることがわかっています。    
 
また、歯周病の炎症物質がインスリンの効きを悪化させて糖尿病を悪化させるといわれています。高血糖になると血管内壁が傷つきますので、負のスパイラルとなって血管が劣化してしまいます。
 
歯周病は歯茎の歯周ポケットに歯周病菌が入り込んで増殖して炎症を起こしますので、一度歯周病になると歯磨き程度で落とすことは困難です。
 
厚生労働省の調査で、40歳以上の約8割以上に歯周病があると報告されていますので、自覚症状がなくても定期的に歯科医での予防検診をおすすめします。
 
認知症を患って死亡した人の脳から歯周病菌が発見された例も報告されています。
 
歯肉部分をマッサージすることで血液の循環を改善することで免疫力が向上して歯周病菌などの悪玉菌が住み着きにくくなります。

 

認知症と血液循環

 

血液循環が悪化すると認知症のリスクが高まる 

 

認知症と血液循環はとても深い関係にあります。
 
アルツハイマー型認知症は40歳ころからその兆しが起こり本人も気づかないうちに進行して60歳以降に認知症の症状として現れます。
 
認知症を予防するには血液循環を促進することです。
 
脳の血液循環を促進する方法は食べ物をよく噛んで咀嚼することです。よく噛むことで脳の血液循環が約50%も増加するという研究結果が報告されています。食事の時はとにかくよく噛んで食べましょう。
 
噛む回数をかせげない時は間食としてガムやスルメなどをおすすめします。
 
一方で脳血管型認知症は高血圧や動脈硬化が原因で起こる脳梗塞や脳出血で認知症に移行するケースが多く見受けられます。
 
血管を若返らせて血液循環を高め高血圧や動脈硬化を予防できれば脳血管型認知症の発症を防ぐことができます。
 
 
いかがでしたでしょうか。血液循環と生活習慣病についてご説明致しましたが、毎日の生活の積み重ねが健康の維持増進の基本となりますので、出来るだけ早く生活習慣の改善に取り組みましょう。


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