腸内フローラの悪化すると発がん物質が産生

悪玉菌は発がん性の物質を産生する

 

悪玉菌は発がん物質を産生する 
 
人の体に悪影響を与えるといわれる悪玉菌は腸内で発がん性の物質を産生することが分かっています。
 
発がん性の物質だけでなく、腸内細菌の集合体の細菌フローラはさまざまな生活習慣病に関係していることが解明されています。
 
腸内細菌は、人が口から食べた物をエサにして「免疫機能の活性化」や「病原菌の感染予防」、「難消化性の食物の代謝」などの有益な働きをしています。
 
腸内フローラの善玉菌が優位であれば免疫力が向上してウイルスや病原菌にも対抗できますが、悪玉菌が優位になるとこれらの有害な異物を排除出来なり、さまざまな病気を引き起こすことがわかってきました。
 
腸内環境が悪化すると悪玉菌の「ウェルシュ菌」や「大腸菌」、「ベーヨネラ」などがはびこって活性化し発がん物質などの有害物質を産生することが知られています。
 
がん研究会有明病院(通称:がん研)では健康診断に来た方の便を採取して腸内フローラを調べる研究がなされています。
 
この研究で、がんを引き起こす腸内細菌が新たに発見されて有明病院の名前から「アリアケ菌」と名付けられています。
 
このアリアケ菌が放出するDCAという有害物質が、がんの原因となっていることが解明されています。
 
DCAは人の細胞に作用して老化を促進させて発がん物質をまき散らして周囲にがんを発生させる悪い働きをします。

 

 
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肥満の人にアリアケ菌が多い

 

このアリアケ菌は特に肥満になると大幅に増えることが解明され、「前立腺がん」や「乳がん」、「大腸がん」、「肝臓がん」などと深い関係がある事も明らかになっています。
 
特に女性のがんのトップである大腸がんは太っている人に多いと報告されていますので、このアリアケ菌との関連性が指摘されています。
 
アリアケ菌の発生を抑制すれば、がんの予防につながると考えられています。

 

ナッツ菌が前立腺がんを予防

 
また、ナッツ菌は前立腺ガンを予防する働きがあることが明らかになりました。
 
ナッツ菌(NATTS菌)は発見者名のイニシャルを並べて命名されたものです。
 
ヤクルト研究所の研究グループは、大豆イソフラボン(ダイゼイン)を変換してシワを予防するエクオールを産生する酵素がナッツ菌であることも突き止めています。
 
このエクオールに前立腺がんの細胞の増殖を抑制する作用があることも解明されています。
 
エクオールを産生するナッツ菌は日本人の約半数が持っていると言われていますが40歳代以下の若い人にナッツ菌の保有が極端に少ないことがわかっています。
 
若い人に少ない理由は明確にはわかっておりませんが、欧米化した食習慣が影響しているとする専門家もいます。
 
がんになって発病すると長期間にわたっての治療が必要になりますので、健康を維持するためには日常的に予防することが大切です。
 
まだ、原因が解明されていない病気がたくさんありますが多くの病気に腸内フローラが関係している可能性があると考えられています。

 

腸内フローラを整える食べ物

 

機能食品

食べ物

オリゴ糖 玉ネギ、ゴボウ、白ネギ、アスパラガス
食物繊維 海藻、こんにゃく、納豆、野菜、きのこ
乳酸菌 チーズ、ヨーグルト、みそ、漬物、甘酒
酵母菌 ワイン、日本酒
こうじ菌 みそ、しょうゆ、米酢
納豆菌 納豆

 
  以上のように腸内環境が悪化して悪玉菌が優位になると生活習慣病を引き起こすリスクが高まるといわれています。

 

腸内環境を改善する食べ物を意識して食べるようにしましょう。

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