糖尿病辞典

インスリン製剤の種類と特徴

 
インスリン製剤の種類と特徴 
 
インスリンは、細胞にあるインスリン受容体と結合することで血中のブドウ糖が細胞内に取り込まれエネルギーとして消費されたり脂肪として蓄積されます。
 
この時にインスリンの分泌が少なかったり、インスリン受容体との連携がスムーズに働かないと血中の糖分が上昇し糖尿病を発症するリスクが高まります。

 

インスリンの種類と特徴

 

糖尿病は患者によって血糖値も大きく異なり、食前、食後、食間の血糖値の変動も異なります。
 
すい臓から分泌されるインスリンの基礎分泌をもとにして患者の血糖値の上がり方の特徴に適応したインスリン製剤を処方することになります。
 
インスリン製剤の種類は様々開発されていて、その種類によって効き方やタイミング、持続時間が異なります。患者に適応したテーラーメイドの処方が必要になっています。
 
インスリン製剤は、現在5種類が開発されていて「超速効型」「速効型」「中間型」「混合型」「持効溶解型」があります。

   

◎超速効型インスリン製剤

 

超速効型インスリン製剤は、インスリン注射後の効果の発現が速く、反面で効果の継続が短いのが特徴です。
 
健康な人の食後のインスリン分泌の状態を想定して開発されたインスリン製剤で、自然なインスリン分泌に近い作用が期待されます。
 
超速効型インスリン製剤の用法は、食事の直前にインスリンを注射することで食後の血糖値の上昇を抑えて高血糖を予防します。
 
効き目があらわれる時間の目安は注射後10〜20分程度と速く、不規則な食事習慣にも適応できるメリットがあります。
 
最大作用時間は1〜3時間程度、効果が持続する時間は3〜5時間と短く次の食前や夜間の低血糖リスクを減らすことができます。
 
最も処方頻度が高い超速効型インスリン製剤は、「アスパルト」で、その次が「リスプロ」、「グルリジン」となっています。

 

◎速効型インスリン製剤

 

速効型インスリン製剤は、超速効型インスリン製剤の次に効果が現れるのが速く持続時
間がやや長めのインスリン製剤です。
 
超速効型インスリン製剤と同様で健康な人の食後のインスリン分泌の状態を想定して開発されたインスリン製剤で、自然なインスリン分泌に近い作用が期待されます。
 
食前30分前にインスリン注射することで食後の血糖値の上昇を抑制することができます。
 
最大作用時間1〜3時間程度、作用の持続時間は約8時間程度です。
 
速効型インスリン製剤は「ノボリンR」、「ヒューマリンR」、「ペンフィルR」、「ノボレットR」、「ヒューマカートR」などがあります。

 

◎中間型インスリン製剤

 

中間型インスリン製剤は、体内から分泌される基礎分泌のインスリンに追加するために使用されるインスリンです。
 
健康な人の一日のインスリン分泌の状態を想定して開発されたインスリン製剤で自然なインスリン分泌に近い作用が期待されます。
 
作用開始時間は約1.5時間と遅く、最大作用時間が4〜12時間、作用の持続時間は18〜24時間と長いのが特徴です。
 
不足しているインスリンの基礎分泌を補い、空腹時血糖の上昇を抑制します。
 
中間型インスリン製剤には、「ノボリンN」、「ヒューマリンN」、「 ペンフィルN」、「ヒューマカートN」、「ヒューマログN」、「イノレットN」などがあります。

 

◎混合型インスリン

 

混合型インスリンは、超速効型インスリン・速効型インスリン・中間型インスリンの3つのインスリン製剤を配合したインスリンタイプです。
 
配合比率の違いで効果の発現時間が異なり、患者の血糖値のリズムに対応して調整が可能なインスリンタイプです。
 
混合型インスリンには、「ノボリン30R」、「ヒューマリン3/7」、「 ペンフィル10R〜50R」、「ノボレット10R〜50R」、「ノボラピッド30ミック」などがあります。

   

◎持効溶解型インスリン製剤

 

持効溶解型インスリン製剤は、中間型インスリン製剤と作用や効果が似ており、薬剤の濃度の高低が少なく安定してインスリンを供給できる特徴があります。
 
作用発現時間は、1〜2時間程度、最大作用時間は、3〜14時間程度と長時間、又は特段のピークがないのが特徴で、作用持続時間は約24〜48時間以上までと長く幅があります。
 
健康な人の自然なインスリン分泌の状態を目標に開発されたインスリン製剤で、自然なインスリン分泌に近い作用が期待されます。
 
インスリンの基礎分泌を補い、空腹時血糖の上昇を抑制して、1日中の血糖値を全体的に下げる働きがあります。
 
持効溶解型インスリン製剤には、「レベミル」、「ランタス」があります。

 

医師の管理がすすめることが重要

 

このようにインスリン製剤には様々なタイプがあります。タイプによって効き方が異なりますので、必ず医師の管理下で治療をすすめる必要があります。
 
インスリン製剤が効き過ぎると低血糖を引き起こして命にかかわる場合もありますので、医師の管理下で処方され、経過を観察しながら慎重にすすめる必要があるのがインスリン製剤です。

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