大地震が起きる前に家族で防災の話し合い
大地震は突然起きるものです。例えば平日の日中に大地震が起きた場合、家族は別の場所にいる可能性が高いといえます。
夫婦で仕事をしているケースも多く、子どもが学校にいるときに地震が発生した場合、学校への連絡や子どもの引き取りの問題もあります。
2011年の東日本大震災の教訓をもとに政府は2012年に「学校安全の推進に関する計画」を策定し、各学校では「学校安全マニュアル」が改訂されていますので、保護者は子どもが通っている学校の「学校安全マニュアル」を確認しておきましょう。
「学校安全マニュアル」には、震度の強度によって子どもを下校させずに保護者の迎えを待って引き渡すなど重要なことが記載されています。
また、各学校で独自に「緊急連絡メール」を整備して運用できる準備をしているところも増えています。再確認をしておきましょう。
「災害用伝言ダイアル」や「災害用伝言板」を活用しましょう
東日本大震災では、首都圏でも一時的に固定電話やドコモやソフトバンクなどの主要な携帯電話が不通となりました。一方で利用者が少ない携帯電話ウイルコムのみが使用できました。
この様な経験から、電話が使えなくなることを前提とした対策を立てておくべきです。
つながる可能性が高いのは、最近では設置台数が少なくなった公衆電話です。
家族と連絡をとる手段として「災害用伝言ダイアル」をご存知でしょうか。
「災害用伝言ダイアル」は、災害が起こったときに開始されるNTTのシステムです。
「災害用伝言ダイアル」に音声を登録し、家族が再生することで安否を確認することができます。
「災害用伝言ダイアル」地域が特定できる固定電話でなければ利用できませんが、毎月1日、15日や防災週間などに体験利用をすることができます。一度家族で体験利用をしておきましょう。
また、固定電話がなくても携帯電話やPCでも利用できるのが「災害伝言板」です。
「災害伝言板」は、ドコモ、ソフトバンク、ワイモバイルなど携帯電話各社が行っているサービスです。各社ともに震度6弱以上、地震発生から約30分以内で開設されるように体制が整えられています。
「災害伝言板」は、予め連絡したい家族や知人のメールアドレスを登録しておけば、そのアドレスに自動的にメールが届けられますので、一刻も早く知らせたい地震の時に手間が省けて便利です。
学校に子どもを迎えに行くのは誰かを決めておきましょう
誰が学校に子どもを迎えに行くのかを決めておく必要があります。遠方に職場がある場合はすぐに帰宅するのは困難です。
警視庁が実施した東京都内に勤務するビジネスパーソンを対象にしたアンケートでは、41.6%が「帰宅できないと思う」と答えています。帰宅出来ない期間は「2〜3日」が42.1%で最も多く、その理由の78.9%が「自宅までの距離が遠い」と回答しています。
このことを裏付けるように東京湾北部でマグネチュード7.3の地震が発生した場合、中央防災会議が発表した報告書の試算では、東京都内で390万人、1都3県の合計で650万人にも上っています。
この様な調査からしても、遠くの職場で勤務している家族は帰宅するまでに数日かかることも考えられます。
学校に近い職場で勤務している家族が子どもを引き取りに行くことが合理的だといえます。
学校では、保護者が迎えに来るまで安全な場所に避難させる義務がありますので、学校と連絡を取りながら、場合によっては代理人に引取りをお願いすることも考えておかなければなりません。
避難場所についても話し合っておきましょう
お住まいの地域には、自治体が定めた「避難場所」が複数箇所決められています。
大震災が起こった時は、一時的に避難場所に行くこと想定しておきましょう。
公的な名称としては、@一時避難場所、A避難所、二次避難所、B広域避難場所などの名称がつけられています。
一時避難場所は、避難所や広域避難所に避難する前の段階で、学校のグランドや公園など近隣の住民が集合するエリアとなります。
避難所とは、震災で住まいが倒壊して居住できない住民を一時的に受け入れる場所で学校や公民館、体育館などです。
広域避難場所とは、火災で延焼のおそれがあったり、危険から生命を守るための広さを備えている場所で大きな公園や競技場などです。
以上の場所については、地方自体のホームページや広報紙に掲載されていますので、自宅から一番近い避難場所までの道順を調べて家族で共有しておきましょう。
避難場所は、水や食料などを配給してくるところになります。また、災害情報なども得られる場所です。
避難場所は家族が集まる場所に決めておきましょう。
関連ページ
- 地震 家具転倒防止 設置方法 室内安全対策
- 東日本大震災や熊本や大分を中心とした大地震が起きています。大震災に備えるために予め出来ることをしておきましょう。大地震から家族や自分を守るための準備と知識をもっておきましょう。地震での家具転倒防止をして室内の安全対策をしましょう