腸内フローラ 「常在菌」

「常在菌」

 

「常在菌」 
 
常在菌は、人の身体に存在する細菌で、全ての人が持っている細菌という意味ではなく、多くの人に共通してみられる細菌のことです。
 
よく知られている常在菌には、ビフィズス菌や乳酸菌、大腸菌などがあります。
 
最も多くの常在菌が存在している身体の部位は、大腸で、口腔や皮膚、生殖器など至るところに存在しています。
 
通常は、病原性を示さないものの免疫力の低下などで、活発になり、病原性を発する菌もあります。
 
逆に常在菌が安定して多数で存在していることで、侵入した病原性微生物の繁殖を抑え、発病を防ぐ効果もあると考えられています。
 
例えば、喉の常在菌に「よう連菌感染症」があります。幼児が多くかかる病気として知られています。
 
常在菌の「よう連菌」は、現在、5種類発見されていますが、健康な人の喉から5人に1人の割合で見つかる細菌です。
 
「よう連菌」は、免疫力が低下すると、日和見感染を起こし、扁桃炎による発熱や喉の痛み、嘔吐などを伴います。
 
ペニシリン系の抗生物質の内服で治りますが、最低でも10日間程の内服が標準になっています。ただ、抗生物質は腸内細菌を変化させ、また、免疫機能に深く関わっています。
 
一つの種類の「よう連菌感染症」の治療のために飲み続けた抗生物質の影響で、他のよう連菌が活発になり、抗生物質を相当期間わたり飲み続ける事もあります。
 
抗生物質は、腸内フローラのバランスを崩してしまう事が知られていますが、長期間の抗生物質の服用によって、特定の悪玉菌が増加したり、免疫機能に異常が発生して、他の種類の「よう連菌」が活発になる恐れがあります。
 
医者と相談をして治療をすすめる必要があります。

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