腸内フローラ辞典

「ヘルパーT細胞」

 

パイエル板が総司令部とすれば、ヘルパーT細胞は総司令官にあたり免疫をコントロールしています。
 
大食細胞のマクロファージや抗原提示機能やT細胞を活性化する機能を持つ樹状細胞は常に体内を巡回していますが、これらの免疫細胞は異物に対して水際で攻撃を行いつつ、ヘルパーT細胞に異物の情報を伝えます。
 
次にヘルパーT細胞は、異物を攻撃するのに適したナチュラルキラー細胞や抗体に攻撃を命じます。
 
ヘルパーT細胞には、Th1細胞とTh2細胞の2種類があって働きも異なります。
 
Th1細胞は、主に細菌感染症に対応するサイトカインを産出します。一方でTh2細胞は、B細胞が抗体を作る際に不可欠なサイトカインを産出しますが、この抗体はアレルギー反応に関係しています。
 
Th1細胞とTh2細胞は、相互に抑制関係があるため、一方が強く働くと片方の働きが弱くなることが分かっています。
 
近年、衛生環境の水準が向上したことで、細菌感染が減少した結果Th1細胞の働きが低下し、相互に抑制する関係が働きTh2細胞の働きが強まって花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患が増えていると考えられています。

関連ページ

「エンテロタイプ」
腸内フローラ用語を調べるための辞書「エンテロタイプ」。エンテロは「腸」、タイプは「型」ですので、腸内細菌の構成に種類があることになります。
「常在菌」
常在菌は人の身体に存在する細菌で全ての人が持っている細菌という意味ではなく、多くの人に共通してみられる細菌のことです。ビフィズス菌や乳酸菌、大腸菌などがあります
「短鎖脂肪酸」
短鎖脂肪酸は脂肪酸の一部で炭素数6以下が短鎖脂肪酸に分類されます。具体的には酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、酪酸、イソ吉草酸、吉草酸、カプロン酸、乳酸、コハク酸などです
「ペプチドグリカン」
ペプチドリカンとは、ペプチドと糖で構成される高分子の総称です。細胞膜の外側を形成する細胞壁を構成する主要の成分でグラム陽性菌とグラム陰性菌の両方にに存在し細胞壁の構造に違いによって分類されています
「同定」
同定(どうてい)は、生物、化学、制御工学、地質学などの分野で行われています。細菌などの微生の同定は、進化の系統をたどりながら、「問→網(→亜網)→目→科→属→種」の順番で分類されていきます。
「シンバイオティクス」
生菌であるプロバイオティクスと腸内細菌のエサになる死菌やオリゴ糖や食物繊維などのプレバイオティクスを一緒に摂取することをシンバイオティクスといいます
「純粋培養」
主に微生物の培養、増殖に用いられる手法で、混在する中から単一又は一系統を取出して培養することです。
「腸管免疫」
腸は、体で最大の免疫器官であるといわれている通り、免疫細胞の約60%が小腸の内壁に集中しているといわれています
「ディスバイオシス」
日本語では、「悪性細菌症」、「腸環境異常」、「腸内菌共生バランス失調」などと訳されています。ディスバイオシスは、腸内細菌のバランスが崩れている状態をさす言葉です
「脳腸相関」
脳腸相関とは、脳と腸がお互いに影響を及ぼしあっているという意味です。腸は第二の脳といわれているとおり、独自に神経ネットワークを構築しており臓器や器官に大きな影響を及ぼしています
「IgA抗体」
IgA抗体は、アレルギー物質をブロックして腸壁から粘液層に侵入しないようにブロックする作用があります。IgA抗体が多ければ、腸管免疫が高く、花粉症やアトピー性皮膚炎等のアレルギー疾患を起こしにくいもと考えられています
「IgE抗体」
アレルギーのもとになる物質アレルゲンとIgE抗体が結合することで、ヒスタミンなどの炎症を引き起こす化学伝達物質が肥満細胞から放出されることで、くしゃみやかゆみなどのアレルギー症状が起こります
「悪玉菌」
腸内には、人に有益な働きをする微生物や有害な働きをする微生物が住み着いていますが、有害な働きをする微生物を悪玉菌とよんでいます
「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)」
ナチュラルキラー細胞(NK細胞)は常に体内をパトロールして、がん細胞やインフルエンザなどの異物を発見すると、高い殺傷力でそれらの細胞を除去したり殺します
「パイエル板」
パイエル板(Peyer's patch)は、小腸の空腸や回腸に人では120から130個存在しているほ乳類の免疫器官の1つで腸管免疫の中でパイエル板はもっとも重要な器官です
「消化管ホルモン」
腸から分泌されるホルモンは、内分泌系またはホルモン系と呼ばれ、食物の成分であるアミノ酸や脂肪酸などの量を判断し腸壁に存在するホルモン分泌細胞から血中に入り他の臓器や器官が正常に働くように命令を伝えるなどの役割をしています
「消化酵素」
消化酵素の働きは食物の消化吸収に関わり生命の維持に必要な物質を合成したり不必要な物質を代謝する働きがあります
「腸のぜん動運動」
食物が腸に達すると、腸壁細胞からセロトニンが分泌されて信号が発せられ縦走筋と横走筋に伝わって収縮と弛緩のぜん動運動が繰り返されることで食べ物が少しずつ前進します
「クロストリジウム」
ウェルシュ菌は人の腸内に生息する常在菌で高齢者になると腸内に増加することが分かっています。通常では有害な作用はありませんが悪玉菌が優位になると悪い作用をします

腸内フローラ検査 腸内を整える食品 腸内細菌と美肌 肥満菌を減らす 腸内フローラニュース 腸内フローラ知恵袋