腸内フローラ辞典

「脳腸相関」

 
脳腸相関 
 
脳腸相関とは、脳と腸がお互いに影響を及ぼしあっているという意味です。
 
遺伝子検査の発明でこれまで未知とされていた人体の様々な機能や仕組みがわかってきました。
 
腸は第二の脳といわれているとおり、独自に神経ネットワークを構築しており臓器や器官に大きな影響を及ぼしています。
 
マウスを使ったカナダのマクマスター大学医学部の研究は有名ですが、活発なマウスと臆病なマウスの腸内フローラを交換したところ性格が逆転し、別のマウスで何度行っても同じ結果になったと報告しています。
 
昔からマウスは、体重当たりの薬の治療有効量が人と同じことから、評価生物として活用されてきました。最近の研究で昆虫のカイコもマウス同様に評価生物になることがわかっています。
 
例えば、腸内細菌の集合体である腸内フローラが悪玉菌優位の環境になると脳はストレスを感じるように作用して精神状態が不安定になることが分かっています。
 
また、あがり症の人は腸内フローラを整えるとあがり症が改善し、更に精神疾患で病んでいる人は便秘が多く腸内環境が悪いケースが多いといわれています。
 
逆に脳の立場からすると、精神的に緊張状態に陥ると脳がストレスを受けて頻繁に便意を感じるなどの経験をお持ちの方も多いと思います。
 
この様に脳と腸は密接に関連しており、これには腸内細菌が大きく関わっていることから、脳腸相関のことを「脳腸微生物相関」ともいわれています。

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