鮮魚肉やおせちの新鮮さと味覚を保つプロトン冷凍
これまでの冷凍品は、解凍した時に多量のドリップと呼ばれる味に関与する液体が流れ出して、食べる時に味覚や触感が損なわれたと感じた人は多いと思います。
食品の味覚を保存して、新鮮な味を保持するプロトン冷凍をご存知ですか。
例えば、スーパーで冷凍マグロの刺身のサクを購入して自宅で解凍した時に多量のドリップが流れ出して残念な気持ちになります。
このドリップは、アミノ酸や各種栄養成分、うまみ成分であり、この成分が抜け出せば栄養も味覚も落ちてしまいます。
鮮魚や肉、おせちなどのお惣菜に味覚を保持して鮮度を保つプロトン冷凍法があります。
プロトン冷凍法の特徴
通常の冷凍法は、凍結時に氷の粒の大きくなってしまうため食材の細胞が破壊され、解凍時のドリップが抜け出してしまいます。
プロトン凍結は、食品の水分が凍結する時に氷核生成に効果を与え、核を多数生成し大きな氷結晶の成長を妨げる冷凍法です。
食品細胞の破壊を防ぎ、解凍した時にドリップを少なくすることが可能になります。
通常の冷凍では、凍結する時の時間帯が長いため氷の結晶が大きくなってしまい細胞の破壊が進んでしまいます。
プロトン凍結では、電磁波と磁束の働きを利用して一度にたくさんの氷の核を生成することにより、氷の結晶が大きく成長することを防止することが可能になりました。
鮮魚などの食品の細胞を壊さないので、解凍するときにドリップを少なくすることが可能で味覚も最大限保持することができるのです。
鮮度が落ちやすいおせちも大丈夫
このプロトン冷凍により浜で水揚げされた、鮮度が落ちやすい生シラスの流通を可能にして全国各地で新鮮な生シラスを味わう事が出来るようになりました。
また、おせちは昔から長く保存するために塩分や糖分を多く使用してきましたが、高血圧や糖尿病疾患の方には制限がありましたが、このプロトン冷凍にも活用すれば、減塩や糖分を控えたまま味覚を保持することが出来ます。