「PM2・5」の飛散状況と日本への影響
顕微鏡写真の微小粒子物質「PM2.5」は髪の毛の約50分の1と微小な粒子です
(東京都のホームページより)
「PM2・5」の飛散状況と日本への影響
中国では、3月に入り黄砂が飛び始めています。
PM2.5の日本の環境基準は空気中濃度35μgですが、中国の在北京アメリカ大使館では日本の環境基準の約15倍の510μgの深刻な事態となっています。
中国の河北省あたりで砂嵐が発生しており、汚染源として黄砂が加わりました。
空は黄色かがり、町全体がくすんだ色となっております。
pm2.5と黄砂が重なると深刻な健康被害する可能性が高いのです。
今後日本への影響が心配されるところです。
新たな国の指針としてPM2.5の環境基準値を空気中濃度35μgの2倍の70μgになると健康に及ぼす影響が高くなるとしましたが、この基準は健康人を対象としており、高齢者や呼吸器系ゆ循環器系に疾患のある方は低い数値でも注意することが必要となります。
今年度でこの健康に害を及ぼす影響が懸念されるとして70μgを上回った政令指定都市は、福岡市2日、千葉市2日、さいたま市1日、横浜市1日となっています。
中国発の大気汚染の根源となっている微小粒子状物質PM2.5の日本への飛来は今年に始まったことではなく10年以上前から北海道から九州まで飛来しています。
今回、日本で中国の北京市内はじめとする各地の大気汚染状況が衝撃的に報道されたことで、PM2・5への認識が急速に浸透して不安が募りました。
冬は上空に寒気団が控え比較的天気が安定していたので、暖房のための石炭燃焼や車の排ガス、工場の排煙などで発生したPM2.5は上空に留まっています。
北京市内などはこれが原因で濃霧の状態となっています。
この上空に留まっているPM2・5は気象条件により日本へ飛来してきます。
日本への飛来が一番多い季節は東へ向かう偏西風に乗って黄砂が飛んでくる3月から梅雨が始まる6月頃までです。
冬は北西の風に乗って時々飛来しますが、逆に南風が多い夏場は殆ど飛来しません。
国がPM2.5の環境基準を定めたのも数年前の2009年のことで、一番影響の大きい福岡でも2011年度から観測を始めたばかりです。
中国から飛来するPM2・5や黄砂等の飛来物質は日本へ到達する間に海に落下するなどして減少し、中国の濃度の1割程度に薄まるようです。
福岡市内では、2013年1月は、PM2.5の濃度が国内基準の1日平均で大気1立方メートル当たり35マイクログラムを超えたのは、24、30、31日の3日間でしたが、因みに、今年2013年は、昨年同月比で飛散の濃度が低い日が多いようです。
人体への健康被害の見解については、環境省大気環境課は「今のところ各地で基準値を超えるのは一時的なもので、長期間は継続していないため、直ちに影響はない」とコメントしています。
実際には、長期間にわたりPM2.5を吸い続けた場合の疫学的な治験データが不足しているため、長期に継続した調査が必要としています。
この政府のコメントは健康人への影響であって、高齢者や喘息などの呼吸器疾患や心臓や血管に疾患を抱えている循環器系疾患の方は、濃度が高い日の外出を控えるなどの注意をした方が良いようです。
また、体調に異変を感じた場合は循環器系の専門医の診断を受けることを推奨しています。
現状では、一方的に飛来してくる「PM2.5」や「黄砂」を防ぐための対策は、
@外出を控える、
A高機能マスクをする、
B部屋に空気清浄機を設置する、
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微小粒子状物質PM2.5は、花粉と比べても小さく軽量であるため長期間空中を舞っています。
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マスクは顔との隙間から有害物が侵入しますので、顔に密着しつつ、かつ呼吸しやすく口の部分が立体的な構造の製品がお薦めです。