「エンテロタイプ」エンテロタイプ(enterotype)エンテロタイプとは腸内フローラのパターンのことです。エンテロは「腸」、タイプは「型」ですので、腸内細菌の構成に種類があることになります。人の腸内フローラの構成は、性別や人種に関係なく食生活に密接に結びついていることが明らかになっています。そして...
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「常在菌」常在菌は、人の身体に存在する細菌で、全ての人が持っている細菌という意味ではなく、多くの人に共通してみられる細菌のことです。よく知られている常在菌には、ビフィズス菌や乳酸菌、大腸菌などがあります。最も多くの常在菌が存在している身体の部位は、大腸で、口腔や皮膚、生殖器など至るところに存在してい...
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「短鎖脂肪酸」短鎖脂肪酸(Short-chain fatty acid)脂肪酸の一部で、炭素数6以下が短鎖脂肪酸に分類されます。具体的には酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、酪酸、イソ吉草酸、吉草酸、カプロン酸、乳酸、コハク酸などです。短鎖脂肪酸は、腸内細菌が食物繊維を代謝するときに産生されます。この短鎖...
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ペプチドグリカンペプチドリカンとは、ペプチドと糖で構成される高分子の総称です。細胞膜の外側を形成する細胞壁を構成する主要の成分で、グラム陽性菌とグラム陰性菌の両方にに存在し、細胞壁の構造に違いによって分類されています。因みに人の細胞には細胞壁は存在しません。グラム陽性菌の細胞壁の大部分はペプチドグリ...
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「同定」同定(どうてい)は、生物、化学、制御工学、地質学などの分野で行われています。ある対象について、既存の分類の中から、どこに帰属するかをさがす行為であり、分野によって様々な使い方があります。細菌などの微生の同定は、進化の系統をたどりながら、「問→網(→亜網)→目→科→属→種」の順番で分類されてい...
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「シンバイオティクス」生菌であるプロバイオティクスと腸内細菌のエサになる死菌やオリゴ糖や食物繊維などのプレバイオティクスを一緒に摂取することをシンバイオティクスといいます。また、両方を含んでいる飲料や製剤なども「シンバイオティクス」と呼んでいます。シンバイオティクスのシン(syn)には「一緒に」とい...
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「純粋培養」主に微生物の培養、増殖に用いられる手法で、混在する中から単一又は一系統を取出して培養することです。純粋培養の種類には寒天培地,血液培地,血清培地などがあります。純粋培養することで、他の微生物などの雑菌汚染(コンタミネーション)を起こさせない利点があります。一方、混合培養とは、複数種の微生...
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「腸管免疫」腸は、体で最大の免疫器官であるといわれている通り、免疫細胞の約60%が小腸の内壁に集中しているといわれています。免疫とは、病気から身体を守る生体防御の事をいいますが、腸は、外部から浸入してきた病原菌を防御する強固な仕組みを備えています。小腸の内壁は、絨毛(じゅうもう)とよばれる小さな突起...
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ディスバイオシスディスバイオシスの英語表記は、「Dysbiosis」です。「Dys」は「無い」、「biosis」は「腸内細菌の環境」を意味します。日本語では、「悪性細菌症」、「腸環境異常」、「腸内菌共生バランス失調」などと訳されています。ディスバイオシスは、腸内細菌のバランスが崩れている状態をさす言...
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「脳腸相関」脳腸相関とは、脳と腸がお互いに影響を及ぼしあっているという意味です。遺伝子検査の発明でこれまで未知とされていた人体の様々な機能や仕組みがわかってきました。腸は第二の脳といわれているとおり、独自に神経ネットワークを構築しており臓器や器官に大きな影響を及ぼしています。マウスを使ったカナダのマ...
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「IgA抗体」IgA抗体は、免疫グロブリンA(めんえきグロブリンA(Immunoglobulin A)と呼ばれ、 哺乳類や鳥類に存在しています。IgAには、IgA1とIgA2の2種類がありIgA1が約90%と圧倒的に多く存在しています。IgA1の働きはまだ詳しく解明されていません。IgA2は粘膜免疫...
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「IgE抗体」IgE抗体は、免疫グロブリンE(Immunoglobulin E)と呼ばれ、ほ乳類にのみ存在する糖タンパク質で免疫グロブリンの一つです。IgE抗体の「E」は、「Erythema」の頭文字でIgE抗体がアレルギー症状の紅い斑点を引き起こすことに由来しています。IgE抗体は、健常人には極め...
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悪玉菌腸内には、人に有益な働きをする微生物や有害な働きをする微生物が住み着いていますが、有害な働きをする微生物を悪玉菌とよんでいます。腸内には、約3万種類、1000兆個以上の微生物が生息しているといわれています。腸内の微生物は、その種類ごとに群集を築いていてテリトリー争いをしています。テリトリー争い...
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「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)」白血球の1割から2割がNK細胞といわれています。ナチュラルキラー細胞(NK細胞)は常に体内をパトロールして、がん細胞やインフルエンザなどの異物を発見すると、高い殺傷力でそれらの細胞を除去したり殺します。よって、ナチュラルキラー細胞が欠乏したり、活性が低下するとがん...
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「パイエル板」パイエル板(Peyer's patch)は、小腸の空腸や回腸に人では120から130個存在しているほ乳類の免疫器官の1つで腸管免疫の中でパイエル板はもっとも重要な器官です。1個のパイエル板は約20個のリンパ小節から構成されています。パイエル板には、病原菌の情報を収集しもー、免疫グロブリ...
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「ヘルパーT細胞」パイエル板が総司令部とすれば、ヘルパーT細胞は総司令官にあたり免疫をコントロールしています。大食細胞のマクロファージや抗原提示機能やT細胞を活性化する機能を持つ樹状細胞は常に体内を巡回していますが、これらの免疫細胞は異物に対して水際で攻撃を行いつつ、ヘルパーT細胞に異物の情報を伝え...
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「消化管ホルモン」と働きホルモンは、ギリシャ語の「刺激する」や「興奮させる」が語源で特定の器官や細胞で生成され、血液などの体液を介して体内を循環し、特定の細胞でその効果を発揮する生理活性物質です。腸から分泌されるホルモンは、内分泌系またはホルモン系と呼ばれ、食物の成分であるアミノ酸や脂肪酸などの量を...
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「消化酵素」の働きと種類摂取した食べ物のたんぱく質や脂質、糖質などを分解する酵素を消化酵素といいます。消化酵素の働きを突き止めたのは米国のジョン・ノースロップで、ペプシンの結晶化に成功したんぱく質であることを証明しました。その後、ノースロップはトリプシンやキモトリプシンなどについても結晶化に成功し1...
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「腸のぜん動運動」食べ物が口から入って食道、胃を通って小腸、大腸にいたるまで消化管は食べ物をベルトコンベアのように運ばれます。消化管を通過する過程で食べた物は細かくくだかれて消化酵素の働きを受けやすくなります。消化酵素によって、栄養成分は分解され、腸壁との接触が促進され吸収を促進するためにぜん動運動...
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「クロストリジウム」クロストリジウム属のグラム陽性の桿菌です。クロストリジウム属は、偏性嫌気性菌で酸素濃度が低い腸内環境に生息し酸素がある環境では増殖できません。しかし、酸素が存在する環境では耐久性の高い芽胞を作って休眠するため死滅しません。クロストリジウム属には、ウェルシュ菌やディフィシル菌などが...
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