乳酸菌とビフィズス菌の分類
乳酸菌とは
乳酸菌とは、グラム染色で紫色に染まるグラム陽性の桿菌もしくは球菌です。
乳酸菌は酸素が少ない環境を好む性質があり、消費したブドウ糖から50%以上の割合で乳酸を生成する細菌と定義されています。
乳酸菌は、自然界に広く分布していて、動物性由来の動物性乳酸菌と植物由来の植物性乳酸菌があります。
乳酸菌の形状には、桿菌と球菌があり、乳酸球菌は属性名に「コッカス」が付き、桿菌はラクトバチルス属を指します。
乳酸菌は、乳酸のみを生成するタイプで「ホモ乳酸菌」といいます。
ラクトバチルス属は、ビフィズス菌がティシェによって発見された翌年の1900年にモロによって発見されました。
ラクトバチルスは、様々な動物の大腸に生息しており、乳酸だけを生成するホモ乳酸菌の一種です。腸内環境を改善する有益菌で、ヨーグルトなどの発酵乳製品の製造に用いられています。
ビフィズス菌とは
一方、ビフィズス菌は、ビフィドバクテリウム目ビフィドバクテリウム属に分類されるグラム陽性菌です。
ビフィズス菌は、酸素がある環境では生存できない嫌気性グラム陽性で、ビフィズス菌の形状はY字状、V字状をしており、「分岐」している形状から「bifid」、「Bifidobacterium」と名付けられました
ビフィズス菌は、1989年にパスツール研究所のティシェによって発見されましたが、現在、ビフィズス菌は32種類発見され人の体内に生息するビフィズス菌は10種類確認されています。
ビフィズス菌は、糖を代謝して酪酸や乳酸などの短鎖脂肪酸を生成する働きを持っています。
ビフィズス菌は、母親から授乳の中に含まれるオリゴ糖をエサにして増殖するので、生まれてしばらくした赤ちゃんの大腸に多く生息しており、腸内環境を改善して免疫力を高める働きがあります。
ビフィズス菌は、乳酸と酪酸を生成するタイプで「ヘテロ乳酸菌」といいます。
ビフィズス菌は、乳酸菌と並んで有益菌の代表格です。
細菌学では、乳酸菌とビフィズス菌は別分類されていますが、実用的な観点からは乳酸菌とビフィズス菌は炭水化物を代謝して乳酸を生成することから、両方を乳酸菌と呼んでいます。
乳酸菌
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ビフィズス菌
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「桿菌」 「球菌」
1.植物性乳酸菌
◎乳酸桿菌・・・ラクトバチルス属(Lactobacillus) カゼイ菌、プランタラム菌、ラブレ菌、ペントーサス菌などがあり、植物性の発酵食品に活用されている。
◎乳酸球菌・・・エンテロコッカス属(Enterococcus) フェカリス菌 やフェシウム菌などの腸球菌で人や動物の腸内に生息している。
◎乳酸球菌・・・テトラジェノコッカス属 (Tetragenococcus) ペティオコッカス属から分離した属で醤油を作る際のハロフィルス菌やキムチから分離されたコリーンシス菌などが含まれる。
◎乳酸球菌・・・ペティオコッカス属 (Pediococcus) ピクルスやサワークラフトなどの植物性の発酵食品に活用、またチーズなどの動物性発酵食品にも活用されている。
◎乳酸球菌・・・ロイコノストック属 (Leuconostoc) 植物由来の乳酸菌で植物性発酵食品や加工食肉などの幅広く活用されている。
2.動物性乳酸菌
◎乳酸桿菌・・・ラクトバチルス属(Lactobacillus)ロイテリー菌、アシドフィルス菌、ガセリ菌などの人間の腸内に生息している乳酸菌やブルガリア菌、ラクティス菌など多くの発酵乳酸食品に活用されている。
◎乳酸球菌・・・エンテロコッカス属(Enterococcus) フェカリス菌 やフェシウム菌などの腸球菌で人や動物の腸内に生息している。
◎乳酸球菌・・・ラクトコッカス属 (Lactococcus) クレモリス菌、ラクティス菌など発酵乳製品に活用されている。
◎乳酸球菌・・・ストレプトコッカス属 (Streptococcus) ブルガリアヨーグルトを作ると時のスターター菌の一つであるサーモフィルス菌でチーズや植物性発酵食品など幅広く活用されてる。
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「二又の意味のビフィズス菌」
ビフィズス菌・・・ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)
◎ビフィダム菌 ビフィダム菌は、1899年にフランスのパスツール研究所のティシェによって発見される。ビフィズス菌の基準となる菌種で人の腸内に生息している。
◎ブレーベ菌 乳児の腸内に生息している。
◎ロンガム菌 耐酸性と耐熱性があり、生菌で腸まで届き、人の腸内に生息している。
◎デンティム菌 人の腸内や口腔内に生息している。
◎アドレッセンティス菌 主に成人の腸内に生息している。
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