1分でわかる|腸内フローラ辞典

乳酸菌の働きと特徴

 

乳酸菌について

 

乳酸菌は世界で活用されている 
 
昔から世界各地で家畜などの乳を発酵させた乳酸菌の食品が貴重な栄養源として、日常的に食べられてきました。
 
伝統的な乳酸菌として知られている「ブルガリアヨーグルト」やコーカサス地方の「ケフィア」などは、今では日本でも広く普及しています。
 
日常的に乳酸菌を食べている地域の人々は、がんや糖尿病などの生活習慣病が少なく、長寿者が多いことでも知られています。
 
日本でも、納豆やお漬け物、味噌や醤油、日本酒などの乳酸菌が多く含まれている伝統的な食品を食べてきました。
 
私たちの生活に必要不可欠な乳酸菌は、炭水化物を分解して、乳酸を作り出す微生物の総称であり、乳酸菌は私たちの腸内でさまざまな有益な働きをしています。
 
主な働きが、腸内環境を弱酸性に導き、弱アルカリ性の環境下で活性化する悪玉菌の活動を抑え、悪玉菌を減少させることがわかっています。
 
腸内に悪玉菌が増加し活性化すると便秘や下痢などを引き起こします。
 
また、様々な有害物質が発生して生活習慣病の原因にもなります。
 
乳酸菌は、私たちの健康の維持と増進に寄与してくれます。

 

善玉菌について

 

人に対して有益な働きをする細菌を善玉菌、有害な働きをする細菌を悪玉菌と大雑把に分類しています。
 
悪玉菌の代表格のようにいわれ嫌われている大腸菌には、ビタミンを産生したり特定の病原菌の侵入を阻止するなどの有益な働きがあることを知っておきましょう。
 
善玉菌は、オリゴ糖などの糖類や野菜などに含まれている食物繊維をエサにしていますが、エサを食べるときに酪酸や酢酸、乳酸、プロピオン酸などの短鎖脂肪酸を産生して腸内を弱酸性に維持しようとします。
 
また、大腸を刺激して排便を促進させる働きもあります。
 
善玉菌や悪玉菌の他に中間的な立場の日和見菌があります。
 
日和見菌は、腸内の環境によって善にも悪にもなる風見鶏的な細菌です。
 
悪玉菌が活性化してくると日和見菌も悪さをしますので、腸内環境を善玉菌が優位になるように心がける必要があります。

 

 

 
スポンサードリンク
   

 

乳酸菌は善玉菌の代表格

 

乳酸菌は善玉菌の代表、積極的に摂取しよう 
 
乳酸菌は、ビフィズス菌とならんで善玉菌の代表格ですが、オリゴ糖や乳糖、食物繊維などをエサにして短鎖脂肪酸の乳酸を産生します、
 
乳酸を産生する細菌を全て乳酸菌と呼んでいます。
 
乳酸菌を含んでいる商品としては、ヨーグルト、チーズ、バターなどの動物性の乳酸菌と、味噌、納豆、醤油、キムチなどの植物性の乳酸菌があります。
 
また、アルコール類ではワインや日本酒も乳酸発酵を利用したものです。
 
この様に発酵食品は、私たちの生活に密着し、なくてはならない大切な食べ物になっています。

乳酸菌の働きと特徴記事一覧

乳酸菌の生活習慣病予防と健康効果

腸内環境を改善して生活習慣病を予防する食事の欧米化が進み、肉類を中心とした高脂肪、高たんぱくの食事が普及しています。これらの食事は、悪玉菌のエサになり腸内環境を悪化させてしまいます。悪玉菌が優勢になると有害物質のインドール、アンモニアを産生します。これらの有害物質は腸壁から吸収されて血中に入り込んで...

≫続きを読む

乳酸菌の生菌と死菌 どちらでも人に効果がある

生菌と死菌 どちらにも効果がある腸まで生きて届く生菌腸まで生きて届く乳酸菌のことを生菌といいます。生菌はプロバイオティクスと呼ばれています。通常、生きた乳酸菌が人の口から入っても、胃や胆のうの消化酵素によって死滅してしまいますが、沢山ある乳酸菌の種類の中には、強い酸性にも負けずに腸まで生きたまま到達...

≫続きを読む

乳酸菌 リューコノストック属 (Leuconostoc)

リューコノストック属 (Leuconostoc)リューコノストック属はグラム陽性の球菌で連鎖状ないし双球菌の配列をしています。糖を分解して乳酸菌と乳酸以外の短鎖脂肪酸の酢酸、エタノール、CO2などを生成するヘテロ乳酸菌に分類されています。ザワークラウトなどの発酵植物製品から分離されました。主な乳酸菌...

≫続きを読む

乳酸菌 ストレプトコッカス属(Streptococcus)

ストレプトコッカス属(Streptococcus)は、ホモ乳酸発酵のレンサ球菌(連鎖球菌)でグラム陽性球菌である真正細菌の総称です。また、カタラーゼ陰性細菌で毒性のある肺炎球菌、溶連菌などがあります。グラム陽性球菌のグループであるブドウ球菌との対比からレンサ球菌と名付けられています。ストレプトコッカ...

≫続きを読む

乳酸菌 ラクトバチルス属 (Lactobacillus)

ラクトバチルス属 (Lactobacillus)ラクトバチルス属は乳酸菌に分類されグラム陽性の桿菌(末尾の言葉解説参照)であり、ラクトバチラスともいわれています。ラクトバチルス属は約30の乳酸菌の属の中で一番大きな属に分類されています。ラクトバチルス属は自然界にも広く分布しておりラクトバチルス属の乳...

≫続きを読む

乳酸菌 ペディオコッカス属(Pediococcus)

乳酸菌 ペディオコッカス属(Pediococcus)ペディオコッカス属の細菌は、グラム陽性の球菌で菌の形状は4連球菌の配列をとっています。糖を代謝して短鎖脂肪酸の乳酸のみを産生するホモ乳酸菌に分類されています。乳酸菌には30種類を超える乳酸菌属が報告されていますが、その中の10種類がコッカス(coc...

≫続きを読む

乳酸菌 メリソコッカス属(Melissococcus)

メリソコッカス属(Melissococcus)は、グラム陽性の槍先状のレンサ球菌です。1983年にストレプトコッカス属プルトン菌(Streptococcuspluton)が独立してメリソコッカス属(Melissococcus)となりました。ブドウ糖から乳酸のほかに酢酸、イソ酪酸、コハク酸を生成するヘ...

≫続きを読む

乳酸菌 エンテロコッカス属 (Enterococcus)

乳酸菌 エンテロコッカス属 (Enterococcus)エンテロコッカス属の「エンテロ」は腸内、「コッカス」は球状という意味です。球状をした腸内細菌ということになります。1984年にストレプトコッカス属(Streptococcus)の腸管グループが独立した属です。エンテロコッカス属は、ほ乳類の腸内に...

≫続きを読む

乳酸菌 ラクトコッカス属 (Lactococcus)

乳酸菌 ラクトコッカス属 (Lactococcus)ラクトコッカス属はグラム陽性の球菌の一種で連鎖球菌または双球菌の仲間で、やや長めの球形の形状であるため桿菌と混同されることがあります。1985年にスプレットコッカス属の乳酸(ラクティス)グループが独立した属です。牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品...

≫続きを読む

乳酸菌 カルノバクテリウム属(Carnobacterium)

1987年にカルノバクテリウム属(Carnobacterium)は、ラクトバチルス属(Lactobacillus)の一部の菌種が独立したものです。カルノバクテリウム属は、桿菌で乳酸以外にも酢酸やギ酸を生成するヘテロ型発酵の乳酸菌です。カルノバクテリウム属は耐冷性が高く0℃から2℃で生育がみられる特徴...

≫続きを読む

乳酸菌 ワイセラ属(Weissella)

ワイセラ属(Weissella)は、1994年に桿菌のラクトバチルス属(Lactobacillus)の乳酸菌5種と球菌のリューコノストック属 (Leuconostoc)の乳酸菌1種が遺伝的系統解析によって独立したものです。よって、ワイセラ属(Weissella)は桿菌と球菌が混在しています。ワイセラ...

≫続きを読む

ビフィドバクテリウム属 (Bifidobacterium)

ビフィドバクテリウム属 (Bifidobacterium)ビフィズス菌は、グラム陽性の酸素がある環境では生きられない偏性嫌気性桿菌(末尾の言葉解説参照)の一種で、ビフィドバクテリウム属の細菌の総称です。ビフィズス菌は、広義の意味で乳酸菌に分類されていますが、厳密には乳酸菌ではなくビフィズス菌に分類さ...

≫続きを読む

ラクトフェリン(lactoferrin)の特徴と働き

ラクトフエリン(lactoferrin)の特徴と働き名称ラクトフェリン(lactoferrin)ラクト(乳の,乳酸の,ラクトースの, 乳糖の)フェリン(鉄を吸着するタンパク質)特徴と働きラクトフェリンは母乳でも初乳中に多く含まれ、新生児を細菌の感染症から守っていると考えられています。また、ラクトフェ...

≫続きを読む

ラクトバチルス・ガセリ菌(gasseri)の特徴と働き

ラクトバチルス・ガセリ菌(gasseri)の特徴と働き名称ラクトバチルス・ガセリ菌Lactobacillus gasseri特徴と働き人の腸内に多く常在する腸内環境を整える善玉菌の代表です。善玉菌は、腸内を弱酸性にすることで有害物質を産生する悪玉菌の活動を抑える働きがあります。ガセリ菌は、生菌のまま...

≫続きを読む

ラクトバチルス属カゼイ・シロタ株は生菌で腸まで届く

腸内細菌は人と共生の関係にあって、腸内細菌が産生する物質が健康にも深く関与していることがわかってきました。腸内細菌は脳に指令を出して肉体や精神の状態をコントロールしているともいわれています。思考力や集中力などに関係している脳の神経伝達物質のドーパミン、セロトニン、アセチルコリンなどは大部分が腸内細菌...

≫続きを読む

EF-621Kは免疫力を高めるエンテロコッカスフェカリス菌

乳酸菌エンテロ・コッカス・フェカリス菌(EF-621K株)は、他の乳酸菌に比べるて特に免疫の働きを高める効果が確認されております。小腸は5から7mの長さがあり、表面は絨毛と呼ばれる突起で覆われ表面積を広げることで栄養や水分の吸収を高めています。小腸は胃や大腸よりも重要な器官でとても大切な働きをしてい...

≫続きを読む

乳酸菌ラクトバチルス・ロイテリ菌は歯周病菌を抑制

ラクトバチルス・ロイテリ菌(Lactobacillus reuteri)は、哺乳類や鳥類の消化管に生息しているグラム陽性菌の一種で棒状をした乳酸桿菌の仲間です。発酵時に乳酸のほかに二酸化炭素、アルコール、酢酸などの副産物を生成するヘテロ発酵を行います。最適な発酵温度は45℃とされています。ラクトバチ...

≫続きを読む

NK細胞を活性化OLL1073R-1乳酸菌「明治R-1」

明治ヨーグルトから発売されている「明治ヨーグルトR-1」は、ブルガリア菌の一種である「OLL1073R-1乳酸菌」を使用したヨーグルトです。「OLL1073R-1乳酸菌」は、免疫機能で重要な役割を果たしているナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化させ、低下している免疫力を増強させて高める作用を持つ...

≫続きを読む

ピロリ菌の活動を抑制OLL2716株乳酸菌「明治LG21」

明治ヨーグルトから発売されている「明治プロビオヨーグルトLG21」は、「Lactobacillus Gasseri OLL2716株」を使用したヨーグルトです。商品名は、頭文字のLactobacillusから「L」とGasseri から「G」、21世紀の飛躍を込めて「LG21」と命名されています。「...

≫続きを読む

腸管バリア機能を向上する乳酸菌「明治LB81」

「明治LB81」は、ロングセラーでヨーグルトの定番です。「明治LB81」は、発酵にブルガリクス菌とサーモフィス菌を使用したヨーグルトです。以前、海外では世界標準の「コーデックス規格」により、ブルガリクス菌とサーモフィス菌の2種類を発酵の種菌(スターターと呼んでいます)にしたものだけをヨーグルトと呼ぶ...

≫続きを読む

人由来の安全安心の乳酸菌「ビフィズス菌BB536」

ビフィズス菌は、乳酸桿菌の一種で、「ビフィズス菌BB536」は、正式名称は「ビフィドバクテリウム・ロングム・BB536」です。森永乳業は、腸内フローラとビフィズス菌の研究を50年以上も続けており、ビフィズス菌BB536は、この研究の過程で同定した腸内細菌といわれています。森永乳業は、国内だけの研究に...

≫続きを読む


腸内フローラ検査 腸内を整える食品 腸内細菌と美肌 肥満菌を減らす 腸内フローラニュース 腸内フローラ知恵袋