水素水の性質
最近、マスコミなどの影響もあって水素水が注目されています。水素水とは、どの様な物質なのか知っておきましょう。
水素水は、食品添加物として厚生労働省が認可していますので、甘味料や調味料などと同じ位置づけになります。
水素水は、安全かつ安心で過剰な摂取による副作用のリスクもありません。
水に添加された水素水は無味、無臭、無色ですので外見では判断できません。
水素分子は、水に溶けて水素イオンとはならないので、水素分子がpHを左右することはありません。
医学的には水素豊富水といわれている通り、水に水素分子が高い濃度で溶けている状態をいいます。
水素水の産学の研究報告
水素分子には老化やさまざまな病気の原因とされる「活性酸素」を消去する働きがあることが研究で明らかになっています。
近年、産学共同で行われて水素水の研究として、日本医科大学や九州大学とパナソニックの各研究は、脳細胞の増殖を促し、脳細胞の破壊を抑制する働きがあると論文発表しています。
また、山梨大学とパナソニックの共同研究でも、水素水は活性酸素による生体内酸化ストレス値を40%と有意に低下させたと報告しています。
このような研究事例をもとにメディアで美容や健康に効果があると取り上げられ一般的に知られるようになりました。
水素水の見分け方
インターネットでも、様々な種類の水素水が販売されていますが、医学的に効果があると認められたものではなくサプリメントとして販売されています。
水素水の選び方水素水は水素の濃度を基準に選びましょう。
インターネットなどで販売されている水素水は、各社セールスポイントをうたっていますが玉石混淆です。
まず、水素水の水素濃度が表示されている商品を選びましょう。
臨床研究などで医学的に効果が証明されておらず適正な濃度が明確になっていません。
水素水の製造会社が様々な濃度の水素水を製造して販売することができます。
水素水の中には濃度の表示がない商品もあります。濃度表示のあるものを選びましょう。
水素水の濃度は常温常圧の1.57ppmを目安に
水素水の濃度は、ppmという単位で表示されています。
濃度の目安は、1.57ppmです。
なぜなら、水素が水に溶けた状態である水素溶存濃度は1.57ppmが常温かつ常圧の限界値といわれているためです。
ですから、仮に1.57ppm以上の濃度が以上の濃度があったとしても、開封した時点で常温かつ常圧の限界値1.57ppm以下に下がってしまいます。
水素水の購入時の目安は、濃度1.57ppmが目安になりますが、この数値の表示がある水素水をすぐに購入すれば良いわけではありません。
更にチェックするポイントがあります。容器の問題です。
ペットボトルやアルミ容器では水素が抜ける
商品に記載されている水素の濃度表示は工場で水に水素を充填した時の濃度であり時間とともに濃度は薄くなってしまいます。
特に水素は小さな分子であるため、ペットボトルやアルミ缶などの分子の大きな素材で作られた容器では、店頭に届くまでに水素が抜け出し最初に封入した濃度を維持することは困難と考えられます。
水素は気圧の高い容器内から気圧の低い外へ移動する性質があるので、この様な容器では水素がすべて抜けて出て0.0ppmの可能性もあります。
例え、高濃度に溶かしても時間が経過すれば水素は抜けて水だけになっていると考えられるのです。
スティックタイプの水素水生成器
ペットボトルに入れて水素を発生させるスティックタイプの水素水生成器があります。
これは、スティックの中に仕込んであるマグネシウムを水と反応させて水素を発生させる仕組みのものです。
よって、水素を水に溶け込ませるタイプの機器ではないので、蓋を開けた瞬間に水素が空気中に放出してしまう欠点があります。
スティックタイプでは、商品によっても異なりますがスティックをペットボトルに入れて数時間で水素水の濃度が0.5〜1.0ppm程度にはなるでしょう。
スティックを取り出すと10時間程度で水素は抜けてしまうので、入れたままにしておきましょう。
また、継続使用すると、スティックが酸化マグネシウムの被膜で覆われるので、水素の発生効率が低下します。スティックに光沢がなくなるので、見た目で分かります。
ウォーターサーバーの電解式と飽和式
水素水のウォーターサーバーには、電解式と飽和式の二種類があります。
家庭用のウォーターサーバーでは、殆どが電解式を採用しています。飽和式は主に医療機関や業務用などで採用されている方式で高額です。
水素の発生方法に違いがあり、電解式は単に水を電気分解して水素を発生させる仕組みで、飽和式は電気分解で取り出した水素を水に溶解させる方式です。
ところで、水素は温度に弱く、水温が高くなるほど水素水の濃度が低くなります。冷たく冷えた水の方が濃度の維持に効果があります。
また、水素水に使う水の水質は、硬度の高いミネラル水は相性が悪く純水に近いほど溶け込む濃度が高くなります。残留塩素が含まれている水道水も不向きです。