やさしい糖のお話し、カロリーが低く虫歯予防する糖も

やさしい糖のお話し｜甘くて、カロリーが低い糖も

「皆さん、糖と云えば砂糖を思い浮かべるでしょう。ご飯をしばらく噛んでいると、甘味を感じませんか！これが麦芽糖よ」
 
小学校の理解の授業で女性の先生から教えてもらったブドウ糖のお話しです。
 
ご飯や麺類、パンなどの食品は炭水化物、これにタンパク質と脂質で三大栄養素と呼ばれています。
 
炭水化物は小腸で消化吸収される糖質と
 
消化されずに体外へ排出される繊維質の二種類に大別されます。
 
更に糖質には、「糖類・オリゴ糖・糖アルコール・多糖類」などがありますが、
 
その中でも糖類は低分子量で水溶性、かつ甘味のあり、
 
私達に最も馴染み深い物質ではないでしょうか。
 
糖類は、更に単糖類と二糖類に分類されますが、
 
この単糖類にはブドウ糖や果糖、希少糖なでがあります。
 
 
■糖アルコールの作用
 
特に糖アルコールは聞きなれない糖ですが、
 
糖類に水素を加えると生成される物質で小腸では吸収されにくいので、
 
血中に入りにくく血糖値の上昇を押さえる性質があります。
 
この特徴を生かして食品添加物として使用されており、
 
糖尿病患者やダイエットしている方を中心に人気が高い糖と云えます。
 
 
■希少糖の生成に糖アルコールが重要な働き
 
馴染み深い糖「キシリトール」は虫歯を予防する効果があり、
 
ガムなどに使用されていますが、キシリトールは糖アルコールの仲間です。
 
また、希少糖を生成するにあたり、糖アルコールは重要な働きをしています。
 
 
■ところで、糖の甘味はどの様にして決めるのでしょう？
 
糖の甘味を数値で表すのは精密な検査機で測定していると思いますよね。
 
ところが、官能検査といって、食味官能試験に合格した官能検査官が、
 
味覚を感覚で測定して評価し数値化するアナログ的な方法で甘味を決定しているのです。
 
日本に伝統的に伝わる木工などのたくみの技とどこか似ている気がします。
 
また、糖の甘味は、温度により変化することをご存知ですか？
 
全く同じオレンジジュースでも蔵庫で冷えたオレンジジュースと
 
常温のものとでは甘味に違いがあります。
 
冷蔵庫に入れ冷えたオレンジジュースの方が甘味が強くなります。
 
 
■食品に糖が入る事でどんなメリットがあるでしょうか？
 
糖を料理の調味料として使った時を考えて見ると、
 
糖を加える事で、
 
１.甘味を加えて味を整える。また、食材の味や風味を強めたり、弱めたりする作用
 
２.食品からの水分離脱を防ぎ、腐敗や酸化を防ぐ作用
 
３.食品の艶を出したり、加熱することで着色する作用
 
 
■希少糖には、様々な生理機能が確認されています。
 
１．血糖値の上昇を抑える
 
２．破骨細胞の増殖を抑制し骨粗鬆症を抑制
 
３．腸内の善玉菌を増やす
 
４．ガン細胞の増殖を抑制
 
５．植物の発芽や発育に関与する機能