還元型コエンザイムQ10とは
コエンザイムQ10(CoQ10)は別名ユビキノン(略号:UQ)ともいわれています。
人体はおよそ60兆個の細胞で形成されているといわれていますが、コエンザイムQ10(CoQ10)は一つひとつの細胞内のミトコンドリア内膜や原核生物の細胞膜に存在する電子伝達体の一つで、生命のエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)を合成する酵素の作用を助ける補酵素でオレンジ色の成分です。
体の中で合成されますが、多くの臓器のコエンザイムQ10の濃度は20歳をピークに加齢とともに減少していきます。
臓器の中でも減少する速度が顕著な心臓では、40代で30%、80代では50%以上が失われるといわれています
食品では、鰯、鯖、牛肉、ピーナッツ、ブロッコリーなどに多く含まれていますが、最も含有量が多い鰯でも100g中にコエンザイムQ10は約6mgです。
通常の食事では1日に5〜10mgのコエンザイムQ10を摂取することができるとされていますが、必要量は1日100mgが目安とされているため、サプリメントでの摂取が注目されています。
主に抗酸化、免疫機能の強化、心臓機能の維持、筋肉や皮膚の修復などの効果があるといわれています。
一般的にコエンザイムといえば酸化型のコエンザイムをさしますが、特に還元型のコエンザイムQ10は「還元型コエンザイムQ10」又は「ユビキノール」と呼ばれています。
ご参考までにコエンザイムQ10の「エンザイム」は「酵素」という意味で、「コ」は「補」の意味です。よってコエンザイムQ10(CoQ10)は、補酵素という意味になります。
体内のエネルギーの生産に欠かす事の出来ない酵素の働きを助ける役割を担っているので、酵素以上に重要な働きをしているともいえます。
つまり、コエンザイムQ10(CoQ10)は、人体の全ての細胞に存在する補酵素です。
体内で作用するには還元型でなければなりません。
酸化型コエンザイムQ10は、体内で還元型コエンザイムQ10に変換する必要があり、変換するエネルギーも必要になります。
還元型コエンザイムQ10は、変換する必要がないので体内のエネルギー生産に直接関わることができるのです。
重要な補酵素
酵素は、アミノ酸の集合体で、人の体の中の分子を結び付けたり、切り離したりする化学反応を助ける触媒の役割をしています。
補酵素であるコエンザイムQ10(CoQ10)は、この触媒作用に対して効率よく高レベルに働くための手助けをしています。
つまり細胞内のミトコンドリアがより多くのエネルギーを生産できるように働きます。
酵素に「補」が付いていますが、実際にはコエンザイムQ10(CoQ10)が、少なければエネルギーも少ししか作られませんので、体も元気が出ない状態となります。
実はコエンザイムQ10(CoQ10)は、20代をピークに加齢とともに減少していきます。
つまり老化と密接な関係があります。
特に心臓、脳、肝臓、腎臓、すい臓などのエネルギーを多く必要とする臓器などに高濃度のコエンザイムQ10(CoQ10)が必要となります。
加齢とともに各臓器のコエンザイムQ10(CoQ10)の存在量が減少していきます。
コエンザイムQ10(CoQ10)は、健康と元気を支える素になる補酵素のでコエンザイムQ10(CoQ10)が減少することは同時にエネルギー生産量も減少することを意味します。
普段の食事で摂取出来るコエンザイムQ10(CoQ10)には、限度があり、体の必要量を食事でカバーすることは不可能です。
そのためサプリメントでの摂取が不可欠となっています。
活性酸素を抑えて酸化を防ぐ
コエンザイムQ10(CoQ10)は、活性酸素による体の酸化を防ぐ抗酸化作用があります。
酸化とは、例えばリンゴを包丁で半分に切って暫く放置しておくと、断面が茶色に変色します。
これは、リンゴに含まれる酵素成分が空気中の酸素と結合して酸化反応を起こして変色したためです。
鉄などの金属が空気や水に触れて錆びるのも同様の原理です。
私たちの体も呼吸によって酸素を取り入れていますので、リンゴや金属と同じように体の細胞を錆びつかせてしまいます。
酸化を防ぐために必要な補酵素がコエンザイムQ10(CoQ10)です。